(宇治川の欄干から中ノ島を望む)
三室戸寺まで来たのだからと、久しぶりに宇治までバスで出て平等院へ。
流れの速い宇治川橋を緑の山々を眺めながら、浮舟が投身した場所はこの辺りかと思いながら、この急流では・・・・・などといつもの事ながら一人納得する。
お茶の香りのただよう通りをしばらく歩くと、山門があり平安時代の姿そのままに平等院がある。
梅雨の重たい風が木陰に入ると気持ちよく感じられる午後、結構な参拝者がいる。
入館料とは別に鳳凰堂に入るチケットを買い、1階の案内50人の中に入り20分ばかり阿弥陀如来と雲中供養菩薩(雲に乗って楽器を奏で舞っている仏)や来迎図を見、定朝作の阿弥陀如来様に参拝することが出来た。眉間の白豪は水晶で暗い道内では黒くみえるが、明るい廊下にでると白く光を放っている。
人は臨終のとき、供養菩薩を従えた阿弥陀如来に導かれ天に昇っていく。そこには極楽浄土(鳳凰堂の宮殿がモデルといわれている)が開かれていると平安時代の人々は信じて崇めていたのだろう。
今も大屋根にたつ鳳凰の美しい姿、中堂・左右に翼廊・尾廊と対象形の美しい建造物は、浄土庭園の池にその姿を映して、厳かな気持ちにさせてくれる。
☆ 宇治寺の阿弥陀如来を崇めれば梅雨のひぬまの風わたり来る