雷山千如寺大悲王院、大興善寺に続き、ここも今までで最低の紅葉状態だった。
きれいな紅葉に必要な厳しい冷えこみがなく、もうすぐ12月になろうというのに、20度以上の、日によっては半袖でもいけそうな気温が続いている。
色づきがよくなく、全体が真っ赤になるはずのところが、ところどころ緑色のままのモミジがあったりする。
ちょっとがっかりしながら、気が乗らないまま、とりあえず写真を撮る。
今年の紅葉は特にPLフィルターが不可欠で、見た目の色づきがよくなくてもリングを回すときれいな色が浮かび上がってくる。
「竈門」という神社の名前から、「鬼滅の刃」の聖地となっており、今年も「鬼滅の刃」のイラストが描かれた絵馬がたくさんかけられていた。
みんな、絵がうまい!
30年前の発売当時、このカメラに強い興味を持ったが、手の届かぬ高嶺の花だった。
義父が持っているのを見て、うらやましいと思った。
その CONTAX RTS Ⅲ が義父の遺品として、今、僕の手元にある。
外部を拭きあげてきれいにした。
当時は今のような高性能バッテリーはなかったので、単3電池を6本も使う。
電池を装着した。
もともとずっしりと重いのが、電池を入れるとさらに重くなる。
いくつものダイヤルやボタンやレバーがあり、誤作動防止のため何か所かロックされている。
ネットで探すと、ありがたいことに取扱説明書があった。
AV(絞り優先)やTV(シャッター優先)などのモード切り替えは解除ボタンを押しながらレバーを回して切り替える。
シャッターの一枚撮影、連写の切り替えは、ダイヤルを持ち上げて切り替える。
・・・などが、取扱説明書を読んでわかった。
取扱説明書を見ながら操作しているうち、重大な事実に直面した。
ファインダー内に表示されているはずの液晶表示がまったくない!
絞り優先モードで、カメラを明るい方向に向けてシャッターを切った時の音と、暗い方向に向けてシャッターを切った時の音の違いで、シャッター・スピードが変化しているのがわかる。
露出計を反映してシャッタースピードを変化させているのはわかるが、ファインダー内表示でシャッタースピードの数値が把握できなければ、手持ちで撮れるかどうかの判断ができない。
何度もシャッターを切っているうち、突然、ファインダー内の液晶表示が見え出した。
ファインダー内右側のシャッタースピード表示は問題ないが、ファインダー下部の表示は5項目あるはずなのに、絞り数値と露出モードの2項目しか出ていない。
しかも、青色下地に白色文字のところ、青と白の斑模様のようになっていて、液晶が流出しているのではないかと思われた。
そのうち、やがて再び、液晶表示はまったく見えなくなった。
そして、もう一つの問題が。
電源レバーをOFFにするとシャッターが切れなくなるはずなのに、切れる!
つまり、OFFにしても電源が切れずON状態のままになっている。
これは修理が可能なのか。可能だとして修理代はいくらかかるのか。
ネットで調べると、長野県にコンタックス専門の修理業者がいることがわかった。
そこにカメラ本体を送って、修理代見積もりをしてもらうことにしよう。
そのためには、今は合体しているカメラとレンズを分ける必要がある。
既に満杯の防湿庫になんとか収納するためにも、カメラとレンズを分ける必要がある。
そのためには、ボディキャップとレンズリアキャップが必要となる。
ネットでコンタックス用キャップを探したら、あった。
購入申込をした。
やがて、ネット注文していたボディキャップとレンズリアキャップが届いた。
キャップを入れたビニール袋には Made in China のシールが貼られていた。
キャップを取り出すと、とてもチープな感じで、これが1,567円もするのか、と思った。
ちなみに、Canon純正のEOS用キャップは、ボディキャップ270円、レンズリアキャップ242円だった(ヨドバシ)。
コンタックスという消滅してしまったブランドのキャップなので高くても文句を言うなということか。
とにかく、カメラからレンズを取り外し、それぞれにキャップをつけた。
これで、カメラ本体を修理業者に送れる状態になった。
さっそくカメラを持ってヤマト宅急便へ。
車を降りようとしてマスクを忘れたことに気がついた。
車内に予備としておいてるはずのマスクを探したが、ない。
やむなく自宅に戻り、再びヤマト宅急便へ。
カメラを収納する段ボール箱と梱包材を注文して、その場で梱包。
箱代140円。梱包材は無料だった。
宅配料金は1,160円。
ヤマト宅急便から帰る車の中ではっと気が付いた。
修理依頼票を同封しなければいけなかったのに、完全に忘れていた。
修理依頼票の記載事項はすべて記載済なのに、家に置いたままだった。
もう早くも認知症? ククク・・・
翌日、速達郵便で送った。
今回修理見積を依頼したのはここ。
コンタックス製品の修理業者として京セラから業務継承し、長年の実績があることが謳われている。
あとは結果を待つだけ。
ファンダー内液晶表示の故障は部品交換が必要で、今はもう、その部品在庫はなくなっている、ってことになりそうな気がする。
はたして、CONTAX RTS Ⅲ を使えるようになるのだろうか。
義父は福岡の田舎で写真館を営みながら、数多くの写真コンテストで受賞してきた。
本棚には受賞によるたくさんのトロフィーや盾が並んでいる。
二科展で受賞した時は上野の美術館に作品が展示され、上京した義父母と一緒に見に行ったものだ。
地元の写真コンテストでは審査員を務め、NHKのその日の放送終了時に義父の写真が使われたりした。
写真がデジタル化する前のフィルム時代を過ごし、当時は田舎でも写真館で記念写真を撮るという需要があった。
カメラの技術革新により素人でもきれいな写真が撮れるようになった今は、都心部の写真館はまだしも、田舎の写真館は営業的に厳しいに違いない。
フィルム時代が終わるころに写真館をやめ、引退したのはいいタイミングだったのかもしれない。
自分の好きな写真で生計をたて、趣味としても写真を楽しみながら人生を送れた数少ない人だと思う。
当然ながら、上司と部下の関係とか、周囲と協調しながら仕事を進めるといった、サラリーマン的感覚とは無縁の人だった。
唯我独尊的に生きた人だったが、良き人柄であり、写真が趣味だった父とも仲良くなって一緒に撮影に出かけたりもしていたらしく、父が亡くなった時、とても残念そうにしていた。
義父との写真のレベルがあまりにも違うことがショックで、写真を撮る気をなくした時もあった。
ある時、義父は言った。
写真の知識や技術の基本的なところはマスターできていると思うので、あとは自分の好きな写真家の写真集をよく見て、その感性を脳裏に刻みつけること。
僕が敬愛する写真家は前田真三であり、写真集を買い込んで15冊にもなった。
名古屋支店に単身赴任していた時は、前田真三の写真集「奥三河」を見て、そのイメージを抱きながら奥三河に出かけた。
そして、ついに、前田真三が愛用するハッセルブラッドを買った。
しかし、やっぱりというか、当然というか、いつまでたっても前田真三にはなれなかった。
その義父が3年前に他界し、今年、義母が他界したため、空き家となった妻の実家を売却することになった。
それにともなって、本棚に飾られたカメラと防湿庫2台に収納されたたくさんの写真機材を取り出してみた。
残念ながら、何故か防湿庫は電源が切られたまま長期にわたって放置されていたようで、ほとんどの写真機材が湿気などによって傷んだ状態だった。
大判カメラ1台(WISTA45) 、中判カメラ 2台(Mamiya RB67 、Mamiya 645) は、写真館でのスタジオ撮影に使われたと思われる。
保管状態が悪いなかで、まだ使えそうなカメラが1台だけあった。
30年前発売の CONTAX RTS Ⅲ 。
カールツァイスのレンズを使用するために作られたカメラなので、装着されているレンズは、当然、カールツァイスだ。
Vario-Sonnar T* 28-85mm F3.3-4 という標準ズームレンズで、使い勝手が良さそう。
あちこち触っているうちに、このカメラで撮ってみたくなり、持って帰ることにした。
外観も内部もきれいな状態で問題なさそうであり、さっそく単3電池6本(!)を入れて操作したところ・・・
これについてはまた別途。
雷山千如寺大悲王院の紅葉が終わりかけだったので、翌日、もう一つのお気に入り紅葉スポット、大興善寺にあわてて行ってみた。
これが、なんと、まったく逆で、色づきもしていない緑色のままのモミジがまだたくさんあって、事前に確認したネットの紅葉情報「見頃」はいい加減だと思った。
特に、いつも撮っている場所のモミジがまだ緑色だったのには、がっかり。
雷山千如寺大悲王院にしても大興善寺にしても今までで一番最低の紅葉の状況だ。
とはいえ、局所的に真っ赤になったモミジもそこそこあったので、まあよしとしよう。
いまいち気乗りがしないまま、またまたたくさん写真を撮ってしまった。
ここの紅葉のメインは樹齢400年の大楓。
見頃になったばかりの時より、ある程度落葉して木の下が赤い絨毯に敷き詰められるタイミングを待っていた。
期待しながら開場前の門越しに大楓を見ると、なんと、枝がむきだしになるほど落葉していて、残っている葉も茶色になっている!!!
遅かった!!!
家を出る時の意気込みはどこへやら、入場前に戦意喪失。
でも、せっかく早起きしてやってきたので、気を取り直して、とりあえず茶色の大楓を撮る。
縁側に座って大楓を眺める人の後ろ姿を毎年撮っているが、今年は仲のいい二人のおばあちゃん。
大楓のあとは、綺麗な紅葉を探して撮る。
11月だというのに、長袖を腕まくりしても汗が滲んでくるような暖かな日が続いていて、綺麗な紅葉に必要な冷え込みが足りないせいか、例年より紅葉の状態が悪い。
気が乗らないで撮っているわりには、たくさん写真を撮ってしまった。
いつも通り、千如寺の上にある雷神社に寄る。
ドローンを買って初めて飛ばしたのが、この原鶴の筑後川河川敷である。
広大な空間があって遮るものがなく、安心して飛ばせる。
道の駅・原鶴はいつも多くの人で賑わっているが、河川敷は、土日であってもほとんど人がいない。
問題は、遠くて、気楽に行ける距離でないこと。
下道で行くと、1時間40分、途中渋滞があれば2時間近くかかる。
高速だと、50分で行けるが、高速料金片道1,740円がかかる。
往復約100kmであり、燃費11km、ハイオク170円として、ガソリン代1,545円となる。
今回は朝倉方面に行く用事があったので、久しぶりにこの河川敷でドローンを飛ばした。
バッテリー1本30分の飛行なので、バッテリー3本、1時間30分があっという間に過ぎていった。
180度パノラマ撮影
ドローンの操縦練習は、航空法の規制がクリアでき、広い空間が確保されている場所でなければならない。
航空法上ドローンの飛行が禁止されている「人口集中地区」(下記地図赤い部分)は福岡市のほぼ全域であり、「空港等の周辺空域」(緑色部分)は福岡空港を中心にさらに広い範囲で、福岡市隣接の市町村にまで及んでいる。
自宅から車で40分と気軽に行ける、その貴重な練習場所が、季節が変わり、太陽の位置が低くなったせいで、もろに太陽の光が目に入るようになり、眩しすぎてドローンの操縦練習が難しくなってしまった。
太陽に背を向ける逆方向は、木々が生い茂る森であり、ドローンが木に衝突するリスクがあるので安心してドローンを飛ばせない。
ドローンを木にぶつけ、機体の回収に大変な思いをした経験があるので、衝突リスクにはナーバスになる。
困った。
ハイパーラプス動画を7本つなげて1分25秒の動画を作ってみた。
見たいと思う新作映画がどんどんなくなってきている。
たいして面白くもない新作映画に時間を費やすのだったら、わが映画コレクションの旧作を見るほうが充実した時間が過ごせる。
とはいえ、TSUTAYAのDISCASで定額レンタルを利用しているので、何か借りなければ定額料金がもったいない。
見たいと思う新作がなかなかない時は、旧作のなかから、映画サイトで評判が良く未見のものを探して借りている。
そういった映画で、最近見たのがこの2016年公開の「手紙は憶えている」だ。
認知症でよぼよぼの90歳のユダヤ人の老人が、老人ホームを抜け出し、偽名を使って逃亡しているアウシュビッツの責任者を探し出して復讐しようとする旅に出る。
早いテンポで展開しキレのある動きで格闘や銃撃戦のあるサスペンスとは対極的に、動きの鈍い、よぼよぼの老人が主人公というのが面白い。
認知症の症状が出ている時と正常な時が交錯し、記憶が途切れると行動手順を書いた友人の手紙を読んで、逃亡ナチ捜索の旅を続けていく。
主役のクリストファー・プラマーがなかなかいい味を出していて、「サウンド・オブ・ミュージック」のトラップ大佐がこんなにも年老いたのかと感慨深い。
この映画は2回は見れない。
結末を知って見るのは、気の抜けたぬるいビールを飲むようなものになるから。
そして、不作続きの新作のなかで稀有の期待作、やっと待望の「トップガン マーヴェリック」を見た。
36年ぶりの続編は、期待に違わず面白かった。
冒頭の空母からの発艦シーンにあの音楽、懐かしさがこみあげる。
マーヴェリックに反感を抱く、事故死した親友グースの息子、ライバルから親友となったアイスマンが登場。
この映画のメインは、前作同様、戦闘機の飛行シーンの迫力であり、その迫力と音響を楽しむには映画館で見るべきだと思う。
だが、問題はトイレだ。
年をとってトイレが近くなっているのか、始まる前にトイレを済ませ、飲みたいビールもぐっと我慢し、それでも途中で行きたくなってしまう。
一時停止できないので、トイレに行っている間のシーンが欠落してしまう。
ってわけで、この映画も、100インチスクリーンのわがホームシアターで晩酌しながら鑑賞した。
ウォーキング・コースの野多目池に毎年飛来する冬鳥がほぼ出揃った。
キンクロハジロ
野多目池にやってくる冬鳥では最多の羽数であり、約300羽ぐらいが常駐している。
ホシハジロ
キンクロハジロの大群のなかに混じっている。
カワウ
30羽ぐらいか。
カワウの群れが止まる木の下の木は、フン害で枯れてしまう。
ハシビロガモ
カンムリカイツブリ
見かけるのはいつも1羽。単独行動。
クロツラヘラサギ
この日は7羽だった。
野多目池は中継地なので、やってきた鳥は南下していなくなり、別のグループがまたやってくる。
飛んでいるところを撮りたいが、嘴を羽に突っ込んで一足の休息モードに入るともう動かない。
マガモのメス?
冬鳥ではないがコサギ
季節にかかわらず、コサギ、ダイサギ、アオサギ、ハクセキレイなどがいつもいる。
カワセミもいるが、滅多に姿を見せず、たまに姿を見せてもすぐにどこかに行ってしまう愛想なし。
カイツブリはキンクロハジロと同時期に飛来して常駐。
コチドリはよくやってくるが、まだ見てない。
ミコアイサ、セイタカシギ、タシギはたまに見かけるが、時期的にはこれからか。
ここで一番撮りたいのはミサゴが魚を捕獲するシーン。
しかし、ミサゴがやってくる頻度が年々減ってきており、ようやくミサゴがやってきたと思っても魚を捕らないままどこかへ行ってしまうパターンが増えた。
冬鳥のシーズン入りして、まだミサゴの姿を見ていない。
ミサゴよ、頼むからここに来て魚を捕ってくれー。
コスモス畑とソバ畑が混在しているのは珍しい。
海のそばでありながら、堤防があるので海は見えない。
まだ堤防まで行ったことがないので、来年は行ってみよう。
ようやく半袖をしまった。
とはいえ、昼間は気温が上がり、長袖を腕まくりすることになる。