ばぶちの仕事しながら司法試験を突破し弁護士になりました

仕事をしながら司法試験に合格したばぶち(babuchi)の試験勉強記録+その後です。

配転

2011年11月15日 23時59分12秒 | 労働法
東亜ペイント事件の転勤を拒否した理由が、
高齢の母親及び妻子(子供は2歳)と別居せざるを得ない状況だったからという。

こんな不利益なんて今では当たり前ではないでしょうか?

これは、家庭生活上の不利益を転勤に伴い通常甘受すべき程度のものと当然いいうるでしょう。


これで、子供が障害を持っているとか、母親が要介護ならもう少し変わってくるが、本件にはそれは見当たらない。
参考札幌地決平成9・7・23


女性労働者に単身赴任を余儀なくする配転命令も転勤に伴い通常甘受すべき程度を著しく超えるものとはいえず、配転命令権を濫用するものとはいえないものも当然だと思います。
参考仙台地判平成8・9・24


こういうのを不可として、労働者を保護し過ぎると、他の労働者との差別につながるし、使用者側としても配転が行き詰まる可能性があり、事業の円滑な遂行の妨げになるでしょう。


他の労働者との差別は、独身者や子供がいない夫婦にのみバンバン転勤させるとかになってストレスがたまり引越し貧乏にもなる。
子供がいて親と同居している夫婦は、転勤なく、金は貯まり異動に伴うストレスも溜まらない。


このような不公平感が生じることも考慮すべきだが、記載されていない気がします。



ただ、依頼者側に立つなら理想論、個人主義的に自己に都合がよいように理論立てる必要があるので、ちょっと苦しい気がします。

労働法の無効

2011年11月15日 22時47分11秒 | 労働法
労働法で違法、無効になるのは、権利濫用や公序良俗違反が多い気がします。

かなり、使用者側に有利な感じですが、雇われている身としては反発や抵抗するメリットより、デメリットの方が大きいからなんでしょう。


損害賠償請求が認められたり、配転が無効になったとしてもその後の昇進や重要な職務を任せられなくなるのは、猿でもわかる話ですから。

今はかなり労働者視点で、使用者はいいなぁという視点で読み進めています。