はりぶろぐ

鍼灸師のブログです。東京都国分寺市にて孔和堂鍼灸院を開業しています。
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在宅勤務による疲労への対策

2020-04-19 21:48:43 | 養生

新型コロナウイルス感染症による外出自粛の対策の1つとして、在宅勤務の方が多くなりました。

職場と自宅では、パソコンを使う環境が異なります。自宅でも快適に仕事ができる環境を整えている人もいると思いますが、急遽在宅勤務の対応を余儀なくされた人は、自分の身体に合った机や椅子を買いに行くのも難しい状況かもしれません。こういう事情もあってか、在宅勤務になった患者さんの中には仕事の環境が変わり姿勢のバランスが崩れている方が見受けられます。また、職場にいる時よりもオンオフの切り替えがうまくいかないために、体調を崩されている方もいらっしゃいます。
 
東洋医学では、肉体労働等によって身体の中の血や水分が不足したり停滞したりして疲れることを「労倦(ろうけん)」と言います。労倦の症状として、以下のものがあります。
・根気よく作業を行うことにより、血が不足して筋肉が栄養されないために、コリができやすくなったり、イライラしやすくなったりする。
・パソコンやスマホ等で目を使いすぎると血を消耗するため、頭痛や不眠を起こしやすくなる。
・長い間座り続けているため、胃腸の働きが悪くなりやすい。
・長い間横になりすぎると気が停滞するため、気分が落ち込みやくすなり、体調が悪くなりやすい。
・長い間立ちっぱなしでいると身体を温める気が不足するため、下半身が冷えて下痢や便秘になったり腰痛が起こりやすくなる。
以上のような症状が当てはまる方は結構多いのではないでしょうか?
 
これらの症状は、仕事中の休憩をこまめにとったり、運動を適宜行うことで改善されやすくなります。在宅でのメリットは、周りの目を気にすることなく休憩をとったり運動したりできるところです。
こまめに目を休めたり、お気に入りのお茶をゆっくり味わって小休止を取るのもいいと思います。また、みなさんお馴染みのラジオ体操を本気でしっかりやってみるのもいいし、気持ち良いと感じる動きで身体をストレッチしてみるのもいいと思います。

また、これから梅雨入りくらいまでは気温が低くなる日もあります。ずっと家の中にいるというのは、思っていた以上に身体、特に下半身が冷えやすくなりますので、足元をレッグウォーマーで、お腹周りは腹巻などで温かくして過ごすことをおすすめします。
 
もちろん、一番の対策はバランスの良い食事、睡眠を十分に摂ること。
 
なかなか先の見えない状況なので在宅勤務も長引くかもしれませんが、少しずつ工夫をしながら乗り切りたいですね。
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