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遥かなる山の呼び声

2018-04-29 08:00:00 | インポート
 

大雪さんやはげおやじさん達の写真を見たからだろうか。

 

ふと思い出したのが子供の頃に観た映画「シェーン」。

勿論ロードショーされたのはもっと前でリアルタイムではなく

俺が観たのはテレビだったがね。

 

俺以上の世代にとっては懐かしく、

50代より若い世代には今見ても新鮮な何かを感じるのではないだろうか。

ヴィクター・ヤングの主題曲もイイね。

下手な能書きより先に冒頭のサワリを観て(聴いて)もらおうか。

 

少なくともその頃のアメリカは俺だけじゃなく

戦後日本人の多くの目には豊かで平和な理想の民主主義国家と写っていた。

 

大きな家に住み自家用車を所有しアットホームな家庭を持ち

一所懸命に働いて大いに娯楽に興じるイメージだった。

 

そんな古き良き時代の娯楽の代表の一つがハリウッド映画だよな。

 

ワイオミング州の壮大な風景と主演のアラン・ラッド演じる

シェーンは今でもよく覚えている。

白黒が主流だった時代、総天然色と訳されたフルカラーの鮮やかさは

自分の中では「風と共に去りぬ」と並ぶ美しさなのだ。

 

素直にカッコ良かったよなあ、主演のアラン・ラッド。

開拓民一家を追い出そうとする悪い牧場主と対決する流れ者のシェーン。

シェーンに憧れる一家のジョーイ少年の目線は

映画を観ていた俺も丸っきり一緒。

 

また憎まれ役をやらせたら天下一品の用心棒に扮する

ジャック・パランスが更にその興奮を盛り立ててくれたもんさ。

 

単なる勧善懲悪のヒーローのイメージだったけど、

大人になってよくよく時代考証をすれば、

新大陸に入植してきた者たち全てが先住民の土地を侵略してる訳で

当然子供の俺にはそんなことを思い浮かぶはずもなかったんだけどね。

 

またこれもその後に知った話だがラストシーンの解釈の問題で

シェーンは対決で負傷したまま立ち去りつつ

馬上で死んでしまったという説がある。

 

漫画の「明日のジョー」の矢吹丈の最後の時と似たような話。

ジョーがホセメンドーサとの試合後に呟いた

「燃えたよ、燃え尽きた、真っ白な灰に・・・。」が論議を呼んだのは

俺と同世代のアラカン親父なら皆ご存知だろう。

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こちらの場合作者のちばてつや氏はジョーが死んだとも生きているとも言わず、

その解釈は読者に委ねたいと雑誌のインタビューで答えていたように思う。

 

つまり色々な解釈が出来るし、してもらいたいということだ。

シェーンの場合も俺はそれでイイと思っている。

 

パラマウント社の回し者ではないけどDVDも非常にお安い今、

観たことのない方には是非ともお勧めしたい映画です。

 IMG_3032c弘前から見る岩木山.jpg