お辞儀シリーズの締め括りは、最も丁重なお辞儀である「最敬礼」についてお話しいたします。
前回お話しした「立ち居振る舞い*10 普通礼」では、面接官からアドバイスシートを受け取る際には、
「ありがとうございます」と述べてから30度の普通礼を行なうと申しましたが、
同じ「ありがとうございます」でも、準1級の「状況対応」や1級の「応対」で、来客役に接する際には、
深い感謝、深い謝罪を伝えるために、お辞儀の角度も 45度 と、より深くなります。
そして、角度と共に所作も更に丁寧にし、状況に相応しいお辞儀を行なう必要があります。
そのためには、腰から上体を折ってお辞儀をした後、体を確実に止め、ゆっくり起こしましょう。
角度がどんなに深くても、止めずに急いで起こしたのでは、子供っぽいお辞儀に見えてしまいます。
それでは級ごとに、場面を想定してみましょう。
【準1級 状況対応】
面接官が提示したパネルに書かれている「普通の言葉」を、瞬時に「丁寧な言葉」に直します。
言い換えれば、「常体(~だ ~する)」から「敬体(~です ~します)」への 同時通訳 です。
課題内容によっては、「感謝」や「謝罪」を述べることもあります。
例を挙げてみますので、「立ち方と手の位置」を整え、実際にパネルを読む要領で前傾姿勢で黙読し、
丁寧な言葉を述べて、丁重なお辞儀を行なってみましょう。
例)「気を遣ってくれて、ありがとう」
↓
「お気遣いくださいまして、ありがとうございます(最敬礼)」
例)「すまない。 名前を忘れたので、教えてもらえないか」
↓
「申し訳ございません(最敬礼) お名前を失念いたしましたので、お教えいただけませんでしょうか」
【1級 応対】
基本的に 上司は不在 ですので、謝罪する場面が設定されています。
ただ、ひとくちに「不在」と言っても、課題内容によって謝罪の言葉も状況の説明も変わります。
つまり、何に対して謝罪しているのかを適切な言葉で言い表した上で、代替案を提示するなどし、
さらに、状況に見合った丁寧なお辞儀をしなくてはいけません。
それでは、立ち方と手の位置を整え、場面に相応しい表情を作って、応対とお辞儀を行ないましょう。
例)アポあり 来客到着遅れ 上司すでに出発
「せっかくお越しくださいましたのに、申し訳ございません(最敬礼)
山田(上司)は先ほどまでお待ち申し上げておりましたが、急用ができまして、やむを得ず外出いたしました。
山田の部下で、課長の田中と申します者がおりますが、お差支えなければ田中がお話を伺いましょうか」
例)アポあり 来客予定通り到着 上司接客中
「お約束いたしておきながら、誠に申し訳ございません(最敬礼)
あいにく山田(上司)は前の用件が長引いております。
恐れ入りますが、○分ほどお待ちいただけませんでしょうか」
例)アポなし 上司会議中 終了後外出
「たいへん申し訳ございません(最敬礼)
山田(上司)は本日立て込んでおりまして、お会いするお時間が取れそうにございません。
ご足労をお掛けいたしますが、改めてお越しいただくわけには参りませんでしょうか」
いかがでしょうか。
準1級では、提示されたパネルは伏せられてしまいますし、1級では、この後もやり取りが続きます。
このように頭と口が敬語で忙しくなっても、上級秘書に相応しい、きれいで丁寧なお辞儀ができるよう、
前傾姿勢、会釈、普通礼、そして最敬礼を繰り返し練習して、しっかりと身につけましょう。
お読みくださいましてありがとうございます。 クリックしていただけますと励みになります。

前回お話しした「立ち居振る舞い*10 普通礼」では、面接官からアドバイスシートを受け取る際には、
「ありがとうございます」と述べてから30度の普通礼を行なうと申しましたが、
同じ「ありがとうございます」でも、準1級の「状況対応」や1級の「応対」で、来客役に接する際には、
深い感謝、深い謝罪を伝えるために、お辞儀の角度も 45度 と、より深くなります。
そして、角度と共に所作も更に丁寧にし、状況に相応しいお辞儀を行なう必要があります。
そのためには、腰から上体を折ってお辞儀をした後、体を確実に止め、ゆっくり起こしましょう。
角度がどんなに深くても、止めずに急いで起こしたのでは、子供っぽいお辞儀に見えてしまいます。
それでは級ごとに、場面を想定してみましょう。
【準1級 状況対応】
面接官が提示したパネルに書かれている「普通の言葉」を、瞬時に「丁寧な言葉」に直します。
言い換えれば、「常体(~だ ~する)」から「敬体(~です ~します)」への 同時通訳 です。
課題内容によっては、「感謝」や「謝罪」を述べることもあります。
例を挙げてみますので、「立ち方と手の位置」を整え、実際にパネルを読む要領で前傾姿勢で黙読し、
丁寧な言葉を述べて、丁重なお辞儀を行なってみましょう。
例)「気を遣ってくれて、ありがとう」
↓
「お気遣いくださいまして、ありがとうございます(最敬礼)」
例)「すまない。 名前を忘れたので、教えてもらえないか」
↓
「申し訳ございません(最敬礼) お名前を失念いたしましたので、お教えいただけませんでしょうか」
【1級 応対】
基本的に 上司は不在 ですので、謝罪する場面が設定されています。
ただ、ひとくちに「不在」と言っても、課題内容によって謝罪の言葉も状況の説明も変わります。
つまり、何に対して謝罪しているのかを適切な言葉で言い表した上で、代替案を提示するなどし、
さらに、状況に見合った丁寧なお辞儀をしなくてはいけません。
それでは、立ち方と手の位置を整え、場面に相応しい表情を作って、応対とお辞儀を行ないましょう。
例)アポあり 来客到着遅れ 上司すでに出発
「せっかくお越しくださいましたのに、申し訳ございません(最敬礼)
山田(上司)は先ほどまでお待ち申し上げておりましたが、急用ができまして、やむを得ず外出いたしました。
山田の部下で、課長の田中と申します者がおりますが、お差支えなければ田中がお話を伺いましょうか」
例)アポあり 来客予定通り到着 上司接客中
「お約束いたしておきながら、誠に申し訳ございません(最敬礼)
あいにく山田(上司)は前の用件が長引いております。
恐れ入りますが、○分ほどお待ちいただけませんでしょうか」
例)アポなし 上司会議中 終了後外出
「たいへん申し訳ございません(最敬礼)
山田(上司)は本日立て込んでおりまして、お会いするお時間が取れそうにございません。
ご足労をお掛けいたしますが、改めてお越しいただくわけには参りませんでしょうか」
いかがでしょうか。
準1級では、提示されたパネルは伏せられてしまいますし、1級では、この後もやり取りが続きます。
このように頭と口が敬語で忙しくなっても、上級秘書に相応しい、きれいで丁寧なお辞儀ができるよう、
前傾姿勢、会釈、普通礼、そして最敬礼を繰り返し練習して、しっかりと身につけましょう。
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