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吐き気と嘔吐「當瀬規嗣解説」

2007-09-21 20:00:00 | 健康・病気

最近の学生はいとも簡単に「ムカつく!」という言葉を口にします。                            これにはずいぶんと違和感がありました。将来、医師になる者とし                           て、健康にかかわる言葉を粗雑に扱う態度に納得がいきません                             でした。広辞苑によれば、「ムカつく」は吐き気を催すという意味と                             ならんで、しゃくにさわって腹が立つという意味があります。吐き気                            と怒りがなぜ同じ言葉なのかというと、吐き気がこみ上げることと、                            怒りがこみ上げることに共通性があるからでしょう。つまりムカつき                            は「こみ上げること」て゜あり、実際には吐くことではありません。                             医学ではムカつきを悪心といいます。実際に吐くことは嘔吐です。                            悪心と嘔吐は関連がありますが、別なしくみです。悪心なしでも嘔                            吐は起ります。嘔吐自体は胃にもともと備わっているしくみで、胃に                           腐った物や有毒な物が入ってしまったときに、体の中に吸収される                            前に排除するためにあります。食べすぎで胃が一杯になったときに                            も起ります。一方、悪心は脳内の延髄にある嘔吐中枢が刺激された                           ときに感じるものです。胃の中に異常があるときには神経を介して                            情報が嘔吐中枢に伝わり、悪心ができます。また、目が回ったときや、                         脳の中に病気があるとき、心臓の病気、消化管以外の内臓への刺                           激でも悪心がでます。悪心がでても嘔吐が起るとは限りません。                             実際に胃の運動が起きなければならないからです。医師にかかると                           きは、ぜひ吐き気と嘔吐を区別してお話ください。診断にとても参考                           になります。(とうせ・のりつぐ=札医大医学部長)

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