「ラスト・ムービースター」を観ました。
かつては映画界のスーパースターとして一世を風靡したが、今では人びとからほぼ忘れられている状態のヴィック・エドワーズのもとに、ある映画祭から一通の招待状が届く。
功労賞を送りたいという映画祭にしぶしぶ参加はしたものの、騙しに近い名もない映画祭であることがわかり、エドワーズは憤慨する。
しかし、そこは彼が生まれ育ったノックスビルの町の近くだった。
育った家、大学のフットボールで活躍したスタジアム……
久しぶりにふるさとの町を訪れたエドワーズに懐かしい思い出が去来していく。
老人になった往年の映画大スターが主演を務める”終活ムービー“です。
イーストウッドの「運び屋」、レッドフォードの「さらば愛しきアウトロー」に続きバート・レイノルズの作品を観てみました。
レイノルズは「脱出」「ロンゲスト・ヤード」「トランザム7000」「ブギーナイツ」など数多くの作品に出演し、2018年9月に82歳で亡くなりました。
劇中にはそんな過去の作品が多数引用されています。
若い頃は生き生きとして自由奔放で怖いもの知らず。
人から何を言われても聞く耳なんて持っていない。
老いてそんな人生を振り返ると、間違いだらけだった事に気付く・・・
落ちぶれたスターという役柄をユーモアたっぷりに演じています。
誰もが人生の結末を知っている。 だが途中のあらすじは変えられる。
第二幕で無様な演技をしても観客は忘れると名プロデューサーが言っていた。
第三幕が素晴らしければ・・・
エドワーズの劇中の言葉が胸に沁みます!
過去と今の自分と向き合い明日への力が漲る感動作でした。