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<あのとき・あのころ>第二部(1983-2003) [7]

2014-03-06 10:53:30 | はらだおさむ氏コーナー

合弁企業経営管理研究会


 いま手元に88年2月、当協会発行の『渉外税法知識』(中国財政部税務総局条法局編集員会編著)の訳本がある。

訳者は公認会計士の三戸俊英(現当協会会長)・近藤友良(同監事)の両氏である。

三戸先生は86年9月に実施された大阪市経済交流訪中団(9/7~16、上海-アモイ-広州-香港)に参加、「その後の自分の中国とのかかわりに大きな影響を受け」(『上海経済交流』92・9、10周年に想う⑥)、帰国後は故高橋正毅弁護士などと当協会の合弁企業経営管理研究会の主宰メンバーとして活躍される。

この研究会は現地進出企業の実務担当者と専門家で構成され、隔月開催で基本法はあるが実施細則も不備な状況のなか、進出済みの現地法人が現場で抱える諸問題を専門家が吸収、それを中国の諸規則と照合、日本における専門的対応と判断を加えて研究することを指向していた。

企業はタバイエスペック(当時)、ナリス化粧品、三和化研などが常連メンバーであった。

この冊子は研究会の事例研究のなかで、「中国税法」の研究・理解が焦眉の課題と認識の上翻訳に着手されたもので、訳者は「本書は《渉外税法知識》(1987年2月中国経済出版社)のうち、法令を抄録した後半を除く、前半のQ&A部分を訳出したものである。

現行の中国渉外税法に対するわかりやすく、権威のある解説書となっている」と紹介している。

出版に先立ち内容の理解を深めるため、87年10月実施の第22次経済交流団のA団(団長高橋正毅弁護士)は専門家を中心に構成、上海会計師事務所と渉外律師事務所と交流した。

上海会計師事務所との会合では日中双方が向かい合って並び、上海友協のRさんが黒板の前に座って通訳を務めたが、条文の解釈をめぐってそれぞれの席で喧々諤々の論争が起こり、これでは通訳が出来ない、日中双方でお互いに意見をまとめて代表質問をおこない、それに対して回答をまとめた上で発言してほしい、と名議長役を演じたのが印象深い。

高橋・三戸コンビはその後日本と中国で対中投資に関する法律・税務の専門講演会を頻繁に開催、当協会でもこの合弁企業管理研究会を発展的に解消して協会内の組織として中国総合研究所の設立準備が進められたが、高橋弁護士の急逝で定款にその名を記しただけに終わった。

無念なるかな、とご冥福をお祈りする次第であるが、この研究会の初一念は,いまも当協会のメンバーに脈々と流れ、受け継がれてきている。
                                 (2004・8・27 記)