ベルリンのカフェで働くケーキ職人のトーマス(ティム・カルクオフ)は、
イスラエルから出張でやって来るなじみ客の
オーレン(ロイ・ミラー)と恋人関係になっていく。
オーレンには妻子がいたが、仕事でベルリンに滞在する間はふたりで愛し合っていた。
ある日、「また一カ月後に」と言って
エルサレムへ帰っていったオーレンから連絡が途絶える。
オーレンは交通事故で亡くなったのだ。
エルサレムで夫の死亡手続きをした妻のアナト(サラ・アドラー)は、
休業したカフェを再開し、
女手ひとつで息子を育てる多忙な日々を過ごしていた。
そんななか、トーマスが客としてやって来て、
職を探しているという彼を雇うことに。
やがて、ふたりは距離を縮めていく……。
(MovieWalkerより)
恋人を喪った男と夫を亡くした妻の喪失感が根底に
ずーっと流れている映画でした。
ある意味恋愛映画なんだけど、国、宗教、文化、セクシャリティが絡む
今まであまり観たことがない感じです。
オーレンが存在しなくなった世界で
トーマスもアナトも生きていかなければならない。
どちらも切ないです。
それぞれがそれぞれの思いで、寄り添おうとしている。
でも、事実を知ったアナトは…。
はっきりとした結末は出していないと思うんだけど、どうかな?
この先一歩踏み出すのか、そこまでは出来ないのか。
トーマス役のティム・カルクオフはまだ無名の俳優さんだとか。
彼のふっくりした体型と小麦粉をこねる手つきがなんともいいです。