車好きオヤジのブログ

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てぃぴぃえむえす・・・?

2015-12-31 10:40:00 | インポート

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大晦日。

 

世間の殆どが慌ただしく新年の準備等で忙しくしているであろうこの日に、

仕事にかこつけて誰もいない職場でのんびりしている私です。

 

子どもの頃に友達の所に遊びに行く時の親に向けての「勉強」と

結婚後の妻に対する「仕事」は私にとっての黄門の印籠、錦の御旗なのである。

 

1年の最後くらいはオヤジ号の近況でもご報告させていただこうか。

 

とは言うもののこれといって弄ったり故障などの大きな変化はない。

寧ろ今年の後半以降は今までのように長距離を走ることが無くなって

今日現在の積算計は23196キロ。

月平均にすると2100キロ強といったところだ。

 

 

今月初めにスタッドレスに履き替えるまでの夏タイヤ、

ダンロップSP SPORT MAXX050+の印象から。

結局まだ3000~4000キロしか走行していないのですがね。

 

ミシュランPS3からの乗り替え比較という前提で理解いただきたい。

それに比べると静粛性は良いし、燃費も気持ち程度5%くらいは良くなっているようである。

但しこれは1年生さんや大雪さんに教わったフットブレーキを多用する運転に変えた際に

燃費の向上が見られたのを考えるとタイヤの差かどうか単純に判断は出来ないだろうな。

 

走行性能は明らかに劣るもののハードな運転をするのでもない私の場合、

低速での上り坂や地下駐車場のある建物に入った際のコンクリート床面での

タイヤ鳴りくらいが気になるくらいの話なのである。

 

そんなこんなでいきなりの結論。

つい長くなる悪い癖も考慮しているってことにしておこうっと。

 

標準のTURANZAの性能をまんべんなく良化させたようなタイヤかな。

但し「輸入外車のパフォーマンスを楽しむ」という広告には大いに疑問符が付く。

 

新製品でもありダンロップのフラッグシップという期待が大きすぎたからかも知れない。

 

あくまでで憶測でのイメージだが例えばREGNO、VEUROなら無音とも言われる静粛性やPOTENZA、ADVANなら更なるグリップ力なんかに驚いたりワクワクしただろう。

 

MAXX050+は私にとっては「面白くない」タイヤという結論になる。

メーカーの擁護をする気はないが品行方正な優等生でない私自身の好みの問題なのをお忘れなきように願う。

 

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スタッドレスに履き替えの際のちょっとしたトラブルにも触れて終わりとしよう。

オヤジ号が今年2月に新しくなった際に空気圧センサーで一悶着あったと書いたのを覚えているだろうか。

 

サマータイヤとスタッドレスを入れ替えるのにホイールごと取り換えが出来るように

純正ホイールにスタッドレス、追加購入のENKEIにサマータイヤを履いている。

 

マイナー後のAVV50にはクラウン、レクサス等の上級車でお馴染みの自動空気圧測定システムが

標準装備されていて各タイヤにTPMSと呼ばれる特殊なバルブから空気圧データを送信するようになっている。

 

TPMSとは、Tire Pressure Monitoring System(タイヤ空気圧監視システム)の略で

余談になるがこれはトヨタ(以下T社)に限らず国産車のほぼ全てと言って良いくらいのシェアを持つ

「太平洋工業」という一部上場企業が作っている物で欧州などと同様に新車装着の法制化が予見される為か

ここ1年くらいで株価は4割以上高騰している。(一年生さん買ってましたか?)

 

また話が逸れてしまった、調べてみるとT社の場合1台につきホイール8本まで登録可なのが判り、

丁度2セットのホイール数は私と同じような使い勝手を考慮したからだと思われた。

 

ダイハツ(以下D社)にはTPMS装着車はアルティスしかなく、

そういう情報も殆どない為、全てトヨタのケースを後追い準拠するだけなのである。

 

事前にもう4個TPMSバルブをディーラーで購入しENKEIに装着したものの、

D社では車載基盤に書き込む装置がなく紹介されてT社カローラ店に行き

それも何度も手間を取られる羽目になってしまったのである。

 

今回スタッドレスに履き替えて暫く走ると「空気圧異常」のランプが点滅。

当然その前に指定空気圧2.5キロにしてあるのは勿論である。

 

表示パネルを見ると「---」、つまり圧自体を感知しない通信異常だ。

 

D社に連絡するとようやくTPSMのセットアップする機械が入ったから

大丈夫というのに持ち込むこと2回結局治せず、

以前紹介のカローラ店に持って行っても2時間掛かって出来ない始末。

 

偶然知人がレクサスISをスタッドレス履き替えの為、後付ホイールにTPMSを

セットアップしてもらった時は1時間掛からず終了している。

 

カローラ店の店長いわく「こんな依頼はうちの店舗では実績ないもので・・・。」

豪雪地帯のディーラーなら鼻で笑うレベルの話だよね。

 

日を改めてようやく完了。

原因は11か月前にセットアップの際に8本分の内その時の4本分のデータを入力し忘れていたからなんだとさ。

何ともお粗末な話やおまへんの。

 

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まあこの程度の事だけで取り立ててどうということのないお話しに最後までお付き合い申し訳ない。

オヤジ号の洗車も終わったことだしボチボチ帰宅するとしようかな。

 

 

今年1年色々と有難うございました。

来年皆さんにとって良い年でありますことを祈念して終わりといたします。

 

今月は神戸サミット関連で自分にとって数多くアップしてしまいましたが、

来年はまたいつものペースに戻ることになるでしょう。

 

宜しくお願いいたします。

 

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ブルージーなアイツ

2015-12-27 21:00:00 | インポート

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年の瀬も迫る12月の下旬だというのにある男に会いに行ってきた。

 

もう30数年以上の間、その男には一度は直接会っておきたかったのさ。

 

彼の名は内田勘太郎。

 

関西の中年男性を除いてこの名前でピンときたなら、

余程の偏執的なマニアか音楽好きな者しかいまい。

 

元「憂歌団」のメンバーでギターを弾いている男である。

先月1年生さんの記事へコメント紹介したバンドなのです。

https://www.youtube.com/watch?v=K7e01ASlO1w

これはもう今から40年以上前の映像。

 

この当時全国的にもバンドブームだったが取り分け大阪を中心とする

関西系バンドの熱気が凄くライブハウスはいつも超満員。

「上田正樹とサウストウサウス」、西のキャロルと呼ばれた桑名正博率いる

「ファニーカンパニー」、塩次伸二、山岸潤史らの「ウエストロードブルースバンド」、

そんな個性豊かな魅力的なバンドの中でも負けず劣らずの存在感をはなっていたのが

「憂歌団」だった。

 

1998年に活動休止となり、たまのイベントで再結成したりもしたが、

3年前にドラムの島田が自殺、もう二度とオリジナルメンバーで見ることは出来ない。

 

ヴォーカルの木村充揮のキャラが立つ為どうしても他のメンバーの影が薄くなりがちなのだが、

どうしてどうして内田のギターテクニックは当時から素晴らしいものだった。

 

特に瓶カルピスの首を気に入って切って使っていたスライド奏法は得意中の得意で、

その瓶が無くなる際に大量に買い占めてストックしていたものの、

今ではもう底をついてしまったなんて逸話は有名な話である。

 

知名度こそ全国的には低いものの、その腕前は知る人ぞ知るところで、

ある意味エレキとアコースティックの違いはあれども

あの竹田和夫に肩を並べるくらいの上手さだと私は思っている。

一般受けが低い分、業界人にはタモリやかまやつひろしを始め熱烈なファンも多い。

全く関係ない話だが漫才師の「おぼん・こぼん」はかなりヤンチャな地元の先輩で、

野球部だったおぼんにはバットで・・・されないようにいつもビビッていたというのは

本人の談である。

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大阪出身ながら憂歌という日本語訳でも判るように根っからのブルースマンなのだ。

そんな内田も沖縄に移住してしまい時々CDや音楽系雑誌の記事で目にするだけだった。

 

先日ふと彼がミナミでライブをするのに気がついたのは何かの因縁だろうか。

平日ながら有難いことに指定席が予約出来た。

 

注)店にもよるけど小さなライブハウスの場合、通常は当日先着順座席になるのが多い

 

難波にあるミュージックバーSはテーブル座席20、椅子席10、カウンター5名程度の

小さなお店。

そこのテーブル席に陣取りいつものように酒とつまみを注文。

 

初めてのナマ勘太郎は期待した以上の男でした。

見た目は憂歌団当時はガッチリ系のモサモサ髪だったのに

湯引きされたようにすっきりスリムになってサラサラヘアーが印象的。

もう還暦と思えないくらいに若々しい。

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演奏?

そりゃ全く余裕のヨっちゃん、スタジオ録音かと思うくらいにクリアなサウンド。

手を抜かない職人魂みたいなものを感じるね。

1時間半の間に一切休憩も取らず全力で演ってくれました。

 

趣味、嗜好の世界で誰にも向くかと聞かれりゃ自信はないけどさ。

まあこれを一回聴いてみてよ。

 

https://www.youtube.com/watch?v=Co9ajbI4KJ4

 

 

新譜は販売数量が限られているので手に入りにくくなってますが、

辛うじてタワーレコードでは入手可能、是非お勧めします。

http://tower.jp/item/3452889/DES'E-MY-BLUES

 

また合間のMCや軽いトーンのヴォーカルも意外や意外、これもなかなかイケる。

足元に置いた飲料は水でもポカリでもない経口補水液OS-1。

これは今年の夏に早逝したギタリストのイッシャン(石田長生)のお勧めだったらしく、

湿っぽくなりがちな故人の話も観客に「みんな長生きせんとあきまへん」てな具合で

サラッと語るのが自分には却ってじんとくるものがありましたね。

 

ギター職人=寡黙で頑固者みたいな先入観の私からすれば拍子抜けするくらい

朴訥ながら軽妙洒脱でサウンド同様滑舌の良いの男だったのに驚いたね。

 

一緒に来ていた小学生の息子さんもネタにしてまだまだ金が掛かるので

頑張って稼がないとなんて面白おかしく話してました。

先の竹田氏同様に人間性の温かい常識人は演奏能力以上に好きになりました。

やはり一芸に長ける者は二芸にも三芸にも秀でるものなんですかな。

 

この翌日沖縄に帰ると言ってましたが年明け早々にまたここに戻ってくるので

また是非来てくださいねなんて言われると思わずイッチャウかもね。

 

カンちゃん今宵はほんまにおおきに、良かった~!

今年最後のライヴは勘太郎でシメるとするか。

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三現主義で行こう

2015-12-20 18:00:00 | インポート

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テーマ曲

https://www.youtube.com/watch?v=rZa6IHtxtCg

 

 

車のステレオから流れてくる「スネークマンショー」。

通しで聞くのは久々だったけどいつ聴いてもええ感じやわ。

 

片道1時間半の間ずっとこのシリーズを懐かしんでいるというのに

友人のMときたら「もう変なのばかりじゃないのに替えてくれよ。」

 

渋々ノリノリ握手しようってのにチェンジしてもやはりウケが悪い。

https://www.youtube.com/watch?v=4XHVEhej2T0

 

好みについては十人十色、仕方ない今日ばかりは彼に合わせるとしよう。

何度か選曲しなおしてようやくキャンディーズに落ち着いて良かった。

理由は和歌山有田川町にある場所の案内をMにお願いしたからなのさ。

 

先月紹介の私設カーミュージアム「牟三荘」である。

 

阪和高速の有田インターを降りて車で約5分。

近所の町役場に車を駐めてシャトルバスで2、3分の所にそれはあった。

開場10時に合わせて早めに来たというのにバス乗り場には既に10人ほどが並んで待っている。

 

着くと揃いのジャンパーや腕章を身につけたスタッフが結構いる。

地元のボランティアや役場も協力してくれているみたい。

A放送のテレビ中継車も来ているのはローカルニュースで流れるのかね。

 

入ってすぐにパンフと有田ミカンの入った袋を渡された。

入場料は無料で受付に置いてある箱に気持ちの寄付を入れる形。

無論きちんと寄進しましたよ。

 

 

それにしても噂通りその収集された車やバイクの数は一個人の所有物とは思えない数の多さ。

 

懐かしく見せてもらう側は楽しませてもらった訳だけど維持管理を考えると大変でしょうな。

チラッと見かけたオーナーのNさん、やはり只の車好きじゃないでしょうね。

 

数があまりに多いので全てを写真に撮ったのでもないけれど、

彼の収集の原点になったホンダのSシリーズをご紹介。

 

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今日はトロッコは運休日だったけど関西近郊で興味のある方は

また来年も公開されるだろうからドライブがてらに観に行くのも楽しいかもよ。

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(了)

 

※3現主義というのはT自動車やH技研工業なんかが提唱している

  現地、現物、現認を重視する考え方でおます。


兵どもが夢のあと(第5話完結編)

2015-12-15 18:00:00 | インポート

大寒は一見すると西洋の足長おじさんをイメージするような温厚な紳士だが、

ゆっくりグラスを傾けつつも終始穏やかな笑顔を絶やさず、

八木と小畑の会話をうんうんと頷きながら黙って聞いてくれてる様子は

流石はGの最高幹部、ある意味ヤクザの大親分みたいな貫禄がある人物である。

 

小畑の方といえばこちらは眼光も鋭く頭も切れる男で、

親分の代わりに何でもズバリと本質に切り込んでくるストレートな意見は

おそらくGの懐刀、若頭的存在ではないだろうか。

 

今回も東から来て明日は西の方へ行くようで、

大寒は逆に東に向かうと話しているのを聞くと両幹部の対面も久しぶりのようだ。

とにかく二人とも超多忙なのは間違いないようである。

 

組織について詳しいことを知らない、知る必要もない末端構成員の八木にとっては

時折大寒と小畑が交わす会話の中にアメリカだとかドバイ、ドイツ、ハンガリー

なんて世界各国の地名が出てくるのに相当国際的な組織だろう

程度の認識で中身についてまではよく判っていない。

日本のそれも関西限定でしか生活していない上に

神戸辺りでも右往左往してしまうのだからそれも仕方ない話であろう。

 

料理の方は店のマスターに殆どお任せ。

出し巻きやチーズをトッピングした物やおでん、ねぎとろの盛りを焼き海苔で自分巻くものとか、

次々とアラカルト的に出してくれた物はどれも美味しいものばかりだった。

 

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最初はビールで始めたはずの彼らもいつの間にか八木と同様に焼酎に変わっている。

好きでも弱い酒のせいで面接を受ける就活生のように緊張していた八木も

ホッとしたのもあって段々とその記憶も曖昧になっていくのだった。

 

何となく両幹部の機嫌が良さそうなのは何とかサミットホストとして及第点を

いただけたのかもなんて気が緩んでしまったからかも知れない。

 

地元の常連が多いのこの店のカウンター席は常に入れ替わり立ち替わり満席だが、

奥の席だけはゆっくりゆったり寛げるスペースだったように思う。

楽しいひと時は時間の過ぎるのを忘れるくらいにアッと言うまで時は深更に及んでしまっていた。

周囲にいた客達も帰り今はもう八木達3人だけしかいない。

 

二人とも今日は神戸に別々に泊まり、明日の朝からそれぞれ仕事と聞いている。

時計を見ると八木自身も終電も心配になる時間だった。

 

結局万一の為の二次会に行くこともなく店を出ることに。

駅前まで来たところでお別れだ。

 

「Kくん今日はご苦労様。サミットは大成功だよ。」と小畑が言えば、

 

大寒も「いやあ有難う。今度東京でもサミットを予定しているので是非君も参加してくれたまえ。」

 

感謝の言葉は嬉しい反面、実際可能かどうかはかなり怪しい。

無論G最高幹部の手前「はい、喜んで。」と竹のパッチで返答しておいたのであるが。

 

三宮駅前で小畑はタクシーを拾い、大寒は徒歩でホテルに向かって帰って行った。

 

まだ終電には間に合う八木だったが、

もう一人今日の成功を伝える相手がいたのを忘れた訳ではない。

あの店とは目と鼻の先である。

 

それにしても今日はよく飲んだ。

かなり酔っぱらってしまい真っ直ぐ歩いているつもりがどうも電柱や立て看板に邪魔をされる。

 

R50の道路向かいに丁度着いた時だった、

ビルの前で男女が何やら言い争っている。

よく見れば女の方は五十鈴だ。

酔客だろうが痴話喧嘩だろうが構わないが男が女に腕力をふるうのはいただけない。

その内に興奮した男が嫌がる五十鈴の髪の毛をつかんで引っ張った。

 

何も考えられずに咄嗟に五十鈴の方に駆け寄ろうとしたその時だった。

一方通行を南に下るタクシーに全く気づいてはいなかった。

 

クラクションとヘッドライトの光以外、後のことは全く記憶にない。

いや、くっきりネオンに浮かんだ運転手の顔だけはよく知っているような人物にも思えた気がするのを除いては。

 

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気がつけばベッドの上だった。

朦朧とした意識の中で体を動かそうとすると頭がズキズキする。

 

 

夢から覚めて自宅の部屋で寝ているのが判ったものの

昨夜酷く痛飲し完全に二日酔いである。

それでも私自身は何故か思い出してはにやけてしまうくらいに楽しい夜だった。

 

ガズとも二人が示し合わせて神戸に来るという連絡をもらい、

良かったら一緒に一献どうかと誘ってくれたのでした。

 

酔ってどこをどう帰ったのか定かじゃないけど何とか終電には乗れたようです。

 

そのまま帰宅しバタンキューになった後も結末は別として

私にとっては結構楽しい夢というオマケまで見させてもらいました。

 

あまりの嬉しさに翌日アップしたところ毎度の悪い癖であらぬ方向に脱線し、

危うく虎舞竜の「ロード」みたいになってしまい結局は

報告、お礼に2週間も掛かってしまいました、申し訳ない。 

ご両名には感謝の念に堪えません。

これに懲りずにまた機会がありましたら宜しくお願い致します。

 

他のガズともの皆さんにも結局はただのオッサン3人の飲み会報告に長々とお付き合い有難うございました。

久々の連続アップでしたがやはり勢いだけで進むのは難しいのが再認識出来ました。

短く簡潔明瞭にというのは判っていてもなかなか出来ないものですね。

 

結末まで一昨日投稿時に書き終わってましたがやはり長すぎて2回に分けなくてはなりませんでした。

何となくこの分をサッサと終わらせて次回以降単発でいつものようにマイペースに早く戻りたくて

一昨日今日と立て続けの投稿となりました、悪しからず。

 

第一話にも書いたように今回の記事は私が見た夢の話(フィクション)なので

登場人物に思い当たるような節があったとしても事実はかなり違いますので関係各位ご了承願います。

また主要キャスト3名以外は皆自動車メーカーの名前から取って付けただけなので

これも同姓、同名あった場合もご容赦いただきたい。

 

 

(ではではこれにて完結お・し・ま・い)

 

 

最後は敬愛する竹田和夫氏(クリエイション)の曲で締めましょう。

邦題 「夢のかなたへ」  https://www.youtube.com/watch?v=S1TIZw0-ogA


さあいざ本番スタート!(第4話)

2015-12-13 12:34:00 | インポート

​景気づけのテーマ曲

https://www.youtube.com/watch?v=B6QyxXq1PGA

 

この時期18時を過ぎると夜の帳が下りて辺りはもうすっかり真っ暗だ。

だが三宮駅に近づくにつれ眩くなるくらいのネオンはまるで不夜城だな。

なんて落ち着いて風景を眺める余裕はなく八木の心は地団駄踏むような気分だった。

「ほれ、特急やろもっとちゃっちゃと早う行かんかい。」

 

約束の時刻の15分前に駅に着いたものの直前の車中で大寒からの

「もう到着しています。小畑さんも既に合流して一緒です。」のメールがあったからだ。

 

「もうちょっと早く来るべきやったか。参ったぜ。」

この2日前に大寒、小畑より最後の連絡があった際、

携帯番号とメールアドレスの連絡を済ませていたのだった。

 

小走りで待ち合わせの場所、駅東改札を出てもそれらしい人物は見当たらない。

流石の主要駅で行き交う者は多くても一人一人を必死でチェックするしかない。

 

最高幹部とおぼしきお方を見過ごすなんて許されることではないが、

まさか拾い集めたようなボロボロのスポーツ新聞と週刊誌何冊かを持ってる

ジャージ姿のホームレス風のあの爺さんがそうなのか・・・?

それにしたって2名のはず・・・。

 

こりゃいかん!そうこうしてる内にもう数分過ぎてしまった。

最後の手段としては教えてもらっていた携帯番号に掛けるしかない。

 

店の予約まで済ませて安心したからじゃないだろうが、

最終連絡で指定した待ち合わせ場所「三宮駅改札東出口」を「西出口」と

書いてしまってたらしい。

東西方向に長く数100メートルある駅の真逆で待ってくれているのだった。

 

ターミナル外に廻ってお互い東西から合流してもらうよう案内をして、

速足で進むがもう必死のパッチ、やってもうたのシュン太郎。

 

すると真正面からゆっくりとこちらに向かってくる3名の人影が。

「ん?」

だが近づくにつれあちらは八木を認識している雰囲気に間違いない。

 

男性2人と女性1人。

八木と同世代くらいの男の一人が手を差し出し「K君かね。小畑だ。こちらは大寒様とご夫人だ。」

場所を間違えた非礼と最高幹部を目の前にして握手する手も震えてくる。

 

小柄で痩せた小畑は事前通告通りラフな服装で黒の革ジャン。

恰幅の良い大寒は少し年配に見えるがこちらも遠方から来たとも思えぬ軽装だった。

やはりドレスコードは告知通り、セーターに杉織のジャケットにしといて良かった。

 

奥方と紹介された女性はスラリとした美人でシックなコートを羽織っているが

どことなく品のある貴婦人だった。

本当は情婦、愛人かも知れないがそんなことはどうでもいい、

とにかく失礼があっては大変だ。

 

実のところそれぞれと挨拶をしながらも八木の心中は穏やかではない。

「もう今日はこれ以上の失態は防がねばならないぞ。

だが予約は俺を入れて3名分しかしていない、幸い店は4名でも行けそうだぜ。」

 

すると大寒が「Kさんへのご紹介だけでコレは先に帰すので心配は無用。

店には3人で向かうとしましょう。」

流石の大幹部、何でも御見通しのようだ。

 

駅から徒歩5分の場所までは駅前旅館の出迎えさながら揉み手でご案内。

そこは北野坂を少し上った雑居ビルの地下1階「K.S.」という居酒屋であった。

店の名前が「神戸サミット」をもじったようなのも気に入った理由の一つである。

 

当然彼らに来ていただくのに普通の居酒屋ではない。

座席は掘りごたつ式のカウンターだけしかなく目一杯入れても10数名の小さな店ながら、

割烹系で創作アラカルトとも言うべきなのか和洋中、肉、魚、野菜、

何でも揃う上、〆の茶漬け、ラーメンでもアリの品ぞろえ。

 

価格も良心的ながら安っぽさもなく上品でBGMもない間接照明が

落ち着いた雰囲気はデートにも向きそうだ。

 

そのカウンターの一番奥一席だけが膨らんだ形状になっていて

4人が向かって歓談出来るようになっているのだ。

 

大寒、小畑もまずまず気にってくれたようでちょっぴりホッとする。

取りあえずは刺身の盛り合わせで乾杯~!

 

それにしてもこの店を教えてもらってて良かった~ぁ。

 

 

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下見に来てパチンコ大勝ちした夜のこと。

ヘトヘトになり食欲もわかず駅に向かって歩いていた時、二次会を忘れているのに気がついた。

 

最初の場所で寛げればそれはそれで良し、だがもし腹一杯になり早々に河岸を変えるとか

アルコール類を飲まない場合も想定すべきじゃないかって。

それなら気の利いたバー、お洒落なカフェも探しておく必要があるだろうと。

 

その雑居ビルを通りすがりに漠然と眺めてると5Fに「BAR R50」という看板が目についた。

意味は判らんが50歳未満お断りだったら面白いじゃないかと入ってみようかと気になった。

ハズレだったとしてもまあ構わない程度の軽い気持ちだったしな。

 

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客もまだ誰も来ていない。

静かで落ち着いた雰囲気だが狭くて何の変哲もないどこにでもあるカウンターバーにバーテンが一人。

 

山崎のロックとミックスナッツを注文する。

だが座ってしばらくしてからあることに気づいて驚いた。

 

(イメージ動画)

https://www.youtube.com/watch?v=teVMLsHkV6E

 

 

バーテンはパチンコ屋で横に座った女性だったのだ。

 

もらった名刺には「鈴木 五十鈴」と書かれてある、本名だろうか。

さっきは開店前の時間調整だったようであの時の礼を伝え、

彼女にも酒を勧めて奇遇な再会にグラスを合わせる。

 

オーナーは別にいるものの店に顔を出すことは滅多になく雇われ店長らしい。

世間話などから始めて徐々にクダケタ話題などをして打ち解けた後に

大切なお客さんを招待するのに肩ひじ張らない良い店ないかと

聞いた時にもし良かったらと教えてくれたのが「K.S.」だったのだ。

無論組織Gについては一切話はしていない。

 

知る人ぞの店らしいが狭いところなので事前に予約しておく方が良いと

付け加えてくれたのもやはり優しい女だよな。

 

 

情報が氾濫する今の時代、グルメ情報サイトも山のようにあるが、

それより地元の知り合いからの口コミにまず間違いはなかろうと八木は思う。

 

 

「ひょっとしてこの店のR50ってのは五十鈴さんの名前からの由来かね?」

これについては上手にはぐらかされて結局判らずじまいだった。

 

次に頼んだ余市のロックと一緒に出されたチョコレートがまた美味しい。

口に入れた途端に溶け出すような感覚はコンビニチョコとは大違い。

これを飲み干して今日は帰るとしよう。

 

店を出てからポケット探ると例のライターが。

「返すのをうっかりしていたけど、まあ良いか。

今日という日が最後でもあるまいし結果的に当初の目的も果たせたことだし

今夜は大満足の一日でメデタシとするか。」

一人ほくそ笑む八木だった。

 

単に結果オーライの成り行き任せな性格に偶然ラッキーが重なっただけなのかも知れないのだが。

 

 

(いよいよ次回最終回)