今年は紅葉が遅れ気味だったので、まだ大丈夫ではないかと思い、筥崎宮に出かけてみた。
紅葉はまだ十分残っていたが、きれいな赤にはなっておらず、色付きがいまひとつだった。
ただ、茶色がかったくすんだ赤でも、太陽の光を浴びれば赤く輝き、PLフィルターで葉の表面の反射を除去すればさらに赤味が増すことが多い。
園内には誰もおらず、独占状態だったが、中国人夫婦と娘の三人がやってきて、さかんに記念写真を撮っていた。
彼らが去ってしまうと再び無人状態になり、退出するまで誰も来なかった。
おかげで、それまで誰もいなかったのにカメラを構えた途端、構図のなかに誰かが入ってくるという、よくあるパターンはなかった。
友泉亭は、福岡藩六代藩主黒田継高の別荘。
ここに紅葉を撮りに来ると、必ず結婚式の事前撮影に出会う。
今回も一組いた。
プロカメラマンとレフ板等を持った助手で撮影しているが、料金はどれぐらいなのだろうかと余計なことを考える。
ここは相性が悪いのか、紅葉の状態と天気に恵まれないことが多い。
今回も、紅葉は過去最低の状態、天気は終始曇りで時折日が差す程度。
ただ、自宅から車で20分ぐらいと近いのと、高齢者優遇で入園料が無料なのがいい。
江戸時代は敷地が2万8000坪だったらしいが、現在は3000坪の敷地で、それほど広くないので1日1万歩に向けての歩数を稼げない。
1周1000歩ぐらい。
4周することもあるが、今回は予定もあって2周して帰路についた。
竈門神社は宝満山の登山口であり、かつて毎年父と初日の出登山をしていた時は必ずお詣りしてから登り始めたのを思い出す。
ここに紅葉の写真を撮りに来ると、やはり多くの登山者を見かける。
もうあの長く続くハードな石段は登れないと思う。
あの石段で、高校生になってから体力が父を上回っているのを確信した。
ここも中国人が大勢来ていた。
というより、中国人のなかに混じって日本人がいたと言っていいほど、人数的には中国人の方が日本人より多かった。
近くの太宰府天満宮とセットでの観光なのかもしれない。
大声を出したりマナーが悪いとかは全然なかったので、まー、いいけど。
「竈門」という名前から「鬼滅の刃」の聖地とされており、今回も登場人物の絵が描かれた絵馬がいくつもあった。
みんな絵がうまい。
竈門神社に行った時は多分20度近い気温だったと思われ、布製のジャケットを脱いで長袖シャツだけになった。
しかし今、ついに、ダウンジャケット、マフラー、セーター、手袋と冬型フル装備となった。
今年もまた、美しい紅葉でいつも心を満たしてくれる大興善寺へ。
まだ色づき始めのモミジもけっこうあって、もう少し後の方が良かったかもしれない。
それでも、太陽の光を浴びて輝く赤、黄、橙色のモミジはきれいだった。
ここは「つつじ寺」とも呼ばれるツツジの名所だが、数年前からツツジの時も紅葉の時も大勢の中国人がやってくるようになった。
中国経済崩壊とか言われているが、日本観光に来る余裕はまだあるらしい。
クロツラヘラサギ、ヘラサギの休憩モードと食事モードは変化がないのであまり撮る気がしない。
少し離れたところで食事モードだったので撮る気もせず眺めていたら、突然こちらに向かって飛んできた。
あわてた。
久しぶりにトビがやってきた。
上空を舞っていたが、魚も獲らずどこかへ去っていった。
この池で、魚を獲ったトビを、魚を横取りしようと数羽のカラスが追いかけ回してているのを見たことがある。
カラスは賢くてパワフルで最強の鳥だと思う。
滋賀にいた時、同じ鳥のカモ類を食べる屈強なはずのオオワシを、数羽のカラスが連携して馬鹿にしたように遊びでつついたりしていた。
机の上に置いた食べ物をコップで被せると、嘴でコップを押して机から落とし、食べ物を食べるという頭脳を持っている。
仕込めば九官鳥のように人間の声を真似ることもできるらしい。
でも、カラスは愛嬌もなく100%撮る気がしない。