昨年から始めた、鍼灸師の弟子仲間による症例検討会。3回目となる今回はオンラインでの開催となりました。
初めての試みであることと、オンライン上では多少タイムラグが生じて対面よりも会話しづらいことを考慮して、事前にテーマを3つ決めました。また本来であれば症例検討会として互いの臨床の話をする場ですが、今回は新型コロナウイルスに関することに絞りました。
まずは、今回の新型コロナウイルス感染拡大下で困ったこと、大変だったことを話しました。
来院される患者さんの減少はみな共通。特に4月は3〜4割減で新規の患者さんはほぼいない状況でした。往診においても自らが媒介とならないよう余分に上着を羽織って移動するなど、これまでにはない気配りが必要だったようです。
次に、感染防止対策として行ったことを報告し合いました。
鍼灸師として普段から手指消毒には気を遣っていますが、より徹底して行なう、室内の換気や消毒も十分に行なう、患者さんへの説明をこれまで以上に行なう、といった内容でした。
東洋医学が西洋医学と異なることの一つに、病気にならないよう養生するという概念があります。このような状況なので、初めて鍼灸を受けてみようと思う人はまずいないと思います。まだ東洋医学を知らない人たちにも良いところを知ってもらい、病気に罹りにくい身体作りの一環として鍼灸治療に親しみを感じてもらえるようになったらいいなとも思います。
最後に、鍼灸師として何ができるかを話し合いました。大事ではあるけれど漠然としたテーマでもあり、はっきりと結論が出たわけではありません。これだという正解があるわけでもないので、それぞれが日々の臨床の中で見つけて実践していく中で自ずと答えが出てくるのかなと思いました。
次回はみんなで集まれる状況になっていることを願いつつ、会を終了しました。