インドネシア・カリマンタン島で森林復元に取り組む
21日から、自ら設立にかかわった北海道カリマ ンタン交流協会の植樹ボランティアとして、一般 参加の8人とともに、泥炭湿地林の修復のため、 インドネシア・カリマンタン島に向かう。同島は1 990年代の森林伐採と排水路開発で、広大な泥炭湿地が乾燥化。 焼き畑の火が地中にまで延焼するなどして、今も乾期のたびに膨大 な二酸化炭素(CO2)排出されている。「先進国のCO2の排出抑制 も大事だが、途上国の熱帯泥炭地を燃やさないような仕組みも重要 だ」と訴える。2006年のインドネシアのCO2総排出量は、日本の1・ 5倍、世界全体の8%に達する計算だ。植物と気象の関係を研究して いた北大大学院地球環境科学研究科助教授時代、英国の研究者と 出会い、熱帯泥炭地の重要性を知った。その後、学術振興会の支援 で10年間、現地の研究者と泥炭火災のメカニズムや環境への影響 を共同研究した。「泥炭火災を防ぐには、湿地林を保全するのが一番 だ」と、退官後の06年、同交流協会を設立。以来、成長が早く、耐火 性に優れた樹木3百本を植えてきた。現地の農民が育てた苗木を日 本で募った寄付で買い、現地の若者に植えてもらう計画も進む。「住 民の間に『育林』の考え方も根付かせたい」。札幌市内で妻と2人で 暮らす。網走市出身。68歳。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます