車好きオヤジのブログ

車好きオヤジのブログです

車ネタもなく酒を飲むとろくでもなくてね

2013-04-26 23:09:06 | インポート

書く事なければみんなの楽しい記事を読むだけにしていれば良いじゃないかと

批判を受けるかも知れないけれど、

酔うとどうも要らん事を書いてしまいたくなるのよね。

 

個人的にはこれといって大きな変化はない今日この頃だけど、

世間はなんだか忙しない話題が多いよな。

 

佐藤琢磨のインディ初優勝やMLBのダルビッシュのような明るいのは良いとして、

北朝鮮のミサイル、淡路の地震、ボストンの爆弾テロなど物騒なのが目につくと思いませんか。

 

以前にも書いた事があると思うけどビビる事一切はないと断言するね。

大手メディアは真実を伝えないからね。

 

連日煽るような報道ばかりされてる北朝鮮のミサイルなんて心配する事なんて全くないのである。

勿論こう俺が思ったところで人間のすることに絶対はないので可能性はゼロとは言わないよ。

 

だけど車の運転する者が乗る前から事故して大怪我したらどうしようなんて思わないはず。

その車の事故よりは遥かに確率が低いのは間違いはない。

だったら心配しても仕方ないというものでしょう。

 

あの国は自立して生きる力もなければ戦争して勝てる能力もないのは判ると思う。

ジョンウン君は賢そうには見えないけれど自分の生活や身の安全くらいは守る気はあるだろう。

但しどうするこうするも第三国の指令に従う立場なので今は挑発姿勢を保持してるだけですね。

 

ボストンのテロもあの兄弟の起こしたテロでないのはちょっと真面目に考えてる方ならお判りかと思う。

あんな自作自演の事故を起こす目的は何なのだろうと思うよね。

巻き添えを食らって亡くなった方にはお気の毒としか言いようがないけど、

爆発で両足を失ったと言われた男がそれ以前に中東戦争で両足を失っていたとか、

その周囲の者たちも映画のエキストラ然と取り巻いて演技していたのなどが判るにつれ、

この事件で何をしたかったのかが問題に思える。

 

丁度同時期にテキサスの肥料工場で大爆発があってボストンより大きな被害が出ているのに

続報がないのは何故なのかなんて考えてみるのも面白いと思うよ。

 

また我々日本人が今1番真剣に考えなけりゃならないのはTPP問題だろう。

賛否両論はある(とされてる)中だけどあれも真実を伝えられていないのである。

 

勿論反対派が唱える農業(特に米)や自動車産業、医療、保険分野の問題は事実です。

だけどTPP自体が一般的に報道されていない部分が多過ぎるようなのである。

参加しないと判らないという意味ではなくて少なくとも参加国の国民でさえ知らされていないのだ。

ひょっとしたらその全容は懸命に発言している安倍首相でさえも知らないのかもと思ったりする。

当然俺が知っている訳ではないが気にして見ているとキナ臭いのは間違いない。

 

アメリカで一部の有識者が問題にしているのが1パーセントが99パーセントを支配する構造である。

今回のTPP話もどうもそれにリンクした感じなのだ。

 

国と国との交渉で各国の国民にメリットがあると宣伝しているのであるが、

究極の目的はアメリカを中心とする多国籍企業の国境なきマネーゲームによる利益増強。

つまりは各国の富む部分を搾取するだけの法案なのだ。

 

そうなれば最早独立国としての機能を奪われて大企業の論理がそれを上回るのである。

今のアベノミクスとやらの実態のないミニバブルで好景感が報道されているが、

果たして皆さんの給料や懐具合は膨らんだだろうか。

否、大企業にお勤めであったとしても個人的な報酬が増えた方は稀でしょう。

あれこそ大企業が儲けても従業員には還元されないという典型的な見本なのである。

 

毎日の己の暮らしで精一杯の我々だけど政治や経済、外交問題は決して関係ないどころか

これから更に切実に迫ってくる問題なのです。

 

新聞やテレビの大手マスコミの報道することより自分の思った疑問や身の回りの矛盾に

気がついて考えてほしいと思うのはきっと俺だけではないと思う。

 

であれば反対するのはいつするか?

「今でしょ!」

 


コメント

--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。

オジジ~ [2013年4月27日 0:35]
車好きオヤジ節ですね~・笑。
ごもっともなご意見だと思います。
車好きオヤジ [2013年4月27日 1:06]
オジジさん。
最近の出来事は胡散臭さを通り越して
アホらしいと思うのですけど皆さんどうなんですかね?
settai [2013年4月27日 8:43]
何時もながら説得力の有るご意見でした。
でもお酒を飲みながらの長文、流石です。
私などは、もうすぐ年金生活が待ってますので実は切実な問題なのかも・・
takefumi [2013年4月27日 9:44]
 色々ありますよね・・地元ならではの問題としては、普天間とか移設先の問題、これもほぼ決まりかけていたものを鳩さんが、無責任な発言をしたばかりに、めちゃめちゃになったとか、連日、尖閣には中国公船が領海侵犯するとか・・。
英霊を祀った神社を当然に参拝したら、一斉に批判する国とそれを支援するかのような国内メディアが存在するとか・・・。あっ、ちなみにシラフです。
車好きオヤジ [2013年4月27日 12:34]
settaiさん。
直面する年金問題が重要なのは理解出来ますけど、
TPPは比較にならない程の腹黒い地雷だと思いますよ。
個人的には最終的に世界戦争に発展しかねない程にね。
車好きオヤジ [2013年4月27日 12:38]
takefumiさん。
鳩山はその後の菅や野田、前後の自民党政権よりはまともだと思います。
尖閣や竹島問題さえも裏でグルで繋がってる話でしょう。
因みに今は昼飯食っただけで素面です(笑)!
~アキラ~ [2013年4月27日 23:54]
このまま個人の収入が増えなければ、アベノミクス的ミニバブルも時機に終焉ではないでしょうか?
6月のボーナス時期が一つの区切りになるような気がします。
オジジ~ [2013年4月28日 0:25]
確かにいろいろと事件があって、なんとなく胡散臭さもありますが、
こと経済になると、アベノミクス的変化も必要かと思います。
今の日本、変わらなければほんとに日本沈没になりかねない。
日本はもっと国際的に表立って主張しないとまずいです。
常に決断が後手後手になっていることが大きな問題かと思います。
車好きオヤジ [2013年4月28日 7:46]
アキラさん。
アベ自体アメリカの傀儡、いや戦後日本がずっと隷属させられてきただけですから
日本がというよりアメリカがもう持たなくなったというだけでしょうね。
世界中の人口の5パーセントしかいないのに25%消費する国ですから。
日本に対してはTPPに参加させるのが目的ですから
7月の参院選がひとつの山場になるでしょう。


車好きオヤジ [2013年4月28日 7:47]
オジジさん。
日本や日本企業は本来かなりのポテンシャルを持っています。
はっきり言って胡散臭いどころかこれだけあからさまな形で
日本を疲弊させようとしているのは円が基軸通貨となり得るからではないでしょうか。
原発事故の原因が地震でも津波でもなく外部の電源を供給する為の
鉄塔が倒れた(倒された?)からと知っている者は案外少ないのです。


北のはげおやじ [2013年4月29日 8:56]
車好きオヤジさんのぶろぐには、時々、何てコメントしていいのか、躊躇いを覚える時があります。今回も、そうでした。把握されてある情報量がちがうのかな?
車好きオヤジ [2013年4月29日 16:42]
はげおやじさん。
別段特別に情報を持っている訳ではありません。
ひょっとしたら生きてきた長さで考えれば
はげおやじさんの方が口コミや知り合いから得られる情報は多いかも知れませんよ。
ただ大手マスコミが嘘をつくと気が付いてから物の見方が変わったのは確かですね。
厳密には事実を恣意的に一部しか伝えないという意味ですが、
これは勘違いでも何でもなくメディアにいる友人、知人も認めています。
彼らも組織の中で生きていくしがらみや問題に苦悩しているのです。
パッと見には近代的な民主主義に見えますがやっているのは戦前の大本営発表と同じでして、メールやネット、ブログや掲示板と個人が情報を全世界で発信するようになり、
自分の疑問は一人だけでなく多くの方と共有出来るようになり嘘はすぐにばれます。
例えて言えばカムリハイブリッドについて知りたければ雑誌を何度も読むより
ここで見聞きした事の方が間違いなくリアリティあるのと同じですね。
万全に準備されたプレス広報車に乗った評論家と何万もいる一般ユーザーの声とどちらが真実に近いと思いますか?
一年生 [2013年4月29日 17:39]

はじめまして車好きおやじさん

言いたいことすごくよくわかります(^_^)

自分も投資をしてる関係から。

でたらめばっかりの大手マスコミが言ってる事は大体反対が真実だと思えば間違いは少ないと思います。

しかしあの人たちに(国際金融資本?)逆らえばひどい目に合うしどうすればいいのか自分にもわかりません。(そう言った意味ではあのお騒がせな国は忠実に彼らの命令を聞いてるんでしょうね(笑)ああ言った国があるのはホント彼らにとって都合がいいですからね)

金をとられるだけならいいのですが、戦争だけは勘弁です。

子供たちになぜ勉強しないといけないのかと言われれば

だまされてまた戦争をしないためと言いたいですね。
車好きオヤジ [2013年4月29日 18:07]
一年生さん。
一般国民に出来る1番の方法は国政選挙でそうでない候補者に投票する事でしょう。
最適な候補者不在の場合でも1番当選させたくない奴以外にするとかね。
ご心配の件ですが冷静に考えると逆らったところで余程の大物か関係者でない限り
すぐに我々に直接の被害はないでしょう(笑)!
それよりもっともっと身近な市井の方達に賛同、同意を得ることでしょうか?
童話の「裸の王様」に最後に出てくる子供の様に。
今度のTPPは「聖域の確保」が主題のように誘導されてますけれど
ISD条項とかラチェット規約などがあって本質はこちらではないかと思うのです。
まるで日本史で習ったABCD包囲網と似た感触を感じるのは私だけでしょうかね。
当然当方も戦争は大反対ですが既に現実は武力で無く経済戦争という形の侵略を受け続けていると思います。
気づいて出来る事から始めるしかありません。


一年生 [2013年4月30日 3:27]
こんばんは

ひどい目に合うってのは、個人的にではなく日本の国自体です。

あのまま小沢さんが主導してたら(今回は小沢さんいじめだけですみましたが)日本のやることなすこといちゃもんつけ。

まさかイラクみたいにあからさまにめちゃくちゃにされることもないかもしれませんが。

歴史を勉強するのは大切ですね彼らはいつも1パターンですから。

日本の官僚の上層部も彼らとグルでしょうから、山本五十六あたりも彼らとグルだったのではと妄想してます(笑)。

時価会計基準などを導入され、株式のかなりをとられてしまいましたね。

自分は日本国民が知らないあいだに目の前で***されたってイメージがあります。

ISD条項でかなりのいちゃもんつけられそうですね。

この前の選挙結果に幻滅しすこしあきらめ気味なきになっていましたが、ネバーギブアップで参議院投票頑張ります(笑)?


一年生 [2013年4月30日 3:40]
続きます

「禁止されている単語があります。「***」に変換しました。ってのが表示されました」(笑)

PS 自分には 影の選挙である株式投資を賭博の様にだけ思わないで株を持ち続けるのも国防なんだという認識を日本人の頭の片隅に持ってほしいと言う願いがあります。

しかし先ほどの選挙に幻滅した自分はいつの時点か日本株に見切りをつけ、

消費税増税後(8パーセントか10パーセント?)大不況で暴落した株式を買いあさる予定です(笑)
(結局彼らと同じことするんかい)

(悲しー)
車好きオヤジ [2013年4月30日 8:07]
一年生さんレスおおきにです。
意見が合うのは嬉しい話ですが根が深い為、今回はこの程度でお許しを。
機会があれば一杯やりならでも(こればっかりかい!)
酷い目に遭いたくないからこそもっと声を大にして拡散していく必要があるのではと思います。
但し理解を求めるなら新興宗教の勧誘みたいなものでなく主観より客観ですべきでしょう。
本来なら民主党政権誕生時に首相になっていた小沢一郎が何故人格破壊を受けたのか。
悪代官のように思いこまされてる彼の罪状がたかだか自己資金で後援会用の土地を購入した事の記載が数カ月遅れただけの事だったとか、
同じような資金の使い方をした政治家が一切罪に問われていないのはどうしてかみたいな話ですね。
TPPのISD条項についてもほとんど表のメディアでは報じられません。
国内法より一企業の論理が上回る法律なんてどう考えてもおかしいじゃないですか。

車好きオヤジ [2013年4月30日 8:09]
文字数制限により続きです。
話は飛びますがGAZOOはNGワードがかなり多いです。
気にせず書いていると***はしょちゅうです(笑)!
自分の場合言葉を置き換えるかその語句の一文字を○にしています。
株式については短期的にはもう暫くは上がるでしょうね。
儲けようが損をしようが所詮は陰の資本家の外馬に乗っているだけの自覚が必要なのではないでしょうか。
これだけ外資が目に見えるも見えないも含めて入って来ると国防意識は疑問に思います。
最早SONYや日産は名前だけの日本企業になりました。
安定株主という意味なら投機目的は薄くなりますから
パーになっても構わない程度の気持ちが必要かと。
間違っても家計に被害を及ぼす範囲でないのが良いのでは?
この辺りは博打や他人に金を貸すのと同じですね。

はやてこまち [2013年4月30日 12:22]
こんにちは。
出遅れましたが、みなさんのコメントも含めて拝見しました。日本の国は企業だけでなく、水源地である森林(私有地)も外国企業が「水」を求めて買いあさる。一部では規制している自治体もあるらしいですが、多くは野放し状態。もしかしたら日本国内で採取した「水」を外国企業から買うハメになるとしたら・・・想像したくないです。

一体日本はどうなるのだろう、問題が大きくなったら「想定外」で逃げるのでしょうか?
車好きオヤジ [2013年4月30日 13:00]
はやこまさん。
水の問題も現実は更に酷いですよ。
先日麻生太郎(副総理)がアメリカ(CSIS)で水道事業を全て民営化するなんて
暴論を述べていましたが一般的には報道されていません。
ご存知かも知れませんがCSISは戦略国際問題研究所と言い
アメリカの国益を考えるシンクタンクです。
背後には当然ロックフェラーを始めとする金融ユダヤ人がいます。
こんな売国発言をしても日本のマスコミは問題視もしない、
そう大手メディアも既に彼らの手中にあるからなのです。
小泉進次郎も大学卒業後ここでみっちりと仕込まれているのです。
対米隷属路線で原発推進のの自民党を国民が支持するはずはあり得ないのに選挙で何故勝ったのでしょうか?
この辺りからみんなで考えるべきでしょうね。

でも昨年も酔った勢いで似たような事を書いてしまいましたが、
あの時はドン引きされたのを思い出すと多少は当方の認知度も上げていただいたのかと感謝します。
尼崎の事件、言ったような顛末になったでしょ。


親子

2013-04-14 20:17:00 | インポート

若隠居さんに乗せられてダラダラと書き綴ってしまったが、
車ネタでもなく場にそぐわぬ重い話にしてしまい申し訳なかったが

今回で最終章とさせてもらおう。
どこの家庭でもその屋根を一つ捲って覗いてみれば必ず何かの問題を抱えている。
最低限の経済的な部分も終戦直後じゃあるまいに

食うに困るなんて者はほとんどいないだろうし、
たとえ何不自由ないように見える金持ちでさえも例外ではないと確信している。

俺の場合なんて所詮親が先に逝くという極々普通の話で愚痴やぼやきは出るかも知れないが、
心の底では恵まれていると思っているのだ。
子供を先立たれた知人がふと漏らした「順番通りが1番やで」という台詞が忘れられない。
普通とか当たり前みたいなことがどれだけ有難い事なのかなんて思ってしまうのは

単に歳行ったからかもな。


納期の問題もさることながら色々なハウスメーカーや工務店に相談して判ったのは
都度改正される建築基準法によって狭くて傾斜に面した実家では建て直すと
今より更に狭くなってしまうことだった。
参考に見積してもらったプランニングを見てもかなり無理がある。
それでは何の為の建て替えか意味がなくなってしまうというものである。

人気テレビ番組の「ビフォーアフター」が新築をしないのもその辺りにポイントがあるのだ。
つまりその家が建てられた当時の建築基準で合法であれば

そのままの広さで改築は可能なのである。

築30年以上の実家は躯体はまだしっかりしていたが震災で外壁やブロックにクラックが入り
そのまま住み続けるには遅かれ早かれいずれやり直さねばならなかった。

ある時見かねたかのように知り合いの建築士がプランニングしましょうかと

声をかけてくれたのです。
仕事で付き合いのある方ではあったのだが公私混同したくない為に敢えて依頼しなかったのと
わざわざ別に設計してもらうには費用的に高くつくと考えていたのだったが

これは全くの先入観であった。

プランニングだけならタダでして上げますよとやってもらった図面を見て驚いた。
どこの住宅メーカーより合法的でに広く、またその動線も無駄のない設計だったからである。
因みに建築士の彼は広い土地さえあるのなら平屋が1番で、
日本の住宅事情ではなかなかそうはいかないのでマンションの間取りがベターだと言う。
集合住宅に対しては狭い日本では何十年間も蓄積されてきたノウハウがあると言うのである。

通常自社で建築士を抱えている会社の方が設計料金が込み込みで

安くつくと思いがちなのだが、
どうしてもその会社が得意とする工法、材料、間取りなど一定の制約の中でする為に
案外それがベストの設計とは言えない場合が多いのだ。

極端に書けば客の都合より自社の都合を優先するという事になるな。

また誰もが黒川紀章や安藤忠雄に設計を依頼する訳ではない。
専門家に依頼するのは建築費用に比べると実際にはたいしたこともない場合が多いのだ。
寧ろ良い設計なら工事代金も安くつくのは盲点であった。
このプランニングを基に再度各社に見積依頼をした結果、

結局は建築士の紹介してくれた工務店になったのだ。

大手ハウスメーカーにも少し触れておこう。
自社の設計プランより優れていると認めて再見積をしてきたのはダイ○ハウス。
費用的な差が詰まらず依頼する事が出来なかったが1番まともな会社のように思う。
敢えて名前は伏せるが他のメーカーは似たりよったり。
一般客を相手にするには非常に馬鹿したような舐めた営業マンが多かったのが事実だ。
知らない素振りをしていたが残念ながら俺自身全くの素人でもないのである。
親が倒れて同居の為に急いでいるのを適当な対応で誤魔化して済ませようという魂胆が

見え見えなのだ。
人の足元を見るような営業マンが増えているのは非常に残念に思う。

業者が決まってからの手配は周囲の関係者の協力で驚くほど早く進んでいった。
建築士、基礎屋、大工、瓦屋、電気屋、等などから土地家屋調査士、司法書士に至るまで
合法内ながらもちょっとここには書けない裏技的な連携でただ感謝するだけだ。

上棟式にはホームに親父を迎えに行きミニバンの車内からだけだったけど見せる事が出来た。
そしていよいよ完成。
親父が危篤になったのは引越しした翌日の事だった。

くも膜下出血というのは発症直後の危険な状態を脱すれば比較的致命的なものではない。
親父の場合も適切な処置によって緊急入院、手術も成功し主にリハビリを重ねている段階で、
歩行とトイレの問題さえクリアされれば自宅養生も可能と思えた。

ホームから救急車で運び込まれた時に肺炎を起こして意識がなくなったのが不思議だったが、
これは「誤嚥性肺炎」というものである。
人は意識せずとも自然に息を吸い、水や食事を摂れるようになっている。
つまり喉からは肺と食道に自動的に弁が切り替わる訳だ。
たまに慌てて食事をした際に気管に入ってむせることがあるが、

あの状態になってしまうのである。
口から食事を摂らずに点滴状態だった親父だが唾液が肺に入って炎症を起こすのだった。

正月に必ずと言って良いほど年寄りが餅を喉に詰まらせて亡くなる事故が報じられるのも
ほとんどの場合注意不足ではなくこの類なのです。
これもある意味老衰なのだろう。
医学が発達し治療法や手術によって今迄では致命的だった病気が

延命されるようになったものの患部以外も当然寿命が来ているのだとね。
当時はこんな考え方は出来なかったし、それが我が身に起こるとも思ってなかったのは勿論だ。

引越しの段ボール箱もまだ全ては開けていない状態で

泊まりがけに必要な最低限の衣類を取りに帰り、
夕方母親と交代する為に病院に向かって走っていたのだった。

静まり返った病室に入った俺だが親父の傍に駆け付け、まだ温かい手を握って叫んだ。
「親父。今着いたで、俺や○○や。」

!!!!!!!!!!

ビックリしたが突然親父が目を開けて何かを言いたかったのか口を動かし始めたのだ。
視線は定まらず朦朧としていたが、

もう呼吸もしていなかった状況ではもがくだけで声にもならない。
「もう判った。判ったからもう喋らんでええ。ここにずっとおるから安心しいや。」
手を握ったまま俺が言うと納得したように静かに目を閉じ、それが臨終となったのである。

この世に未練があったのか頼りない息子が心配だったのか判らないが、
俺が到着するまで待っていてくれた気がしてならなかった。

主治医の言うには人は医学的に死亡と診断されても直後にはまだ脳は生きていて
周囲の者の声や会話が聞こえているらしいのだった。
尤もそれに応えるのはとても珍しいようなのだが。
昔の人が亡くなった身内の前で家族が言い争ったり揉めたりするのは良くないと
言うのも本人に嫌な会話を聞かせながらあの世に送らない為だとすれば納得出来る話だと思う。

先に俺が「血」と書いたのはこの事だ。
最初は驚き不思議がっていた母親の落胆ぶりも大きかった。
朝に危篤になり交代してからずっと手を握ったり呼びかけをしても全く反応がなく、
俺が到着するや否やの状態は自分が嫁いで来てから今迄の長い人生を

全否定されたように思ったようだ。

結局親父と一度も同居はすることもなく母親とも半年だけしか一緒に住むことが出来なかった。
まもなくして肺癌が再発したのだ。
高齢もあり再手術も出来ず自宅養生の後、

最後はホスピスのお世話になるしかなかったからなのだ。
ホスピスとは終末期を迎える為の医療機関の事であるが、
これも実際に利用するまでは誤認していた。
謂わば姥捨て山的な感覚で家族としては入れたくない方の気持ちが大きかったのだ。

末期ガンに加えて認知症が入って来た母親も親父の時と同様に

俺以外にまともに話せない状態になっていった。
親父より性質が悪かったのは中途半端に動き廻れるのと一見普通に会話が可能な為に
介護申請の為の担当者がヒヤリングに来た際も実際には

かなり日常の生活に支障をきたしていたのに
何でも普通にこなせると答えたので死ぬまで要支援の認定しかもらえなかった。
また俺が仕事に出た後は妻には態度がコロッと変わって

好き勝手言うようになっていったのだった。

見かねた妹が一旦帰宅した際に初めて一人でユニットバスの30センチが

越えられなくなっているのが判ったくらいで意識がはっきりしている段階では

実の息子であってもトイレや風呂に入れるのは困難だった。
認知症もあったろうが母親は能天気なタイプで嫌な事はすぐに忘れてしまう性格が、
肺癌になった時にステージ3と診断されて6年以上も生存出来た

理由のひとつではないかと感じる。
何度も本人に隠すことなく伝えていても最後は自分の背中の痛みが

何故なのかとしきりに言うようになっていた。

ホスピスは今後益々現代社会ではなくてはならない存在になっていくだろう。
延命治療は行なわないが、患者本人が1番苦しまない方法を選択してくれるのは

家族として非常に有難い。
また水やお茶、食事もきちんと出してくれるが飲み食い出来なくなっても

点滴や外科的に強制することがないのも
1番自然死に近い形を取ることが出来た理由である。

何より本人が苦しむ事が少なくて家族の負担も軽減されるのは最大のメリットである。

食が細くなり水分もあまり摂れなくなってから丁度1週間で息を引き取ったのだ。
最後には姉や妹も呼び寄せて臨終を迎える事が出来たのは良かったと思うしな。
親父の時と違って妹が付き添っていた夜中に亡くなったので俺は実際の間際には

立ち会えなかったけど母親も娘に看取られて良かったのじゃないだろうか。

新しくなった自宅はまだまだローンが残っているけれど

こんな事情がなければ新築することもなかったと
思えば両親のお陰で建てられたのかも知れない。

今月から娘が京都、息子が徳島と巣立って行き急にガランとなってしまったけれど、
俺の子供達が今の俺の様になった時、どうなっているかは誰にも判らないし、

今の俺と同じようにさせるのは酷だと思う。

この世は全て巡り合わせか順送りとと思うしかないだろうって事なのだ。       

 

(了)


コメント

--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。

北のはげおやじ [2013年4月14日 20:55]
順送りできたのは、なによりでした。
自分自身の死に方も、そろそろ考えなくてはと妻とはなしています。
車好きオヤジ [2013年4月14日 21:02]
おやじさん。
サプライズコメントは有難しですが手術はいつなのでしょうか。
決して鬼の居ぬ間の洗濯やなくて気にしてまんねんで(笑)!
オジジ~ [2013年4月14日 22:32]
大変なご苦労、ほんとにお疲れ様でした。
我が家も、まもなく新たな展開が間近であるだろうと思っています。
以前恩師に「親の死は、子供にできる最大で最後の教育」と言われたことがあります。
まったくもって「順番通りが1番」なのでしょうね。
これをもって、この先の自身の振る舞いに活きるのでしょう。
若隠居 [2013年4月14日 23:41]
長い!!
けど、一気に読んでしまった。
これだけ長く書ける筆力!!

折角、オヤジさんが書いてくれたので、
私の養父の場合を書かざるを得ないね。。。

肺気腫を発症して15年
(70歳近くまでヘビースモーカー)
傘寿を迎えようという頃、
自宅療養に付き添ってもらっていた家政婦さんから、
便が黒いので大腸がんの可能性があると示唆されて、
再入院させた。
小康状態が続いた後、
4月某日の夕方、病院を見舞った。
親父が、珍しく
「もう帰るのか、もう少し居てくれ」
という。
「近所の飯屋で夕飯を食べて直ぐ戻るから」、
と言って病室を後にした。

しかし、用事を思い出して、病院に寄らずに帰宅した。
その夜、零時を過ぎたころ、
病院の家政婦さんから電話。
「危篤なので、直ぐ来い」。

駆けつけた時には、白布をかけられていた。。
若隠居 [2013年4月14日 23:42]
入院時、親父を車に乗せようと、久しぶりに抱きかかえた。
骨と皮だけになった親父の軽さに驚いた時、
文句ばかり言っていた
親父(養父)が、一言、
「世話になった」
と言った。。。

あの晩、親父は何故、
「もう帰るのか」
と言ったのか。。。
オヤジさんのブログを読んで
思い出した。
北のはげおやじ [2013年4月15日 4:55]
私の手術は、今日の午後1時半。
明日から、二三日うなされているとおもいます。
入院3日間は暇だった。
頑張ります。
車好きオヤジ [2013年4月15日 6:40]
オジジさん。
自分がそうなった時にはどう考えるでしょうかね?
案外子供に我儘言ってたり・・・。
車好きオヤジ [2013年4月15日 6:43]
ご隠居。
なるほど、やはり人生はその人その人のオリジナリティに溢れてますね。
人生色々、親子も色々って事ですなあ。
車好きオヤジ [2013年4月15日 6:45]
はげおやじさん、了解しました。
悪口書くなら今日の午後からですね(笑)!
無事を祈念しています。
はやてこまち [2013年4月15日 12:52]
こんにちは。
2編ともじっくり読ませて頂きました。若輩者の小生が軽々しくコメントするのは控えます。私の両親は健在ですが、妻の父(義父)は既に無くなっております。義父は私と大ゲンカした直後に無くなったので、妻は義父の死に際に立ち会うことができませんでした。私は今でもその事を妻に対して「申し訳ない」と心に残り続けています。
車好きオヤジ [2013年4月15日 14:06]
はやこまさん。
一人として同じ状態がない以上、若いも歳もおませんで。
てことで軽々しくも重々しくもないって事やないですかね。
今の時代はどうかは判りませんが女性は一旦嫁げばもうそこの先の人間になります。
カットビさんも既にはやこま家の者ですからね・・・。
若隠居 [2013年4月15日 18:02]
オヤジさん
追伸。
親父をみとってから行きたいと言っていた義母(後妻)、
親父が死んだとき、癌で入院中で、しかも既に重篤な状態。
痛みが酷くて、モルヒネ点滴中。
時々幻覚も出ていたが、
親父が先に行くまで頑張った。
でも、正気になったときに、
親父が逝った、とは伝えられなかった。

敢えて、延命処置はしないでくれ、
と医者に伝えた。
1か月後、僕らが見守る中、
静かに息を引き取った。
今でも、呼吸と心電図のグラフが
減衰して行くのを覚えている。
若隠居 [2013年4月15日 18:04]
幾度もごめん。
僕も、これで、やめる。
若隠居 [2013年4月15日 18:09]
オヤジさん
またまた、ごめん。
たまには、こういう深刻な話題もいいんでないかい?

オヤジさんのおかげで、
我々の今後を考える良い機会になった~
車好きオヤジ [2013年4月15日 19:12]
ご隠居。
コメントは何度いただいても結構ですよ。
こちらの記事掲載能力に限界があるというだけですわ。
普段もふざけて書いてるつもりはないのですが、
送り手より受け手が深刻になり過ぎるのは遠慮しといた方が良い気もしますね。
オジジ~ [2013年4月15日 21:07]
私もたまにはこういう話題もいいと思います。
全国にいらっしゃるカムリユーザーを通して
これから直面するであろう様々なことに対して、
自分にとってとても考えさせられる、良い場だと思って
ありがたく思っています。

こんなこと、普段の生活の場で話せないですよ・・・。

若隠居 [2013年4月15日 22:39]
オジジ~さん
ありがとうございます。
カムリhブログの良さですよね~
車好きオヤジ [2013年4月15日 23:55]
オジジさん、ご隠居おおきにです。
年配の方にはそう言っていただけるのは有難いと思っています。
でもこんな事って誰でも言うか言わないかだけで
皆さん経験する事ですから決して特別な話ではないでしょうね。
北のはげおやじ [2013年4月16日 19:23]
車好きオヤジさんの話題提供に皆さん共感したんですね。
コメントを読み、気持ちが穏やかになりました。
私は、昨日三時間半の手術を無事に終え、数日間は、痛みにうなされることを覚悟していましたが、全く痛みを感じません。今日から、早速リハビリを開始、手術した左足を寝た状態で上げ下げするのですが、PTの方が、手術の次の日からこのような運動ができることにおどろいていました。療養報告です。

車好きオヤジ [2013年4月16日 21:38]
はげおやじさん。
話がえらい違うやないですか。
悠長に構えてて悪口書く間がないやおまへんやん(笑)!
まずは無事な様子で良かったです。
リハビリはゆっくりしてくださいよ~!
若隠居 [2013年4月16日 22:28]
はげおやじさん
ひとまず、安心しました~
是非、おやじさんのブログに報告してください~
皆さん、喜ぶと思いますよ~
オジジ~ [2013年4月16日 22:52]
はげおやじさん。
良かった! コメントを見てびっくりしましたよ。

でも、無理は禁物ですよ。

親父

2013-04-13 23:28:16 | インポート

親父とは約束していたことがあった。
それは同居することだった。
元々俺が結婚した当初は妻もそのつもりだったのだが、
まだ姉は嫁いで間がなく部屋はそのまま残され、妹もいた為と
あちらが新婚に遠慮して気遣ってくれたのがそのままズルズルと続いてしまった形だ。

その後俺にも子供が出来て育つにつれ、
今度は手狭になってそのまま戻れない状態になったのである。

高齢で病気を抱えた2人との同居とは無論介護が前提となる。
そうなると建て替えるのがベストの選択に思えたが、
1番肝心な経済的な部分が最大の問題だった。
だが俺自身建て売り住宅のローンは当時まだ20年近く残っていた。

俺より多少の蓄えがある親父だが費用を全面的に負担されるのは避けたい。
後々の相続などでややこしいのも困るからな。
家訓でもないが親父が元気な頃ずっと言い続けていたのは「親子でも金と女は別」だった。

その方針に従うとしよう。

結局日頃付き合いのある銀行に掛けあって俺がローンを組む事にしたのであったが、
早く建て直して移り住まなければ今の住まいの売却も出来ず

二重ローン状態が続いてしまうのだった。
バブルまでの時代なら転売してステップアップする形態も少なからず見受けられたものだが、
いざ売りに出すとなれば情けないくらいに下落するものだと実感することになる。

儲けるなんてのは夢のまた夢、正直残債をクリアするのが目標であった。
不動産屋が付けた値段ではなかなか買い手が現れず結局売却出来たのは
引っ越しも終わった10ヶ月後それも当初の価格より大きく値引きしたからだろう。
その間、毎月二重でローン返済していると、
もう永遠にこんな状態が続くのじゃないかなんて鬱になりそうだったなあ。

更に心配だったのは建てる金の算段が銀行と出来たとはいえ

土地自体は当然親父の所有物である。
おそらく今まで色々とそういう問題もあったのだろうが
本契約前に親父と直接面談するのが条件のひとつになっていた。
俺以外には認知度や思考能力が著しく低下している状態でクリア出来るのだろうか。
親父には銀行がホームまで会いに来るとは伝えていたものの、どうなることやら。
いよいよ当日あちらは日頃世話になっている銀行員だけでなく住宅融資担当の者と2人。

 

親父が希望した形にする訳なのだが俺以外の者にどこまでのやり取りが出来るのか?

不安な気持ちで迎えたのは全くの杞憂に終わった。

ホームのロビーまで車いすに乗りヨボヨボした様子は銀行員を前にすると一変し、

俺に接する以上に矍鑠と世情から景気の話に始まり、融資や金利、

果ては俺の返済能力に至るまで俺が直接説明する以上の細かさで

いとも簡単に納得させてしまったのである。

 

後日銀行の担当者からは「お父様はお体は不自由されているようですが頭脳は

物凄く冴えてらっしゃいますね。」と言わしめた程だったのだ。

それくらいしっかりとしてるなら何故に自分の妻や娘たちにきちんと出来ないのか、

その役者ぶりには本当に不思議でならなかった。

 

当然本人は今でもすぐに帰宅出来る気満々なのだが歩行障害に加え何より

トイレが一番のネックであった。

何度もくも膜下の後遺症だと説明し理解した風に見えるのに中途半端な見栄か

プライドでオムツや失禁など粗相をした際の後始末を

人に頼む事が出来ないでいたのだった。

 

ある時なんぞは仕事を終えてホームに寄ると部屋の洗面台に自分の排泄物を

詰めて流そうとしているのに出くわした事もあった。

何ぼ隠そうとしても臭い匂いが充満して判るのに。

ちょっとバツが悪そうにしていたのも今となっては笑い話になってしまったが、

その時は大慌てで大変だったよ

 

本心は建て替えが終わってもすぐには連れて帰れないと考えていたが、

古い家を壊して新築になるまでの間は辛抱してくれと説得するしかなかった。

親父の事だけでなく母親が数年前の肺がんの術後に段々と認知症気味になってきて

とにかく早急に同居しなければならない状況でもあった。

知り合いを始め大手ハウスメーカーの住宅展示場にも足を運び相談したものの

どこも発注から入居までは半年以上掛かると言われてしまった。

 

当時丁度A建築士の耐震偽装問題の影響で建築基準法が改正され

確認申請許可が降りるのが非常に遅くなっていたのでした。

さあて困った俺、どうしたものかと思案に暮れるしかなかったのであった・・・。

 

(更に続く・・・のか?)


 


コメント

--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。

北のはげおやじ [2013年4月14日 4:14]
同じような経験をされるような人は多いと思いますが、奥さんもよく協力してくれたんでしょうね。こういうことは、なかなかひとりでは、できないですよね。
我が家は、結婚四年目に親の家を売り、それを頭金に今の家に住むようになりましたが、親が高齢になり、下の粗相をするようになってきたのが大変でした。妻に感謝です。


車好きオヤジ [2013年4月14日 6:43]
はげおやじさん病院からコメおおきにです。
誰もが似たような経験をするものでしょうが、
当事者にとっては大変でした。
言われる通り妻への負荷が高く家庭崩壊一歩手前状態になりました。
ありきたりですが感謝するほかないですね。
settai [2013年4月14日 8:01]
私は次男ですが両親と一緒に暮らしておりました。
親父は93歳で心筋梗塞で亡くなる前の日まで自転車で外を走り回っておりました。お袋の方は肺炎で2日ばかり入院した後88歳で成仏しました。
オヤジさんの両親のことを考えれば、私の場合は逆に子供孝行をして頂いたかなあと思っております。
長期の看病は気力体力とも大変な事とお察し致します。
車好きオヤジ [2013年4月14日 8:57]
settaiさん。
今の医療体制や住宅事情、もっと言えば社会では最早在宅看護は不可能でしょう。
これも時代と言えば聞こえは良いですが、それで本当に幸福になったとは思えませんね。
オジジ~ [2013年4月14日 10:10]
車好きオヤジさん。
私も、settaiさんと同じように次男ですが両親を7年前に呼び寄せ同居しております。
当時は私の住んでる家では小さかったため2世帯住宅を探し回り、並行して家の売却、引越しと大変だったことを思い出します。今住んでいる2世帯住宅はたまたま見つけた中古住宅です。親父は90歳。お袋は89歳。まだまだ元気で同居しています。
長期間の看病/介護、それはもう大変だったでしょう。
ご苦労、お察しいたします。


若隠居 [2013年4月14日 13:51]
皆さん
いろいろドラマがありますね~

私ども夫婦は、長男長女で、
しかも、私が養子、カミさんも養女になったり、
両方の親父が後添えをもらったりで、、、
結局、9人の親を見送りました~
車好きオヤジ [2013年4月14日 13:59]
オジジさん。
自分のところが苦労とは言えませんわ。
ちょっぴり自身が大変だったくらいでしょうね。
でも仮に自分と同じ状況の者に相談されたとすれば同居は勧められませんね。
これは上手く行くと思ったのではなく私の拘りだけでしたから。
車好きオヤジ [2013年4月14日 14:03]
ご隠居。
仰る通り人の人生誰ひとりとして同じものはなく、
どれもドラマでしょうね。
でも自分の事は半分恥さらしみたいに感じます。
次回で早々に最終章としますわ。
若隠居 [2013年4月14日 14:12]
オヤジさん
そう言わないで、更に続けてください。
勉強になります。。。

私どもは、結局、
養父母ともスープの冷めない距離に家を持ちましたので、
同居しなくて正解だったと総括、
正解だったとなあと考えています。
車好きオヤジ [2013年4月14日 14:32]
いや元々少しの思い出話と書いたものの一旦中断して
再開すると思いのほか文量が増えてしまいました。
無理やり引き伸ばしても限界が近いです。
加えて当方ご隠居と違って勉強嫌いなもんでね(笑)。

オヤジの親父

2013-04-07 17:14:00 | インポート

4月になって例年より早い桜が満開になり、

もう散ろうとして柄にもなく感傷的になってしまったのからだろうか。

ふと5年前に亡くなった親父の事を思い出す。

車や趣味的な内容でないのは勘弁願いたい。

 

5年前のある日のことだった。

運転中の俺の携帯が鳴った時なんとなく嫌な予感はあったのだが出ない訳にはいかない。
時刻は17時を少し廻ったところだった。


「もしもしAさんですか?今どちらにおられます?早く病院に来てください。もう・・・。」
今向かっている道中だと返答すると看護師は言う事だけ伝えて電話を切った。

入院中の親父が今朝から危篤状態になり一旦病院に向かった後、
母親をタクシーで呼び寄せ夜の付添の準備の為、帰宅して再び病院に戻っているところだった。

それでも残り道中10分程の時間がとても長く感じられる。
間に合わない不安を抱えながら気だけが焦る。

親父は1年前にくも膜下出血で倒れたのだった。
既に核家族化して老夫婦二人の生活だったが年齢や健康状態の事もあり、
実家近くの建売りに移り住んだのは阪神大震災の翌年の事だった。

母親が階段下で倒れている親父を見つけ夜中に慌てて電話してきたのだ。
すぐに救急車を呼ぶ事と運ばれる病院名だけは忘れないようにと指示する。

近くの市民病院の処置も良かったのか2日間の昏睡状態の後、
手術も成功し意識も戻って来たのでした。
くも膜下の発作で階段から落ちたのか足を滑らせて頭を打ってくも膜下になったのかは

本人の記憶も曖昧で定かではない。
病院で判ったのはくも膜下だけでなく全身打撲で鎖骨、肋骨も骨折していた事実だけ。
主治医の言うにはオートバイで転倒事故したような状態らしかった。

夜にテレビを見ながら晩酌をするのが日課になっていた親父に飲み過ぎに
口やかましく言う母親はもう先に床についていたのでした。
寝室は二階にあり夜中に母親がたまたま見つけたのは不幸中の幸いとも思えた。

両親ともに昭和初めの世代で青春時代に戦争、敗戦を経験し
特に父親は現役時代に高度経済成長を迎えた典型的な中小企業のワンマン経営者というやつでリタイヤしてからも頑固さやプライドも高く、とにかく自分がルールブック的な親父なのだ。

外科的には上手く行ったはずだったが術後せん妄が激しかったのは驚かされた。
「せん妄」とは一見認知症のように思えるが手術をきっかけに記憶や意識の混濁、言語などに
障害がおきるもので簡単にいえば「ここはどこ?私は誰?」状態になることだ。
高齢者に多いようで緊急入院~手術で気がついたら突然病院のベッドに寝かされている状態は
俺でもビックリするだろう。

病人に対して不謹慎かも知れないがこういう状態は潜在的な意識が出てくるもので、
自分が過ごしてきた人生で身につけた見栄やプライドみたいなものが取れてしまい

大変興味深かった。

母親に対しても自分の女房との認識がなく何となく知っている世話役の女性扱いで、

遠方から駆けつけてきた姉や妹にも認知状態はやや鈍い。
なのに全く不思議なのだが俺に対してのみは大丈夫なのだ。
それどころか全く普通なのである。

行くと世間の景気や商売の話に加えて俺の妻、子供の様子を真剣に聞いて来る。

役者が演技してもそこまで使い分けることは不可能かと思える態度に笑ってしまいそうだった。
二ヶ月の入院生活でかなりまともにはなったのだけど、
その間に今まで聞いた事のない親父の子供の頃の話や親戚や生まれ故郷の話は面白かった。
どうやら脳に刺激が与えられて奥底に眠っていた記憶が蘇ってきたようなのだ。


俺という息子がいるにも関わらず(これは別なのか)世話してくれる看護師にメモを渡して
求婚したり、白衣の医者や彼女以外の看護師の事を怪しげな

宗教団体だと説明してくれたりしたのも面白かったぜ。

医者でも科学者でもないので断定は出来ないが

俺はこれは「女性と男性の違い」と「血」、今風に言えばDNAではないかと思っている。
認知症の身内に対しての接し方みたいな話で相手の言う事を否定せずに聞いてあげるというのがあったように思うが、

緊急患者で運ばれた時はナースステーションの傍の部屋で、

意識が回復して別の部屋に移された時、丁度最初は南側に街が見える風景で

変わった北側の部屋からは山が窓から見えていたのだった。
それを「最初神戸に連れて来られたと思ったら今度は広島にきたようや。」と親父が言うのを
母親も姉も「お父さん違うで、ここは○○病院やで。」と強く言い返し、
俺は「部屋が変わって風景が違うからなあ。」程度の言い方をする訳だ。

こちらにすりゃ意識が戻って会話できるだけでも有難いので

神戸でも広島でもどうでも良い事と思えるのだが、

彼女達には「お父さんまだおかしい。」というふうに考えるのであった。

細かい部分は無視して大局的に話をすれば判るだろうと何度言っても

母親や姉、妹にはどうしても出来ないようなのだった。

 

そうなると段々と俺にしか言いたい事を言わないようになる展開は見えている。
話が通じるのは俺だけと思われて昼間でもしょっちゅう呼び出されるのも困ったものだった。
長年連れ添った母親にしてみれば認知されないショックが大きかったのだろうが、
嫁と言えども元々は赤の他人である。
そう考えると嫁より血の繋がった子供には何か通じるものがある気がしてならない。

 

10年前に先に亡くなった妻のお母さんが末期ガンで昏睡状態になった時の事、

妻のところもうちと同世代の両親だ。

亭主関白にじっと大人しく仕えている感のあった女性であったが義父が病室に入る度に

脳波が乱れるのだ。

実の娘が付き添っている時は安定しているのに毎回そうなるのは不思議だったけど、

義父自身が付き添いに来てオロオロするのを見ていると気の毒に思えたものだった。

一旦退院して帰宅した際にフォークルの着メロで恥をかいたのは以前に書いた通りだ。

その義父も2年後に他界してしまったが、夫婦の初めは他人と思ったのもその頃だった。


後日それを決定づけるような出来事が起きるのだが、その時は何となくそう思っただけだった。

 

入院して落ち着いて来るとお決まりの肩たたきがやってきた。

もう緊急性が無くなったので退院するように言われるのだ。

 

本人はもう十分帰宅して元の生活が出来ると思っているようだが俺以外に対する認知状態は

非常に悪い上に下の方もまともに出来ない様ではとても連れては帰れない。

 

一見元気に見える母親は親父が倒れる5年前に肺癌を患っており判った時点でステージ3。

術後の経過は落ち着いているが親父の介護が出来る訳もなかったのである。

それよりプロの看護師か俺と言う通訳なしに日常生活が営めるはずもないのは判り切っている。

 

結局リハビリ病院を紹介してもらい、そこも3カ月で追い出され運良く特別介護老人ホームに

入ることが出来て暫くはホッと出来た矢先に今度は肺炎を起こして意識不明になり

ホーム近くの病院に1週間前に救急車で運ばれたのだった。

 

もう何度も経験することではないが両親のお陰で後期高齢者の保健制度や介護認定、

老健施設や特老ホーム、リハビリ病院など色々と知って良い経験が出来た。

世の中知っていれば得をして知らなければ損をする事がとても多いのである。

 

点滴や治療のお陰ですぐに意識は回復し、もうすぐ再びホームに帰れると思っていただけに

まさかこんな急に容態が悪くなるとは夢にも思っていなかったのだ。

車はようやく病院の駐車場に着いた。

急いで病室の扉を開けるとシーンと静まっている。
主治医と看護師、母親も黙ったままだ。体につけられた管の先の計器も反応がない。
あかん間に合わんかった・・・。

 

つづく(?)


コメント

--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。

若隠居 [2013年4月9日 21:53]
???

若隠居 [2013年4月9日 21:55]
あれ?
失礼!

昼間、
いくら「投稿する」を
くりっくしても、
投稿できなかったので、
寝る前に試したら、、、、。
若隠居 [2013年4月9日 21:57]
人生の最後は、
親本人にしても
子にとっても
さまざまなドラマがありますね~
車好きオヤジ [2013年4月10日 16:33]
ご隠居コメント有難うございます。
どうも他人事とはいえ人の生死にかかわるような
重たい話で引かれてしまったようですね。
敢えて書かねばならぬというより単にネタ不足だった
だけですので続編はやめておきましょう。
~アキラ~ [2013年4月10日 20:44]
確かにコメントが難しい内容ですが、オヤジさんらしい文章だと思います。
仕事がらお年寄りの死に接する機会が多いですが、やはり寂しい気持ちは慣れませんね。
祖母が今年の8月で100歳を迎えます。だいぶ弱ってきたので心配ですが、まだ会話もしっかりしています。がんばって100歳を迎えてほしいものです。
車好きオヤジ [2013年4月10日 21:50]
アキラさん毎度おおきにです。
今の自分を振り返ると親がいて存在しているみたいな
当たり前のことをふと思う気になってしまいました。
で、この私にも子供がいるみたいな・・・。
その二人の子供も今月それぞれ巣立って行きました。
順送りなんですけどね。

若隠居 [2013年4月13日 7:00]
再コメント
続編待ってますよ~
私達夫婦は、いろいろあって、
親を9人、いろいろな形で見送りました。

親の世話を終え、子供が巣立ち、
ホッとして気がついたら、
今度は、自分達の番だね~
と笑っています~

還暦すぎたら、
ジジババでお終いかと
若い頃は思っていたけど、
どうしてどうして
これがまた楽しいんだよね~
車好きオヤジ [2013年4月13日 9:43]
ご隠居おはようございます。
今回は長過ぎるとの批判はなかったようで良かったです。
気が向いたらアップするかも知れませんが
オチはおまへんでしょうな(笑)!
若隠居 [2013年4月13日 10:18]
内容からして、
オチは期待できないだろうと思っていますよ~
でも、人生の最期の話、
最後まで読みたい~
はやてこまち [2013年4月13日 21:58]
こんばんは。
コメント出来ずにおりましたが、じっくり読ませて頂いてました。

本文とは関係ありませんが、今朝の大きな地震は大丈夫でしたか?
車好きオヤジ [2013年4月13日 22:35]
はやこまさん、こんばんは。
ノープロブレムと申しておきましょう。
今日野暮用で日中淡路から徳島往復しましたが、
少なくとも幹線や街の雰囲気も普段通りでした。