ある日の夕方私は一人神戸の地に足を踏みしめていた。
折りしも沖縄や九州を直撃し甚大な被害をもたらした
台風8号が関西に最接近した日のことだった。
個人的な観光ならばおそらくキャンセルしただろう。
ポートアイランドでの会議、謂わば仕事の為、
わざわざこの日栃木から新幹線で来たばかりだった。
前日大阪の上司に会議が台風の影響で中止になる可能性もあり
問い合わせしたものの、
「あるに決まっとるやろ、ボケ、カス!絶対来なあかんで。」と言われては、
サラリーマン稼業の悲しさ、辛さ、厳しさが身に滲みるとは
まさしくこの事なのかと思ってみても仕方ない。
それよりも今回はアフターファイブに期待するとしようかね。
実は今日はガズ友の一人と会うことになっているのさ。
ポートライナーの市民広場駅前に行くと写真で見たことのある
AVV50Nが停まっていた。
窓の開いた運転席を見れば中年の男性がニヤニヤしながらこちらを伺っている。
KOさんだった。
初対面だけど旧知の仲みたいに思えるのはカムリコミュニティのお陰だろう。
車から降りたOさんと固い握手を交わしてすぐに、
「良かったら運転しません?」と言われたのは嬉しかったけど、
さっきまでの会議でもうくたくたに疲れてたのと慣れない土地勘では
流石にいきなり代わって運転する気にはなれず丁重に辞退させてもらう。
これからOさんの自宅に車を置きに帰ってそのまま一献傾ける段取りだ。
距離にして約50キロ、殆ど高速道なので1時間くらいで到着するだろう。
翌日の大阪での仕事も考慮して会社近くのビジネスホテルは予約済みだし、
神戸から大阪方面の中間地点にOさんが住んでいるのも事前に織り込んでました。
自分の車と同じ色のシルバーメタリックの車の助手席に乗るのは
運転席の風景に慣れた私には何だかとても妙に気分になるなあ。
目に付く違いは彼の自慢のレカロシート。
天然牛の表皮は確かに高級感があるし機能的にも良いとは思うけど結構高そう。
いや、その前にこの車の助手席もシートカバーひとつで
同じ室内がこれくらい感じが変わるならカバーだけでも付けたい気になるなあ。
それにはまずかみさんの許可を得るのが私の場合先決事項なのだけどね・・・。
気のせいか替えたばかりのタイヤのお陰なのか乗り心地もソフトな感じがする。
Oさんによればそれはタイヤじゃなくてパフォーマンスダンパーの効果らしいけど高速域は本当に快適だ。
自分の車と比べて伝わってくる音も間違いなく少なくて静粛性は優れていると思う。
道も空いていて100キロ弱で走行のOさんはご機嫌そう。
一応話を合わせていたけどBGMで掛かってる曲は
どう考えても最低2、30年以上は前の物ばかりなのにはちょっとビックリ。
桑名正博なんてこれシングルデビューする前の曲じゃないのかな?
突然Oさんが緊張した面持ちで追越から走行車線にレーンチェンジ。
直後に後ろからパトライトを点灯させて高速機動隊が・・・。
実は高速と名がつく阪神高速は都市高速なので制限時速は70キロ。
おそらくその時90キロ位で走っていたはず。
「ああ、やっちゃったか・・・。」
パトカーはパトライトを廻しながらそのままO号を抜き去って行くじゃない。
これはツイテル、ラッキーだったね。
しばらくして急に渋滞しだした先を通過した際、理由が判明。
おそらく台風の影響からだろうか事故が頻発していたのです。
事故現場に緊急で向かう為のパトカーだったようだ。
阪神高速から中国道に合流する30分くらいの間に3度事故が起きているのを
目撃してしまうことになる。
3度目のなんて大型トレーラーがまだレッカーで牽引処理されてる状態で
3車線中2車線を塞いでいるのを考えれば
事故直後は全車線をストップさせるくらいになっていただろうと思えた。
事故渋滞に巻き込まれながらも予定通り1時間ほどで
Oさんの自宅近辺の駅前に無事到着。
外は蒸し暑くてちょっと喉も乾いてきたのもビールが恋しくなってきちゃう。
近くのお店を予約してくれてるみたいなのでこれからOさんの案内で落ち着くとしよう。
折角わざわざ関東から友人がやってきてくれるというのに
ホント今日は鬱陶しい日になっちまったぜ。
大型の台風は今朝九州に上陸したばかりだが、
いつものように日本列島に近づくと一気に速度が上がり
今晩近畿に最接近するらしいとラジオの天気予報が伝えている。
実はここ数日どこで一杯やろうかと色々考えていたのだが
今回の台風で最悪の暴風雨を考慮すりゃ駅から徒歩圏で傘も要らないような
場所を押さえなけりゃならないのは数少ない選択肢が更に限られてくるよな。
当初は神戸で仕事を終えた彼がそのまま電車で俺の自宅近辺まで来て
落ち合うつもりだったが都合よく仕事も片付いて時間もあることだ。
よし、このままポートアイランドまで迎えに行くとしよう。
俺のお気に入りのレカロに乗って運転してもらうのも良いだろう。
メールで場所変更の連絡を済ませ市民広場前で待機していると
チラチラとこちらを伺いながら階段を下りてくる男がH氏だった。
何となく写真のイメージしかなかった俺には意外や意外、
デューク東郷ばりの揉み上げからは想像できない穏やかな男であった。
見た目はいわばヤサ男、女性にモテそうな非常にソフトで甘いマスクなのだ。
話だすとそれは見た目通り、いやそれ以上に大人しく優しい性格なのはすぐに判った。
丁寧に言葉を選んでから声にするような口調なのに驚かされる。
流石このコミュのご意見番的Wさんが一推しするはずだ。
多分標準語なのだろうがWさんと話した時に感じた関東弁的違和感を
感じさせないのは短い期間関西にもいたことのある彼が
気づかぬうちに合わせてくれていたからだろうか?
アルコールの力で何とかその殻を破ってみたいなんて考えていたのだが、
ふとSさんやWさん達と同様の酒豪であるのも思い出し、
どうしたものかと思案しながら運転してると
「!!!?」
バックミラーにはいつの間にかパトカーがパトライト廻しながら
追尾しているじゃないの。
走馬灯のようにあと3年半後の免許更新時に納得できない携帯電話使用での
違反切符に物申す為の作戦も使えなくなるなんて思い巡る。
急ブレーキも踏めず左に車線変更して減速するも、
俺を追い抜いて車両の前方に廻りこみ停車を促されると思った刹那、
何事もなかったかのようにそのままパトカーは抜き去って行ってしまった。
「助かった~~~!」
ツキを活かす為にも慎重に運転するしかない。
気づけばいつのまにか風も雨もほとんどなくなっている。
去年Wさんが来た時も直前に台風がやってきて影響を受けた前線のせいで
雨だったのに会ってすぐにそれも止み、景色を見ながら食事が出来たのだった。
偶然なのか何か不思議なパワーが出ているのかも知れんな。
車を置きに帰って再び合流しまずは「お疲れ様~乾杯~!」
明日はお互い仕事もあるしチャッチャと飲んで食べて軽く行きましょうか。
Kは駅から徒歩1分の場所にある鳥と鰻の店だ。
記事を読み進めていくと、あれ―これ誰のブログだったっけ?
なんて思ってしまいました。
途中なんとなくわかってきましたが、2回読んでやっと納得しました(笑)
H氏の感じは自分も意外でしたね~
声は何となく記事の中の動画を見たらそんなイメージでしたが。
あの体格で甘いマスクと言うのはちょー意外です。
スピード違反にならなくてよかったですね~
美味いお酒が飲めてよかったです。
あの体格はと言うのは彼は着痩せするだけでなく、
おそらく元々はガリガリのタイプだったろうと思います。
多少中年太りが来たとしても当方とは違って骨格は細いままですから。
オフ会ご苦労様でした。
Hさんは、本当に気配りのお方です。
ボランティア活動を見ても頭が下がります。
確かにこの前から、どうにも鼻水が止まらなくて風でも引いたかなって思っておりましたが
状況を把握しました。
Hさんは、酔う程に本領を発揮するようです。自分の事は棚に上げてですが・・
今回は、正体とは申しません。
今度Hさんにお会いすれば自然と・・・・(笑
しかし、私も理解するまで2回程読まさせて頂きました。
流石にいつもながらオヤジさんの視点が違います。
いつも、車好きオヤジさんのブログは、私のような頭では、
一ひねりしなければ、理解できな〜い。
そうですか。終電にまで及んだのですか。
絆が深まりましたね。
わたしがお会いしたHさんは、そんなにお酒が強そうに
お見受けしませんでしたが、量を飲まれても
乱れないと言うのは、相当な酒豪?
Hさん、今度北海道に来られたら、おつき合いさせて頂きます。
終電までは無理かもしれませんが。(笑)
彼の腰の低さは勿論良い意味ですが尋常じゃないですね。
仕事もしがらみも一切関係ないので何とか解きほぐそうとしましたが、
こちらが先に良い調子になっちゃいましたね。
反対に迷惑掛けたかと思いますわ。
酔うほどにと言われてもそれを凌駕するsettaiさんクラスでないと無理ですよ。
そりゃおそらく酒豪でしょうね。
でも確かめる余裕のない立場では断言できませんね。
趣向を凝らしてますね~
さすがカムリブログの大作家!
最近、大雪さんも凝りだしましたが、
ご本家も負けてないですね。
流石です~
Hさんとついに会われたんですね。
そうなんですよ。
Hさん、
常連の中で一番お若いわけですが、
なんというか
風貌も男らしい人ですが、
ブログでも分かるように、
優しさ・思い遣りが
身体全体に漂っていて
芯(真)からソフトなんです~
OさんとHさん
男らしいところは一緒ですが、
雰囲気は、
軟派型硬派と
硬派型軟派と
言えるかも。。。
分かってもらえますか~?
いろいろキャラの違う
面白い人が集まっている
カムリブログですね~!
期待通りというのか関西人ウケするボケ振りに感謝します。
念の為ツッコミしておきますがOさんに会ったのでなくHさんですわ。
一番若いって言うならそりゃHさんしかないですね。
ご隠居の超お勧め人物なだけあるのは素直に認めましょう(笑)!
「チクワっとカマボコ頂戴な」
が、まだ分かりません~
大雪さん、
ならわかるかな~?
足裏名人の解説を待つようなややこしい話ではおませんわ。
聞けばきっとご隠居も「なんだ、それだけの事なの」って思うレベルですから。