今日6月2日で開院9周年を迎えました。
昨年・一昨年は記事を書くのを忘れましたが、今年は忘れることなく迎えることができて良かったです。
この一年でこんなに世の中が大きく変わることになるとは、一年前には思ってもみませんでした。
新型コロナウイルスのもたらした影響はあらゆることに及んでいます。緊急事態宣言が解除されて少しほっとしているところはあるものの、油断できない状況はこの先も続くと思われます。
このような状況下で鍼灸師として何ができるのか、診療を続けるかどうかを含めて葛藤しながら考える日々でした。自分の治療が東洋医学の持つ力を生かせられているといえるものなのかどうかも自問自答しました。
東洋医学は経験医学といわれています。基本となる概念を元に、先人たちが創意工夫を重ねて現代まで受け継がれている医学です。もし眉唾物だったとしたら、人々から信頼されることなく歴史上のどこかで消えてしまっていたと思います。自然環境や社会状況の変化に応じて変わってきた部分はありますが、根本的なところは変わっていません。その変わらない部分とは、人体を局所ではなく全体で診るということ。どんな症状であっても、外面的なことも内面的なこともその人の全てを診て、原因を探り治療方法を見つけ出すことができる。東洋医学の素晴らしい点であり、強みでもあります。
師匠をはじめとする何十年と臨床経験を積まれている先輩方にはまだ遠く及びませんが、及ばないところを認め、真摯に鍼灸と向き合うことで、確実に一歩一歩進めるようになってきたとは思います。
10年目もさらに精進して、少しでも患者さんへの治療に還元できるようにがんばります。
7月末には新店舗への移転が決まりました。そろそろ準備を始めるところです。
どうぞ今後ともよろしくお願いします!