チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

頼まれたらいやとは言えない

2014年01月31日 11時01分36秒 | 日記
「あのねナカタニサンは大先生だから頼みづらいのだけどーーー」
舞台の衣裳が決まったのだけど今ひとつピンと来ないところがある
「ここは赤を効かすとか、この色襟が良いとか」
そう言う細かなところの相談にのってほしいの
「もう松竹衣裳さんから着物は届いてるけど」
私の私物を使ってでも何かぴたっと来るものを考えてほしいの
「そういうことお願いして好いかしら」

「勿論よお役に立てば」
「いつもお役に立っていただいていて私の方はチットともおやくにたっていないけどーーー」
「そんな出来ることはおしゃってください」
「ホントウ嬉しいじゃあ台本送りますね」

頼まれたらやるっきゃないでしょう!と言うのがチャコちゃん先生の気質
それにこんなに信頼されていればヤルしか無いではありませんか
そうです40年のお付き合いだ
チャコちゃん先生の着物に対する姿勢をきちんと認めて下さっていると云うこと
それだけでも嬉しい

こう言う頼み事は必ず本人の口から伝えられる
多くの女優さんがマネジャーを通して話してくるが
始めと終わりは必ず本人
これはチャコちゃん先生も学んでいる
楽屋での応対もとても丁寧だから
楽屋見舞いをした方がみんなフアンになる

こう言う方と仕事が出来るのは幸せ
さて
3月6日から18ひまで 三越劇場
「あんた十手もった?」作・演出 ジェームス三木
老年に入った銭形平次親分と女将さんのお静さん

台本読んで笑い転げた

きものを着て観劇し楽屋に押しかけましょう

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日本の歴史

2014年01月30日 10時04分00秒 | 日記
今隠された日本の歴史がアチコチから浮かび上がってくる
推理小説を読むように面白い
其のいずれも
「日本人に誇りを」がテーマになって居る

1万年続いた縄文式土器の時代
又そのずっと前の日本の姿が浮かび上がってくる

ずいぶん前に青森に行ったとき
「ここがイエスキリストの墓です」
と言うところに連れて行っていたいただいた

また能登半島では
「ここにモーゼの墓があります」
とそこにも行った

着物の取材に動くと地方史の研究家にお会いすることが多く
その方達の地道な「我がふるさと」の研究が深いと常々思っていたので
そう言う方の本が表に出るようになったことが嬉しい

チャコちゃん先生がオーラソーマを学んでいるとき
「これはユダヤに古くから伝わっている生命の樹です」
という図を示された
「おや」
これはずっと以前神戸の郷土史家に説明をされた日本の神社や
神様達の系列を書いた生命の樹と似ている
はてさてどちらが古いのかしら

と思っていたら
なんと日本だった!
日本の生命の樹は紀元前500年以上にさかのぼる

そう言う研究は全て私費で行われているが
どうか公費が使えるような世の中になってほしい
本当の日本を私たちは知りたい
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浮世絵

2014年01月29日 16時39分41秒 | 日記
東京江戸博物館で「大浮世絵展」を開催中
まあまあまあシニアカップルがわんさと押しかけていましたね
団塊世代ですね
好いことではあると思いますがスゴイ人ひとひと

内容もスゴイ
とくに「個人臓」にいいものがある
また海外の美術館や博物館からも沢山の浮世絵が集まり
時代別の展示にはその頃の日本がよく分かる
さらに常設会場の特別展でも広重の53次が全部見られる

最近浮世絵に凝っている
浮世絵こそが日本の風俗を伝えてくれる唯一のもの
其の流れの中で明治の美人画の誕生がある

橋口五葉や橋本明治、伊藤深水の美人画は
浮世絵からの影響大だといつも思っていたが
全くその通りだったので嬉しくなった

死ぬほどほしいと思ったのが
北斎の端午の節句
個人臓でガラスの中に収まっていた

この一枚を観るためにもう一度行きたいと思う
誰もいないときその前に10分以上立っていたい
北斎の80歳の時の作品だという

北斎は強い鋭いと思っていたが
其の強さ鋭さに品を重ねたのがこの端午の節句
いいなあ

盗みにいきたいなあ

あちらのお国のゴッホやセザンヌが腰抜かさんばかりに驚いたという
日本の浮世絵
先人たちの感性を学びたい
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着物を楽に着たい

2014年01月28日 10時36分30秒 | 日記
若い女性が
「先生のような着物の着方はもう古いような気がする」
「そう?」
「もっと気楽に簡単に洗濯も楽な着物にしませんか?」
「たとえば?」
「これはどうでしょうか?」

モンゴルの人のような上着に「またわれの下着」と同じ形のズボン
「上着には綿を入れています」
「木綿の綿?」
「上着は着物の古いものです」
「絣ね可愛いわね」
「は なんていいました?」
「かすり」
「ああかすりというのですか」
「そう」

「下のズボンはズボンは活動的にするのでポリエステルの入ったウールです」
「そう動きやすそうだし暖かいでしょう?」
「昔だって庶民はみんなこんな格好でしたよね」
「そう言う時代もあったわね」
「みんながみんな先生のような着物の着方をするのはおかしいですよ」
「そうかもね」
「創りましょうかこう言う形のもの、15分あれば着られますよ」
「ありがとう私5分で着ているから」
「ーーーーー」

別の若い女性数人
「せんせい教えて下さい来週いつがあいていますか?」
「私もおばあちゃんの着物が一杯あるんです其れを何とかして着てみたい」
「こう言う着方をおのぞみ?」
「ええもちろんです」

チャコちゃん先生以外と意地悪ね
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40歳年下の花嫁

2014年01月27日 10時43分35秒 | 日記
「結婚するけど花嫁が白無垢を着たいといってるなんとして下さい」
と男友達
「なななんとあんたは何回目かね」
「四回かーー」
「花嫁さんは?」
「私より40歳若い」
「なんだとーーー」

其の40歳年下の花嫁さんにお会いすると何とも可愛い
若い男よ意気地がないねえ
オジサンにもって行かれるんだよ

本当に可愛い
「いいの?」
「ええ私からお願いしたんです」
「もてるねえお前さんは」

直ぐに上田環江さんに電話をして花嫁衣装のリースは勿論拵え全てを依頼
快く引き受けていただいた
きっと初々しい花嫁の誕生だが
其の隣にたつ男も正装で無いといけない
其の姿を見る両親の胸中いかがなものだろう

私の友人は其の両親よりいくつか年上だ
最近こう言うカップルが多い
近くに25歳の差があるご夫婦
15歳、20歳と数えればあそこもここも状態

男が幼稚になったのか
女が成熟したのか
女が生活の安定を求めてかーーー
「年の差なんて」
ということだろう

女友達にこの話をしたら
「逆はないの?」
「聞かないね」
「経済的な理由かしら」
「さあね」

スタッフにこの話をしたら
「私たち何着て参列しようかな」
だって
お気軽だな
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利休にたずねよ

2014年01月25日 10時00分07秒 | 日記
やっとやっとやっと利休さんに会えた
12月7日の封切りから「今日こそ今日こそ」と毎日思いながら
やっと観ることが出来て良かった

「命は美に捧げる」
その通りお道具がすばらしい本当に美しい
裏情報によると
博物館にも出ないお道具を「利休家」から直接借りたという
なるほど

美しいものは心をわしづかみにするものだとつくづく思った

海老蔵も静と動をくっきり使い分け美しい
此方も美しい

団十郎との場面は思わず胸が熱くなった

型にはまらない美を追究した利休
其の美は自然との協調でもあった
今の茶の湯にこの利休の奔放な美しさが欲しい
茶の湯は男のものだな

緊張感清潔感そう言う中で聞こえるかすかな音
静かな空間は自分自身の潜在意識との対話
安土桃山時代は豪放で快活
だからこそ利休の美が生きた

今チャコちゃん先生は
自分の中で麻実れいと同列に市川海老蔵を置いた
他を圧する美しい俳優が日本にいることが嬉しい



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着物の一生は人の一生と似る

2014年01月24日 16時17分28秒 | 日記
土を正常に肥やし
無農薬の桑の木を育て
桑の葉を植え16枚目までしか蚕に与えず
蚕の種は在来種
葉っぱ一枚一枚丁寧に蚕に与え

其の蚕が創った繭を静かに息を引き取らせ
蚕が吐いた糸を丁寧に手で引き
灰汁で精錬し植物の染料を使って染め手織りをする

糸は何回も過酷なまでに水をくぐりお湯に当たり強くなっていく
しかし
全て丁寧に扱う人の手がそこにある

そして出来上がった反物をゆっくり蒸気に当てて布目を整える

其の布を鋏で裁断し手で縫う
出来上がった着物を私たちはいとおしむように袖を通す
何十人もの手で一枚の着物が誕生
着物は着る人があって舞台に上れる

しかし昨今は
どこかに必ず機械が入る
蚕を飼育する人と糸を創る人が別であれば
そこは効率を主として機械で糸をじゃんじゃんつくる

早く有効に織ろうと思えば動力の機で織った方が時間の節約労力の節約になる
効率重視というのは
「人が楽になる」「人件費が節約できる」など
すべて「人」の思いが中心だ

今日も取材をしていて一気に気が抜けたのは
手から手に丁寧に出来上がった布が
最後の瞬間にじゃーと機械の湯のし台にのって姿を整えたあ

ああーーーチャコちゃん先生ああーーー
しかしこれが現実

人も最後はきーーんと強い火力で焼かれてしまう










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孤高と孤独

2014年01月23日 09時35分14秒 | 日記
小さい時から小生意気なチャコちゃん先生
「孤高」と云うことに憧れていた
孤高に見えるように小山に登ってそこでひとりで本を読んでみたり
ひたすら町中を歩いてみたり
海を一日眺めていたり
中学生の頃そんな一人遊びに夢中だった
其れが孤高だと思っていた

現実はちっとも孤高ではなく甘えん坊の末っ子嬢ちゃん
孤高とは縁遠いむしろ最も遠くにいた

昨夜テレヴィの「相棒」を視ていて
孤高と孤独がテーマだったので久し振りに孤高を思い出した

周りに起きる全てを自分のこととして受け止め
それでも自分自身をきちんと通す
そう言う人間が孤高を愛しているわけで
群れないけど協調はする
協調はするが自分自身の軸は通す

孤独は我が境遇を嘆き
人との交わりを拒む
群れたい認めてもらいたい繋がりたい
と思いながら誰かが手をさしのべるのを待っている
手をさしのべても直ぐには素直に受け入れられない
だから孤独

孤高の人は潔いし清い其れでもって心が豊か
うん
やはり孤高の人に憧れる

憧れると云うことは
其れが自分から最も遠いと分かっているからだと思う

最近は「ゆるきゃら」がもてはやされているけど
其れはきっと孤独な人が多いからかもしれない





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5000万円?

2014年01月22日 09時37分45秒 | 日記
今朝のニュースの詐欺事件
詐欺を働く人はどうしてお金を持っている人を知っているのだろう
チャコちゃん先生の所には今までもこれからも絶対来ない
そしてどうして5000万円も払うことが出来るのだろう

だいたいお金を出すと更にお金が増えるという手口
相手の「お金好き」の心を狙っているのだろう

チャコちゃん先生も一昨年詐欺に遭っている
其れは仕事上で仕事をしたにもかかわらずお金をいただけなかった
その仕事がかなり大きな仕事で
名誉とお金が手に入るはずだった
見事に一銭も手に入らずどころか迷惑がかからないように
チャコちゃん先生関係の人には自分で支払う羽目になってしまった

今朝5000万円の詐欺の手口を聞いていて
相手はその人の「我と欲」の部分を見透かしているのだと思った
詐欺を働く人は精神分析もきっとお得意
口説きも上手
チャコちゃん先生の「欲」が引き起こしたと今では分かる

きものを着て買い物に行くとだいたい高いものを薦められる
お金があると思われるのだな
こう言う売り手はひょっとしたら素人

銀座のデパートのきもの売り場で目撃したけど
路上生活者のような成をした女性が
懐から100万円の札束を出してきものを購入した

チャコちゃん先生は販売の素人だからその女性の質問に丁寧に答えていたのだが
売り場の人は目で
「時間の無駄」といっていた
しかしなんと100万円だったよ


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自分自身との会話

2014年01月21日 10時27分26秒 | 日記
今朝ふっと気が付いたのだけど
自分自身との会話が出来ていないなということ
「ねばならぬ」
「こうしないとハズカシイ」
「人がこう見ている」
などなど
ほとんど自分の頭だけの判断で事をおこしてしまっている

これを一般的には「我」というのであろうか
底の方から沸いてくる自分自身の声に耳を貸さず
ーーーのために私はやっている
みたいな独りよがりの正義感にこだわっているみたい

朝日をあびながら呼吸をしていたら
今までの自分の失敗はすべて自分自身との会話を無視したところから始まっている
と気が付き止めどなく涙が出てきた

友人の中野裕弓さんはそれを「梅チャン」と呼んでいらした
その人の核になるのは梅干しの種

チャコちゃん先生は其の梅干しの種と宇宙は繋がっていると思うので
「ウーチャン」と呼んでいた
しかし其のウーチャンに暫くお伺いを立てていなかった
そのために大失敗をしているのだが
それは自分の我を通したから

きょうはウーチャンにご無沙汰していましたとご挨拶をして
「今日は何を着たい?」
「たまにスカートを履かない?」
という言葉がうかんっだので早速スカートをはきイヤリングをつけ
ブーツを履いて出勤

何か違う自分にあえてウキウキ楽しくなった
うーちゃんありがとう
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