チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

冠位十二階

2014年03月08日 09時12分36秒 | 日記
聖徳太子が冠位十二階の色を決めた後
農民は右衿で色はつるばみ色と決められてしまった
榛の木の樹皮や皁など渋い色
つまり今風に云えばチャコールグレイ

其の色が今でも電車に乗ると男達の基本の色になって居る
飛鳥時代の時代から男達はこの色から逃げ出せないでいる
貴族は美しい色を競って着ていたのにーー

江戸時代に間まで染める藍が流行すると
山藍や葉藍で染めた優しいブルーの色は上流階級のもの
庶民は深い紺色だ

その紺色もまた電車に乗ると男達の基本色
男達ではなく
リクルート色とでも云うのだろうか女達も着ている

グレイや紺は美しい色だが
洋服で其の色を使うと華やかさを演出するのはかなり困難

そういうひとたちがきものを着ようとすると
どうしてもモノトーンのようなコウデイネーとになる
それはそうだろう
小さい時から色遊びしていないのだからーー

チャコールグレイのきものに黒の帯なんていう人も見かける
これって昔だったら遊郭のやり手ばばあの衣裳だに

聖徳太子の定めた十二色が日本の植物染めの発達を促し
日本人ならではの色彩感覚を植え付けているのだけどな

これから春爛漫
自然の中から美しい色を見て身につけたいもの
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする