チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 379

2020年09月27日 14時08分37秒 | 日記

 

https://www.coloriam.co.jp/salon/kosmos

 

「比佐子つれづれ」の新しい試みはこれからの着物の道を教えてもらえた

チャ子ちゃん先生が一方的にお話をするのではなく

みんなが自分の質問を投げあってそれぞれの経験や体験から意見が述べられる

着物を毎日着ている人

これから着物を着ていこうとする人

着物を自分で縫ってる人

着物を自分で洗っているひと

 

「着物」という切り口でいろんな形で人が集まる

リアルで集まっていた時は、終わってからの雑談や帰りの道すがらで友情が芽生えたりしていたが

今回は外国からの参加者もいてもっと大掛かりな「着物コミニテ―」が生まれそうで楽しみ

 

着物に興味のある方も多いがとっかかりがむつかしいと考えている人もいる

着物文化が途切れたのはそんなに古いことではない

チャ子ちゃん先生が着物の編集を始めたころは、婦人誌の編集の人たちの多くは着物が縫えていたし、着物で仕事をしている方もいらした

50年かかって着物が全く違う顔になってしまったのだ

そういう違いは政治の世界と同じように思う、いえすべての日本の社会の秩序がこの50年でがらりと変わった

管理社会になったのでみんなマニアル通りの生活に染まってしまった

人と違う考えの人は疎外されてしまう

 

今そういう考えや生活がまたがらりと変わろうとしている

日本人が大得意な「自然との共生」がこれからの生活の中心になっていく

なんだか自然でないんのは「おかしい」と思う時代になっていくのだろう

ちょっとでも「無理している」という感覚があったらその場から立ち去るべきだと思う

 

そういう意味で補正重視の着物の着方はもう卒業したい

自分の体が自然でないことに拒否反応を持っていること感じてほしい

 

いろんな着方があってもいい

でも自分の体の声を聴いて「気色悪い」ことだけは避けてほしい

 

「比佐子つれづれ」毎月第四土曜日、13時30分から「zoom」配信

IDはこっそり教えます。昨日入った方はそのまま使えます

 

 

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お金使うとこがないの!

2020年09月26日 09時22分50秒 | 日記

アッパー一族のヨメになった大学時代の友人から昨日1年ぶりの電話

「ヒサコ久しぶりに会いたいんだけど」

「いいよ」

「今日は?」

「うん丁度空いてる」

 

指定先が超有名な日本料理屋

「ねえもっとカジュアルなところにしない?私銀座にいいお店知ってるけど」

「いいのよ私お金使うとこがないのよお金使わせてよ」

 

「ハイ喜んで」

 

夜は軽い食事で済ませるというのが昨今のチャ子ちゃん先生の食事スタイル

朝は梅干しに日本茶、昼はきちんとしたものを食し、おやつは避けて夜は軽く野菜中心(これを実行しているおかげでコロナ太りにならないで済んだ)

 

まあたまにはいいな贅沢な食事も

下足番がいるので奇麗な草履にしよう、そうだポチ袋(こういう時のために家紋入りのポチ袋を用意している)

しかしなんだなもの入りだわと内心ぶつぶつ

「ヒサコ心づけはすべて私が持つからあなたは手ぶらでね」

分かってらっしゃる奥様は

 

部屋の作り、什器の美しさ、お花の見事さ、使用人の立ち居振る舞いの静かさ、むろん料理の盛り付けと味の良さは天下一品

優雅さと格調の高さの中での話題がこれまたすごい

 

「ね何か面白い話聞かせて?」

「何がいい?」

「ETとかUFOの話聞きたい」

「はあ?」

 

「そういえばクレムリンにETが現れたらしいよ」

「ほら知ってるじゃあないの、それでどんな顔していたって?」

「背丈は3メートル金髪でハイヒール履いていたって」

「女の人?みたの?」

「見るわけないでしょう?聞いた話」

「ホワイトハウスにも現れてトランプ大統領と握手していた写真を見た」

「やはり背が高いの?」

「うんその写真ではトランプ大統領より1メートルは高かった奇麗な女の人だったわ」

「合成かな?」

「さあー」

「日本には来ないのかなあ」

「目の前にいるじゃあないの!」

「きゃっ!そうよねヒサコ学生の時から発想が常人とは違ったもんね、そうかーー」

「変に賛同しないでよ」

 

それから地球外生命体の話、コロナ後の次元上昇のこと、日本が世界でどういう位置づけになるのかなどなど、話は宇宙の始まりにまでさかのぼり、二人とも宇宙人になったみたいに話が飛んでいく

 

ハイヤーを呼び私を乗せて運転手さんに心づけを含めた封筒を渡し

「この方宇宙人だから大事に送り届けてねホホ」

「あっはい」

 

家に着いた頃電話が入り

 

「ヒサコありがとういいお金を使わせていただいたわ、楽しかった!」

「ご馳走様ありがとう私も楽しかった、おやすみなさい」

 

このヨメとの話はまだまだたくさんあってそのうちご披露しましょう

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着物が繋ぐもの 378

2020年09月25日 10時46分11秒 | 日記

比佐子つれづれは480回目にして「zoom」開催となった

時代ですな

コロナで密集できなくなり、コロナでこちらの場所も変わり、コロナでコロナでと大きな変化がコロナのせいになる

しかし

このコロナがなければ変化できなかった人間の弱さがある、というよりチャ子ちゃん先生の弱さだ

 

地球に暮らす残りの時間が少なくなり

仕事の仕方を替えなければと浅く考えていた矢先のコロナ様登場

「こうしたかった」ということがコロナに通じていたようなコロナ変化をいただき、コロナ様に感謝している

 

50年暮らす十二社からは離れず、ちいっさな部屋に引っ越し、会社が最も苦しい時を共に過ごした関戸朋子も自分の居場所を見つけて活動をはじめたようだし、チャ子ちゃん先生はきものの仕事を始めた当時のように、着物をまた新鮮な目で見つめなおして生きて行こうと決心した

 

昨日も書いたが

着物は日本の奥深い所を次々に指し示してくれる。その奥へ連れていかれていくうち55年が過ぎた

その思いや、取材先でのことなどを縷々語ってきたのがこの「比佐子つれづれ」であった

師匠の本多光夫(家庭画報編長のちプレジデント社長)が「そういう集まりは一人でもつづける、いや人が来ないでも続ける、という覚悟がないとあなたは成長しないよ」と申し渡され「比佐子つれづれ」と命名して下さった

 

まさしくその通りで「比佐子つれづれ」を続けたことでチャ子ちゃん先生成長させてもらった。取材にも気が入り、またそれぞれのプロたちの話もアウトプットするために細かく深く聞くことが出来た

 

「お前さんも段々形になってきたな」と少し認められたのは10年目、ひょっこり市谷の事務所に顔を出してくださったとき、季刊コスモスに連載をお願いしていたのでその原稿をわざわざ届けたという口実で様子を見に来たのだろう

 

そういう想いれの中で続けてきた「比佐子つれづれ」

今は私の一方的な話ではなく、集まった人々がそれぞれ着物に対しての想いを語り合い、お手入れの情報、着方や、作法などの疑問などを話し合う場所になっている、集まった人たちの工夫や思いがまた着物に愛着をおぼえる

「zoom]

はどんなことになるのか楽しみ

9月26日(土曜日)午後1時30分から15時まで 会費無料

IDはメールでお申し込み、または中谷比佐子のFBメッセンジャーにお便りください

info@kosmos.ciao.jp

 

 

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和文化継承家養成講座

2020年09月24日 16時07分05秒 | 日記

 

https://l.facebook.com/l.php?u=https%3A%2F%2Fwww.coloriam.co.jp%2Fschool%2F3683.html%3Fschool_type%3D3683%253A%25E5%2592%258C%25E6%2596%2587%25E5%258C%2596%25E7%25B6%2599%25E6%2589%25BF%25E5%25AE%25B6%25E3%2580%2590%25E3%2582%25AA%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25A9%2https://l.facebook.com/l.php?u=https%3A%2F%2Fwww.coloriam.co.jp%2Fschool%2F3683.html%3Fschool_type%3D3683%253A%25E5%2592%258C%25E6%2596%2587%25E5%258C%2596%25E7%25B6%2599%25E6%2589%25BF%25E5%25AE%25B6%25E3%2580%2590%25E3%2582%25AA%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25A9%25E3%2582%25A4%25E3%2583%25B3%25E3%2580%2591%26intro%3D%25E7%25A7%258B%25E6%25AB%25BB%25E8%2588%258E%26affi_link%3Dhttps%253A%252F%252Fms.coloriam.net%253Fclient_code%253Dd03878449b817a6d7fee%26submit%3D%25E8%25A9%25B3%25E7%25B4%25B0%25E3%2581%25AF%25E3%2581%2593%25E3%2581%25A1%25E3%2582%2589%26fbclid%3DIwAR3R2mVLgBHI9WDZNhDBq6kZqXGde-yHnq_7dyooKZPihxtqnhotznKbKMU&h=AT32fL2HkD1hi1Iuj_jEKMmHBBzt5AbMU7k87IzFA-Hj5THhjAI3OGwJfr1vpJvHOT9pcYyXGwpyiTvlkTh_0snzUyRrOKDtE3aS1m-Isx-Qz-1DjRE7U6_04KxaaDQE2d_2&__tn__=-UK-R&c[0]=AT1jMzgwDICpHlqG--69Sov9T_4-gL6GBMS6zg8U82M2OHtA6dc_X9qwYA2TE2HqrKLaFZDL-hw_Vqg54RHVfJ40TWwmFTkoPSf0WNzRcYVfsjAEYAEJU-k22ELdH0-WNRRygIZ-6kKo9_8Zw7J25E3%2582%25A4%25E3%2583%25B3%25E3%2580%2591%26intro%3D%25E7%25A7%258B%25E6%25AB%25BB%25E8%2588%258E%26affi_link%3Dhttps%253A%252F%252Fms.coloriam.net%253Fclient_code%253Dd03878449b817a6d7fee%26submit%3D%25E8%25A9%25B3%25E7%25B4%25B0%25E3%2581%25AF%25E3%2581%2593%25E3%2581%25A1%25E3%2582%2589%26fbclid%3DIwAR3R2mVLgBHI9WDZNhDBq6kZqXGde-yHnq_7dyooKZPihxtqnhotznKbKMU&h=AT32fL2HkD1hi1Iuj_jEKMmHBBzt5AbMU7k87IzFA-Hj5THhjAI3OGwJfr1vpJvHOT9pcYyXGwpyiTvlkTh_0snzUyRrOKDtE3aS1m-Isx-Qz-1DjRE7U6_04KxaaDQE2d_2&__tn__=-UK-R&c[0]=AT1jMzgwDICpHlqG--69Sov9T_4-gL6GBMS6zg8U82M2OHtA6dc_X9qwYA2TE2HqrKLaFZDL-hw_Vqg54RHVfJ40TWwmFTkoPSf0WNzRcYVfsjAEYAEJU-k22ELdH0-WNRRygIZ-6kKo9_8Zw7J2

 

昨日第六回目がめでたく終了

大変楽しい講座だったので第二期が決まった!それももうすぐ10月4日の日曜日から 毎週日曜日の13時30分から90分の学び

この講座の主催㈱カラーリアム野田幸子社長は第三期、四期と続けて多くの文化継承者を世に送り出し、本来の日本人を目覚めさせたいと切望している

 

着物が教えてくれた日本文化、それによると江戸時代までは日本人の精神性の高さには驚くべきものがある

特に日常の暮らしぶりこそがアフターコロナに引き継がれるのではないかと思える

更に日本の豪商たちの品格の高さ、石油王、ダイヤモンド王、ゴールド王、It王、不動産王と今を時めく世界の大富豪たちの利権まみれの人生が悲しく思えてくる

 

世界の大富豪から見ると私たち地球人の95%が彼らの奴隷として存在しているらしいが、その中でも多くの日本人は毅然と自分の人生を清く歩んでいる。ただ世界の政治屋さんや宗教家たちが、その方たちの奴隷になり利権にまみれてさもしい姿を国民に見せている

 

それに立ち向かって自分の国を取りもどそうと、24時間気張っているのがアメリカのトランプ大統領

それが着物を通じて見えてくるのだから着物ってすごい衣服だ

 

チャ子ちゃん先生は着物がこの世に必要かどうかをいつも着物に問いかけている

そうすると着物がいろんな扉を開けて見せてくれるのだ。今回も世界情勢を教わることで、日本人の本来の姿が見えてきた。美しい魂、自然を敬愛してやまない心根の清らかさ、地域コミニテイの中でみんなが手を差し伸べ心豊かに暮らす民族、そういう日本人であることを思い出すだけでもいい

 

和文化継承家養成講座はとにかく日本人として日本の国に生まれたことに誇りを持ち、足ることを知って生きて行こうよ、その姿が世界を美しくし地球を元気づけ、宇宙を喜ばすことになる

 

これからの生き方は一人一人が自立し、そして助け合う姿にならないと地球ともども滅びてしまう

二期の講座に入り日本をもっともっと信じてほしいと思う

 

「愛」と「美」と「財」

この三つがテーマ、そして健康で美しく豊かに過ごすヒントがきっと見つかる

 

 

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おはぎ

2020年09月22日 17時28分00秒 | 日記

母譲りのおはぎ

しかし今日は失敗

砂糖を入れる時間を間違えた

小豆はつぶれるくらいに煮て砂糖を入れなければ豆がすぐ固くなる

一旦固くなったらもう手に負えない

だから小豆を煮るときは鍋の蓋開けるななのだ

 

母のおはぎの次に好きなのは高橋君予さんが作るおはぎ

おいしい、品がある

 

チャ子ちゃん先生のは雑なのだが味はいい

でも今日は失敗

 

順序って大切なことなのだとしみじみ思う

着物の着付けも順序がある特に脱ぐときの順序を間違えると

着物がなかなか体から離れない

 

「最近の男は着物の構図が分からずましてや脱がせ方が見当もつかないので、無粋な男が多いよ」

と芸者さんがこぼしていた

 

お座敷遊びが出来なくなった。だからお座敷芸が廃れていく

 

お砂糖を入れる順序を間違えて反省しているのではなく、お座敷遊びに話が行ってしまった!

事程左様に日本の文化は消滅の危機にある

 

それにしても失敗作をめしあがる人は偉いぞ

しかし生きている限り二度と失敗はしないだろう

来年の牡丹餅を楽しみに

 

日本人ってすごいよね

新小豆はやわらかく粒あんにしても美しいまるで萩の花のよう、だから「おはぎ」

旧小豆は固く濾した方が食べやすい、だから牡丹の花のようにマールくなるだから「ぼたもち」

春分、秋分の季節感がお菓子に出て偉いよな先人たち

 

地球さんにも失敗作だけど差し上げますぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

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着物が繋ぐもの 377

2020年09月21日 09時22分13秒 | 日記

毎日の気温に一喜一憂している。それは着物の素材選びにかかわるから

もう透ける着物はいくら何でも手を通したくない

しかし洋服を着ていらっしゃる方々はノースリーブだったりして30度もすれば仕方がないよね、とわかるのだが、透けた着物はやはり敬遠する。不思議な感覚だが、これが着物と付き合う基本なのかなとも思う

 

悉皆屋さんが大荷物をもって現れた

かねて頼んでいたある方の洗い張りや生き洗いだ

「表がこれだけいいものなのに何で化繊の裏をつけているんだろうね」

「結局そろえるだけで着ないからよね、裏は何でもいい、とにかく表を売ればそれでいい」

「裏をせめて安くするとか」

「これだけいいものを購入するお宅ですもの、裏地で節約するという御考えないでしょう」

 

「裏は処分してもいいよね」

「この時代は黄変加工もしていないのね、裏が黄色くなっている」

「ああ、裏が黄色くなるので化繊にしたのかもね」

「なるほど!そうかも、一理あるわね」

でもかなり前、やはり裏が黄変していて使い物にならないと判断し、断りなく処分したことが在って、その方はカンカンに怒り、二度と当社に現れないどころか、悉皆屋さんの立て替えも無視された

そういうことが在るので「処分していいかとお断りしましょう」と電話、快くオーケーをしてくださった

 

引っ越しの前

預かっていた洗い張りの終わった着物を引き取っていただこうと連絡したら

「もう着ることもないので、適当に処分してください」

で結局悉皆屋さんに立て替えたお金はもらえずじまい

さてその着物をどうするか、きれいになった布が活躍できることはないのか、今は反物の幅が広くなっていて、昔の幅は1寸弱狭い、そうすると裄も短く、着丈も短い、150センチ以下の人でないとぴたりとあわない

 

布絵作家の知人に送って、利用していただくのが一番いいかもしれない、と思って引き取っていただいた

「必ず役立てますね」

とおっしゃっていただき胸を撫ぜ下す

 

悉皆屋さんに透けた夏の着物を一抱え渡す

「全部生き洗い、もしよほど汚れていたら解き洗いをお願いね」

「先生の着物は生き洗いで終わらない、よく汚してくれているから、ははは」

と肩に風呂敷つつみ担いで笑いながらドアを出ていった

 

 

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笑ってください

2020年09月18日 11時02分11秒 | 日記

近くのI外科病院に行く

「あのー初めてなのですがー」と受付に声かけるチャ子ちゃん先生

「院内ではマスクをしてください」と受付嬢

「あっはい」

「どうなさいました?」

「ハイ足の小指の爪がはがれました」

「では熱をはかってください」

「わきの下に入れるのですか?」

「そうです30秒でいいです」

「ハイ計りました」

「計れていませんねもう一度」

 

「もしもしその体温計は細い方を脇に入れるんですよ」

と待合室の患者さんの一人が教えてくださる

「ああーそうですかありがとうございます」

みんなくすくす笑っている。だって何十年も熱はかったことないのだもの

 

名前を呼ばれ診察室に

きりっとした男の先生、さすが外科医だ!(何がさすがか)

「転んで爪がはがれたのですか?」

「いいえジーンズを履こうとしてその裾が当たってはがれたのです」

「は―あ、ま、みましょう。その前に血圧を測りましょう。140ですねまあいいでしょう。薬飲んでいますか?」

「いいえ」

「他の病気で医者に通っていますか?」

「いいえ歯医者にはいっています」

「お仕事は?」

「着物関係のーーむなむにゃ」

「見ればわかりますね、足袋をはいていらっしゃらない足の方ですね」

「ハイ」

 

「血が出たのですか?」

「いいえネールがうまくとれていないのです」

看護師さんたちクスクス (なんだか女寅さんみたい)

 

「足袋をはいてると爪が結構変形するんですね」と外科医

「そうですよ、爪も弱くなってしまいます」

「しかしこれは本来の体質ですね、抗生物質の薬を出しておきましょう」

「えええー抗生物質の薬を飲むのですか?」

「いえ軟膏です。つける薬です」

「ああよかった!」

 

「薬ダメですか?」

「ハイ飲みたくないです」

「それは賢明です」と外科医(いい先生だわ)

 

治療室で処置をしていただく

「切ったりするんですか?」

「いえ消毒して薬をつけて包帯しておきます。明日もし痛かったら午前中いらしてください、そうでなかったらご自分で軟膏で処置してください一日二回です。しばらくお風呂では足をつけないように、ではお大事に」

 

「出来るかな」

とつぶやいたら看護師さんが懇切丁寧に教えてくださった

 

待合室に出たらもう満員の患者、みなさん着物姿の患者に唖然とした顔を向けている

病院にはこんなに人が集まるのだとこちらが仰天!

 

 

 

 

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ホワイトホットレポート

2020年09月16日 09時48分17秒 | 日記

ホワイトホットレポート( ヒカルランド)内藤晴輔監修 松岡さとえ監訳

を昨夜読んだ

内容は興味のある方は読んでいただければいいが、この本を読んでチャ子ちゃん先生はますます日本の文化を大切に後世に伝えたいと思った

 

日本人の魂は清い

それは自然との共存共栄にある

先人たちの生き方に「我由」という考えがない(もっとも今の日本人は我が強いが)

常に「国家に役立つには」という考えが根にあった

「国体」を考えていたのだ

 

男9歳になれば社会人とみなし「若衆宿」に入れられて男の大人教育が始まっていた日本、チャ子ちゃん先生は女なので肝心なところは取材できなかったが、男が男を鍛えるというのは軍隊などはきっとそういう組織であったのだろう

 

今でも日本の自衛隊員は他の国へ駐屯しても

婦女暴行は無し

略奪する者はいない

脱走するものなし

その土地の人と和をもってことを進める

と尊敬されている

まさしく日本人の魂を受け継ぐ者たちの集まりなのだ。そういう教育を受けているのだろう

 

日本以外の国々の人たちは「支配者と奴隷」に分かれるようだ

このホワイトハットレポートを読むと、支配者側は(人口の5%)自分たち以外はすべては奴隷とみなしている

植民地というのは奴隷を増やすために侵略したのだ

その植民地を日本軍が次々解放したのだから、支配を謳歌していた国々にとっては面白くないであろう

しかし戦争に負けた日本も彼らの餌食になって75年がたつ

この75年の間に日本人への奴隷教育が行われていたのだ

しかし日本人の魂はもっと崇高なので二極に分けることはしないできた

 

日本人はもっと自信を持っていい、いえ持つべき時が来ている

日本の食生活、日本の作法、日本語、日本の自然との付き合い方、循環思想、それぞれ役目は違っても人は平等という精神、伝統芸能、絵画、浮世絵、そうだ漫画、庭造り、着物、茶道、日本には誇るべきものがたくさんある

 

日本の良さを改めてたくさん感じた、一冊の本だったわ!

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着物が繋ぐもの 376

2020年09月15日 17時41分18秒 | 日記

端境期の着物と言えば、絽縮緬、絽紬、絹縮、楊柳、明石も

しかい今はもう絽縮緬も絽紬の生産もなくなったという

日本人は季節の端境期を微妙な布で季節を過ごしていたようだ

そういう季節の過ごし方を垣間見てきたたチャ子ちゃん先生は、そういう感覚をきちんと伝えたほうがいいのではないかなと最近思う

 

知る必要がない人もいるだろう

すべて過去のことだとして消してしまうべきと思う人もいるだろう

勿論着物なんて全く関心ない人も大勢いる

 

でも考えてみたい

高々70年前、着物はお米と物々交換が出来ていた

だから着物を大事に考えたいということではなく

着物を通じて知る日本の文化をもっと繋いでいきたいと思っている

 

日本の四季折々の過ごし方ももう一度整理して見たい

それは日本人が自然との共存共栄の中で培われてきたものである

自然を作った神を恐れ愛しともに歩む相手として共存してきた

 

今私たちは「神」の存在をどう扱っていいのかが分からなくなっている

先日知人と景色のいい場所で自然の美しさをたたえていた時

「花の色、花の形一つ人間は作れないのよね」

とつぶやいたら

「それを作ったのは神と言いたい?」

「それは当然でしょう?人間は作れないもの」

「比佐子さんは神を信じるんだ」

「はい」

それから会話が弾まなくなった

 

いま根本のところで「この人とは土壌が違うのだ、立ってる場所が別なのだ」と思い知ることがある

最近特に多い

自分と同じ考えを望まず、相手の思考にもはいらず、淡々と付き合っていくのがいいのかなと思う

 

着物の素材の端境期に手を通す微妙な感性も

日本人はおおきな力から与えられているのではないだろうか

気持ちよく季節を迎え、そして過ごすために与えられた端境期の素材を、私たちは捨ててしまう過渡期にいるけど、心地よきものとして残せるものは残していくことが、未来の人たちに対する優しさではないかしらん

 

「なくなるものはもうこの世に必要がないからですよ」

と、件の知人は切り捨てたけど、それも一理あるかもしれないと思ってしまう

皆様はいかがでしょう

 

そんなこと考えた三日間でもあった

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しのぎやすい

2020年09月12日 11時37分31秒 | 日記

母が庭に出て隣家の塀越しに

「今朝はしのぎやすいですねえ」

なんておしゃべりしている、娘はそういう母が大嫌いで「朝から大きな声出してなんと品がない」

と思いながらもう一度寝床に潜り込んでいる(あんたの方がよほど品がないよ)と思うのはもっと後になって

 

母親の言動や振る舞いが一つ一つ癇に障る時期があった

そして末っ子の調子よさで表に出ると行儀よく品よく「いいお嬢さんね」と点数を稼いでいるが

家に帰ると母親にひたすら反抗する毎日

 

父に向っても「あなたの奥さんは---」と告げ口して同意を得ようと躍起になり

逆に母親の仕事がいかに家族のことを思っているか諭される始末

挙句に私が小さい時は母親にべったりで母親の後を付け回していた、母親がいないとひーひー泣いていたと旧癖をいいたてて豪快に笑われる

 

二人の姉が結婚して家を出、兄が東京の大学に行き、家の子は私一人、そのため母の注目度が高まり同じように私も母とすごす時間が多くなって、干渉し合う

 

いま巷では母と娘が親友のように仲良く、何でも話し合うむつまじい姿を見るにつけ、「私の母はさみしかったかな」と反省する

 

そして時々「しのぎやすいですねえ」とか「心地いい風が吹くようになりましたねえ」などの言葉がふいとよぎり、反抗しながらも、日常のさりげない言葉がちゃんと耳に残っていることに驚く

母親というのは子供にとって、存在そのものが子育てだったのだと思い知る

 

昨年髪の毛を染めないと決心して、だんだん髪の毛が白くなったとき、デパートのウインドに映った自分の顔に母を見て、あわててまた髪を元の色に戻してしまった。まだ母からの卒業はできていない。だってこうして母のこを書くというのも、私の母に対する贖罪が終わってないのだろう

 

それにしても、しのぎやすい朝を迎えた

「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉もよみがえる、お彼岸に作る母のおはぎも懐かしい

もうすぐ本格的な秋を迎える

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