チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

鳥梅

2018年01月31日 10時51分16秒 | 日記
幼いとき病気の問屋であったチャコちゃん先生
それは古い話で恐縮だが家の玄関に爆弾が落ち
裏庭の防空壕にいた両親と私は爆風のため防空壕の蓋が中にのめり込み
なかなか出られなかった

その時の恐怖がトラウマとなり
やたら病を引き起こす体質になったらしい
というのもあるがもともと病弱

体質改善を目論む母の手によって「勉強より体」という意趣のもと
徹底的に漢方の処理をされた
その中に「鳥梅」があり
戦後父の実家にある大きな梅を焼いて天日に干しそれに白湯を入れたのが私の飲み物
時々かじる
その他にも「梅エキス」も自家製で大きな青い梅をせともののおろしで磨って煮詰めていた

それは我が家の常備薬で
疲れた、食べすぎた、変なもの食べた、風邪ひきそうというときになめさせられた

雑誌の取材をするようになり
着物の染の現場で「鳥梅」を見たとき心底驚いた

人間の体にいいものは
染にもいいに決まっている
そういういいものを身につけられることの幸せに感謝

こういう知恵をやはりきちんとつなげていきたいと思う
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税務署には黒地の着物

2018年01月30日 13時38分11秒 | 日記
必要がありの税証明書や給与証明書を新宿税務署に申し込みに行く
親切ですね
あの古い税務署から西新宿の高層ビルに転っていて
所員の方みんな優しい

懇切丁寧に説明を受け理解した
チャコちゃん先生書類を見ただけでめまいを起こすほど拒否反応が強いが
優しく説明っされると理解も早い

ここのところ銀行に冷たくされているので皆さんの優しさに涙が出てしまう

銀行出身の専務がいたある会社で
その専務が
「銀行というところは晴れた日に傘を貸すけど雨の日は取り上げるんだよナカタニサン」
そういうところなんだ

ここのところメインの銀行の担当者が一年で3人も変わり
だんだんそっけなく他人事のようになってきた

あるお金の勉強会に行ったら
 「近いうち銀行はなくなります」
と講師はサラリと言う
あのめまぐるしい人事を考えると何かが起こっているのだろうと思う

税金は国民の義務 と思っているのでしっかり納税する
なにをおいても納税する

しかしその税金の使われ方には疑問が残る

そうそう税務署に行くときは黒地の着物と決めている
赤より黒がいいでしょう?
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長野安曇野からの来客は東京は暑い(笑)

2018年01月26日 17時14分17秒 | 日記
今日は朝から撮影日
名刺の顔写真であったりHPのものであったり
カメラマンは安曇野の方
「東京は暑いね」
チャコちゃん先生は表で鼻の頭を真っ赤にして震えている

「トナカイさんみたいな鼻になってる」
「寒いですか」
「寒いですよ」
東京だって人並みにれいかだ

できるだけ日向に行くと
「顔に影ができるから」
床陰に誘導される

昔現役の頃こうやって女優さんたちの着物の撮影をしていた
彼女たちはプロなので愚痴も文句もない
プロ根性ってやはり素晴らしい

なんとか撮っていただき温かい部屋に入りホットココアで体を温める

それにしても東京は寒い
「それにしても東京は暑いね」

日本は寛い
住む所によって体感温度が違うのだ

ひやー寒かった!
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寒の水

2018年01月24日 11時54分01秒 | 日記
小寒(1月6日前後)あたりの冷え冷えとした水を寒の水という
「寒の水を飲むと風邪を引かない」
と母はよく言っていた
それは井戸水や流れている小川の水

今は昔
寒の水というものが存在するのは限られた地方

その寒の水を利用して昔から飛鳥時代から
紫根(しこん)と紅花はは寒の水で染めることが当たり前だった

寒の中に含まれている成分が色を沈着させ独特の匂いも消す
この説明は長くなるのでまたの機会にさせて頂くが
つまりそういうことだ

しかも素手で染めることを良しとする

チャコちゃん先生はこういう寒の水で染める場に何度も立ち会っているが
太陽が昇る前の水が最も良いという結論を出した染人がいて
寒い早朝に一緒に立ち会ったことも数度

確かに色の艶が全く違う
そして出来上がったものは退色も変色もしない

ここまで手をかけた染めの技術は飛鳥時代に始まりそれぞれの時代で更に手を加えられた結果が今ある

今この世の中の現状とあまりにもかけ離れたこの手仕事
我が先祖の知恵としてどこまで守れるのだろうか

染織の現場煮立ち、激変する今のこの時代を考えたとき
未来が見えなくなってくる

なにをしたらいいのだろう?
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雪持ちの柄の着物

2018年01月23日 13時23分53秒 | 日記
ここのところ
雪囲した寒牡丹の帯とか雪持ち梅のきものとか
雪持ち柄の着物や帯を身に着けていたら
何と雪を呼んで大雪の東京

新宿中央公園も美しいが
我がスカイガーデンも見事
今日は快晴で積もった雪の上を雀が遊んでいる
平和の風景

生まれて初めて1メートルという積雪を見たのは越後の十日町
織物の取材に行きその雪の深さに小躍りして楽しんだ

早速雪下駄と角巻を購入し
川端康成の「雪国」の主人公を気取って
雪の中をちゃかちゃか雪下駄の金具を響かせて歩いたものだ

更にその時案内された「龍言」の露天風呂は雪がハラハラ舞い込んで風情満点
その頃よく飲んでいたので日本酒をぼんに乗せて持ち込み
雪見酒と洒落た

昨日は都庁裏の新宿中央公園をひたすら歩き
雪を堪能
都会の雪もいいもんだ
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AI時代

2018年01月18日 14時49分23秒 | 日記
AIの時代になりなくなる職業は多い
司法書士・公認会計士・弁護士・医者・自動車、電車の運転手・レジ係、投資家・銀行などなど
その中でなくならない仕事は何かしらという話になった。

一次産業、つまり農業はどうか、役者は?
みんなサプリになってきて健康食品になってしまう可能性もある
またアニメが増えてそちらのほうが面白いということにもなりそうだ

着るものはどうか

日本の手仕事はどうなるのか
伝統工芸は

こういうことを考えているよりいまこの瞬間の自分の心の有り様をつかむことのほうが先決となった

資本主義国家である限り
お金が重要
そのお金を稼ぐ方法も変わってくるように思う

大きく大きく変貌するこの世
しっかりと自分を持っていないと吹き飛ばされる

きものをきると
肚が座るのでしっかりと自分を見失ないでいられる
そのために帯が関与していると思う
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着物の裁ち合わせ

2018年01月16日 20時42分06秒 | 日記
セキドのところに面白い着物が届き
その着物の裁ち合わせで侃々諤々

織りの着物は裏表同じ柄が織り上がっているので
幾通りにも柄合わせができておもしろい
しかし近年
それを面白いと思わず避ける人が多いのも事実

その姿は今日の私のFBを見ていただきたい

そして感想を寄せてくださると嬉しい

私はその写真をこちらのPCに上げる技術がなく
お店できないのは残念

鎌倉時代から
着物の柄付けの多様さが着物文化として脈々と息づいている
我が日本人は模様の楽しさを最も受け取っている民族かもしれない
セキドの着物を見ていてつくづく思った
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木のビルが世界中に増えている現状

2018年01月14日 17時42分12秒 | 日記
日本では鉄筋コンクリートの建物が次々ににょきにょき立っているけど
実は世界はコンクリートのビルから木のビルに移行している
これは宮大工の方が言う
「コンクリート50年木の建物1000年」
ということがやっと世界に認められているということ

見積もりをすると3割は木の方が安いという
持ちは6倍
そしてあの津波にも、地震にもびくともしない木の家が多かった

いまその木の家創りをもっと丈夫に安く長持ちする技術も完成したらしいが
その方法はイギリスやオーストラリアに歓迎されているという

このことは「循環を尊ぶ」人達が増えてきたのではないかしらん
木くずは燃料になり捨てるところがない

これは着物と全く同じなのだ
着物はまさしく循環の女王
捨てるところはまったくない

日本人は本来「捨てないで有効活用」ということに重きをおいていたと思うし
そういう生き方であった

地下資源を使うようになって大量のゴミが発生
そのゴミの処理にお金が更にかかるという悪循環
この悪循環を何処かで終わらせないと日本は沈没してしまう

木の家に住まうということは
里山を育成し自然と共成することになる
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日比文化交流

2018年01月12日 16時55分06秒 | 日記
この春セブ島に行くことになった
日比文化交流
シンセサイザーの作曲者伊藤詳さんが総監督
主宰はアレグリア市

彼はアジアの恵まれない地方に行き井戸掘りのボランティア活動している
その彼がセブ島のアレグリアに行きスッカリその地に見せられて「町興し」に加担するようになった

彼の妻は古ぎれ絵作家の伊藤朱さん美しい人

詳さんが日本のあちこちの街で演奏旅行をしながら好きな焼き物の古伊万里や鍋島を買っていた
ある時店の奥の方で悲しい波動が出ているので歩ををすすめるとそこには古い着物や帯が積み重ねられてあった

広げて見ると素晴らしい刺繍の帯や美しい友禅の着物
それらを作った職人の悲しみだったかと思い全部買ってしまったという

家に帰り朱さんがそれをみて
「きれいな布を切りあわせて何か別のものに生まれ変わらせたい」
そして古ぎれ」繪なるものを創作した

初めてその作品を友人の家で見たとき
「布が喜んでいる感じがするわ」
と感想を述べたらふたりともに涙を流してチャコちゃん先生の言葉に喜んでくれた

それ以来のおつきあい
新しい作品ができるとお宅に伺う
布の時代考証だ
詳さんが作る料理がまた美味しくいつの間にか「チャコちゃん先生の専属シェフ」となった(笑)

その詳さんが
「子どもたちの目が綺麗、町の人の優しさが心地よい」
と惚れたまちアレグリア

着物を通して存分に日本の良さをアッピールしたいと思う

ご一緒しませんか?

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㈱はれのひ

2018年01月10日 14時40分09秒 | 日記
とんでもない事件が持ち上がっている
しかも首謀者の会社名「はれのひ」だって
事件をよく知らないが
振り袖を売ったり、レンタルしたりして新成人に晴れ着を売り
お金とものを持って消えてしまった

成人式の当日着替えのためにホテルに集まったお嬢さんたちは
自分の着るものがなく唖然

これはまさしく振り袖を売る業者に対しての警告だと思う

朝4時から起きて何十人時には何百人の着付けをするという話をよく聞く
すでにこういうことが気違い沙汰

振り袖を売るのに何年も前から営業をする
価格競争が始まり
サービス競争になり
ついにはこういう事件になった

成人式とは何なのか
いまこそ基本に戻る必要があると思う
20歳を成人とすることは戦後に決められた
その前は15歳であった

食料や物資がなくそういう中で親が子供を20歳まで無事育て上げたことに対する国の感謝でもあった
20歳を大人とし選挙権を持ち、酒や煙草も許されるようになった

大人としての自覚と責任 
社会に対しての貢献、両親への感謝の気持ちを表す日でもある

それがいつからか晴れ着大会になってしまい浮かれて今回のような事件を誘発したと思う

振り袖は美しい
その振り袖も今や安かろう悪かろうの素材に落ち
着方も花魁姿のようなコスチューム競争となっている

美しい振り袖を作る人たちに失礼な昨今
気品のある着付けをする人に無礼
何と言っても着物に失礼だ

本道に立ち返るいいチャンスを与えてもらった
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