beatitude

好きなことだらけさ…

『ハーモニー』<harmony/>

2015年11月19日 | 映画 アニメ

世界規模で混乱に陥った『大災禍』の後、
反動により極端なまでに健康と調和を求める超高度医療社会に移り変わっていった。
そんな偽りの世界に反発した御冷ミァハは、
彼女のカリスマ性に魅せられた二人の少女とともに、
抵抗を示すために自殺。
13年後、ミァハと自殺を図ったものの生き残った霧慧トァンは、
戦場の最前線で平和維持活動をしていた。
そんなある日数千人もの犠牲者を出す事件が起き、世界に激震が走る。
犯行グループの声明の中に死んだはずの御冷ミァハの面影を見たトァンは、
真相を探るべく立ち上がる。
(Movie Walkerより)

 
最初から最後までトァンのモノローグで埋め尽くされているため、
映画としてのスピード感がなく、かな~り、眠くなりましたw
(映画館中に響き渡るイビキかいてるヤツがいた)
原作の中身をだいぶ忘れてましたが、思い出しつつ観て来ました。
こんなにユリ要素あったっけ?と思っていたら、
パンフに載ってた監督インタビューにありました。
――ミァハは幼い頃チェチェンで体験した壮絶な過去から
15歳の学園生活を送りながら〈生府〉に反発している今、この間がどう繋がっているのか。
トァンはミァハが死に自分は生き延びてしまってから、
現在までどう生きてきたのか。
原作にも詳細に描かれていないキャラの部分をどう捉えていいか悩み、
2人の関係をベースにするしかないと。
ミァハの生い立ちから、深い身体コミュニケーションを取らざるを得ず、
トァンもそれを受け入れたからこそ、2人の物語はラストに至れるのだ――
あ~、だから原作よりも、よりミァハとトァンのお話って感じが強く出ているのかぁ。

映像は素晴らしく綺麗でした。
〈生府〉に管理された世界とその外との対比は
CGと手書きで描き分けているのかな?
整然としたホコリひとつなさそうな都市に林立する有機体のような建物。
対する街の臭いさえしそうな雑多な外の世界。
最後に出てくる地球の風景。

キャラデザはCGと手描きのミックスかな?
山賊のむすめローニャ』や『シドニアの騎士』で感じるような気持ち悪さが時々ねw


 原作を読んだのは、東日本大震災後でした。
世の中の流れが一気に停滞したような空気の時です。
(本の感想はこちら)
今は東京に住んでいると震災以前と何ら変わらない生活になっています。
でも確実に前とは違う空気があります。
今回はフランスの同時多発テロ、ISへの空爆と
一気にキナ臭い感じになった後に観に行きました。

人の世から戦争は無くならないのでしょう。
"人類みな兄弟"になるためには
それこそ宇宙から何者かに攻められなければ無理なんでしょう。
それでもなお、その何者かに取り入り自分の国だけは
自分だけは大丈夫なように画策する輩が必ずいる。

平和に暮らすためには"ハーモニー"を起動させなければならないのか…。