beatitude

好きなことだらけさ…

奇想の王国 だまし絵展

2009年08月02日 | 絵画・展示

昨日やっと行くことが出来ました。
土曜日だし、入館者数10万人突破とか出ていたので
覚悟して行きましたが意外に大丈夫でした。
やはり午後が混むんですね。



そこそこ見ごたえありました。
マグリットやエッシャーは何度か目にした作品が並んでましたが
17~18世紀頃の物は観たことがなく、だまし絵というより
怖ろしいまでの質感に驚かされます。
だましの部分では画面上のものが全て描いた物。
その描いたもののリアル感に感心させられます。
作品によっては真正面から観るより少し離れてやや斜めから観ると
本当にそこに立体物があるように見えるので楽しいです。

ポスターにもなってる
ジュゼッペ・アルチンボルトの「ウェルトゥムヌス(ルドルフ2世)」と「水の寓意」。
いやぁ、キモイです。特に魚介モノはあまり観たくなかった

日本のだまし絵も歌川国芳の人物で顔を構成した作品は有名ですので
目新しさはなかったですが、他は殆ど実物を観たことがなかったです。
それにしても、洋の東西を問わず円筒形の筒に映さないと見ることが出来ない絵を
画家はなぜ描くんでしょうかね。

新しいところでは本庄直季の「small planet」シリーズでしょうか。
実際の風景を写したはずなのに、まるでミニチュア模型のような写真です。
少し前にNHKでこれの動画を紹介していました。
チマチマの動きが本当にオモチャみたいで面白かったです。

最後はパトリック・ヒューズの「水の都」です。
これも有名な作品ですが実際観ると感嘆の声を上げてしまいます。
特殊メガネ無しの3D画いったところですね。
美術の教科書に載ってる写真はまったく意味をなしません。
実物を見なければ文章で説明されでもちっとも凄さがわかりませんよ。
理屈がわかるとなるほどねぇですが、絵の前を右行ったり左行ったり
ウロウロしてしまいます。自分でも作ってみたくなっちゃいます。
上手くいったら超うれしいだろうなぁ。

ショップで売っていたエッシャーの「曲りトカゲ」メチャメチャ欲しかったんですが
1個5,000円・・・諦めました






『サマーウォーズ』

2009年08月01日 | 映画 アニメ

なかなか時間が取れない上の娘と観て来ました。
初日で1000円の日、案の定混みこみでした。
早めに行って午後のチケを買い
午前中は「だまし絵展」を観てました。



2006年『時をかける少女』の細田守監督、
『ヱヴァンゲリオン』の貞元義行キャラクター・デザインの本映画。
かなり出来の良い作品です。
普段アニメをあまり観ない人でも十分楽しめる内容でした。
わかりやすい日常、わけわからん敵やビョーキな少年少女も出てきません。
近未来を感じるのはOZというネット空間ぐらいです。
それも今やセカンドライフやミクシーが実際あるので
それほどかけ離れた感じはないと思います。

日本の田舎の美しい夏、自分の子供の頃はあった
お盆になると親戚が本家に集まり、見たこともないような
おじさんやおばさんがうようよいる古い大きな家。
(この映画ではおばあちゃんの誕生日という事で集まってます。)
この辺りの描写に手抜かりはなく、キッチリ描かれているので
対比する仮想世界からのサイバーテロが引き立ちます。

なにしろOZワールドが村上ワールドです。

それぞれのキャラクターについているアバターもかわいいです。

見せ方も『時かけ』の時も上手いなぁと思いましたが、今回もはずしてません。
なにしろ『時かけ』は筒井康隆の原作はもちろん、
あのNHK少年ドラマシリーズの洗礼を受けている世代なので
思い入れたっぷりです。(角川映画の時はゲロゲロでした)
それでもこれはいいぞと思わせた細田監督。
仮想世界での勝負とそれを動かしている現実世界への繋ぎ方、引き込まれます。
そして、誰もがグッとくるシーンも用意してあります。



ヘタレの小磯健二は数学オリンピックの日本代表を逃したというくらいの
数学オタク。彼の数学能力が世界を救うのですが
「問題を解いているときの顔つきがスゲーリアルだった!
数学好きってホントにあんな顔してやってるんだよ。」と
うちのお姉はのたまっていました。

私は陣内侘助の顔を見て
顎を四角くして身体つきをゴツクするとムスカに似てるなぁと・・・
「見ろ!アバターがゴミのようだ!」って言いそうと思いながら観てました。