中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

ものづくり日本大賞とは??

2012年11月18日 05時24分11秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「中核人材の能力の維持・向上」をみましたが、今日は「ものづくり日本大賞」をみます。

ものづくり日本大賞とは、我が国の産業・文化の発展を支え豊かな国民生活の形成に大きく貢献してきた「ものづくり」を着実に継承し更に発展させていくため、製造・生産現場の中核を担っている中堅人材や、伝統的・文化的な「技」を支えてきた熟練人材、今後を担う若年人材など、「ものづくり」に携わっている各世代の人材のうち、特に優秀と認められる人材を顕彰する制度です。

経済産業省、厚生労働省、文部科学省、国土交通省が連携して2005年より隔年開催しており、2012年で4回目を迎えており、内閣総理大臣賞を受賞すると下の写真にあるような記念メダルと盾が贈呈されます。

以前、懇意にしている中小企業に対して、この賞の申請を推薦し、度重なる打ち合わせを踏まえ申請書を完成させ、無事に賞を取ったことがあります。

そもそも中小企業は評価されるに相応しい技術であることを自社で判断することは難しく、また、このような申請書をまとめることは非常に重負担であり、受賞しても直接のメリットは何もないことから、申請を見送りがちですが、中小企業こそ、このような賞が自社のブランド化に有意に働くことから積極的にトライすることを推奨します。

ということで、これで111日間に亘った「2012年ものづくり白書」はこれで終了となります。毎日、非常に多くの方に読んで頂きまして、ありがとうございました!
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OJTで能力を向上させる!

2012年11月17日 06時02分04秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「中核人材の定着を高めるための取組」をみましたが、今日は「中核人材の能力の維持・向上」をみます。

中核人材の能力の維持・向上のために実施している取組をみると、大企業では「計画にそって進めるOJT」、「主要な担当業務のほかに関連する業務もローテーションで経験させる」とする割合がそれぞれ5割強、「研修などのOff-JT」、「自己啓発活動の支援」とする割合がそれぞれ5割弱となっています。

一方、中小企業では「仕事の内容を吟味して難しい仕事を経験させる」、「主要な担当業務のほかに関連する業務もローテーションで経験させる」とする割合がそれぞれ約4割となっており、中小企業は大企業に比べて、「計画にそって進めるOJT」、「研修などのOff-JT」、「自己啓発活動の支援」の割合が低く、体系的な能力開発の取組が弱いことが分かります。

このアンケートですが、いかに小規模といえどもOJTに取り組まない企業はないですし、中小企業の回答が高い「仕事の内容を吟味して難しい仕事を経験させる」、「主要な担当業務のほかに関連する業務もローテーションで経験させる」はOJTの範疇に入ります。

つまり、OJTという文言が理解されていないだけであり、中小企業は大企業と同様に積極的にOJTに取り組んでいることを勝手に補足させていただきます!
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中小企業こそ能力開発に注力すべし!

2012年11月16日 05時00分00秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「中核人材の確保」をみましたが、今日は「中核人材の定着を高めるための取組」をみます。

中核人材の定着を高めるために行っている取組を見ると、「個人の成果を処遇に反映」とする割合が大企業で6割強、中小企業で5割弱と最も高くなっていることが分かります。

大企業と中小企業の乖離を比較して、大企業の割合が高いのは「能力開発・教育訓練」であり、中小企業のそれは「賃金水準を高める」と「仕事の裁量性を高める」であることが分かります。

大企業は「能力開発・教育訓練」によりさらに能力を高めようとする一方、中小企業は「賃金」という直接手段で還元する姿勢が感じ取れます。

人材のモチベーションに関する理論を俯瞰すると、人間はカネではなく自己実現に向かうことから、中小企業も能力開発に注力することがベターと言えますね!

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中核人材が足りない!

2012年11月15日 06時11分45秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「能力要件の伝達手段」をみましたが、今日は「中核人材の確保」をみます。

中核人材の過不足の状況を見ると、大企業では不足しているとする割合が5割強、中小企業では6割強となっており、特に中小企業において不足感が多くなっており、これは予想通りですが、問題はその対応策です。

大企業及び中小企業ともに「中核的技能者の候補を早期に選抜して育成する」とする割合が最も高く、大企業で5割半ば、中小企業で4割半ばとなっており、また「継承すべき技能の文書化・マニュアル化を行う」とする割合が大企業で3割強、中小企業で3割弱となっています。

しかしながら、中小企業は大企業に比べて「中途採用の数を増やす」とする割合が高いことが分かります。

中小企業においては中核人材が絶対的に不足していることから、このような結果になりますが、問題はその定着をいかに高めるかです。

これについては明日見ていきます!

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中小企業における計画的な人材育成の必要性

2012年11月14日 04時40分25秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「中核人材の能力の明確化」をみましたが、今日は「能力要件の伝達手段」をみます。

下図は仕事上の能力を明確にしていると回答した企業に対して、どのような手段で従業員に伝達しているかをまとめたグラフですが、これをみると、大企業は「人事評価の際の従業員とのコミュニケーションを通じて」とする割合が7割弱、「人事制度・賃金制度を社員に公開することで」とする割合が5割半ばとなっていますが、中小企業は前者が5割弱、後者が3割強となっており、中小企業における取組が相対的に低いことが分かります。

人事評価は従業員のモチベーションを左右するとともに企業活力の源泉になるだけに、経営者や管理職にとって最も難易度の高い業務の一つです。

今回みた大企業と中小企業の差は、中小企業の経営者が人事をクローズにしていることの現れと感じますので、今後においては中核人材に求められる仕事上の能力とは何かということを明文化し、その処遇やそのための能力開発計画を提示すると言った計画的な人材育成が求められているということと認識しなくてはなりませんね。

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大企業はスペシャリスト、では中小企業は??

2012年11月13日 05時43分14秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「中核人材の役割」をみましたが、今日は「中核人材の能力の明確化」をみます。

下図は中核人材に求められる仕事上の能力を明確にしているかをまとめたものですが、これをみると、大企業では、「明確にしている」とする割合が約6割となっていますが、中小企業は4割弱となっていることが分かります。

中小企業は中核人材に仕事上の役割を明確にしていない割合が高く、また明確にした仕事上の能力をどのように活用しているのかをみても中小企業は大企業と比べてその活用度合いが低いことが分かります。

中小企業は中核人材にスペシャリストではなく、多能工化できるゼネラリストを求めており、実際に幅広い業務を担当できることが中小企業のおもしろさであることから、この結果は望ましい方向性に感じます。
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中小企業における中核人材とは?

2012年11月12日 04時56分52秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「企業の競争力に関する認識」をみましたが、今日は「中核人材の役割」をみます。

ものづくり分野において欠くことができない中核人材が、企業において具体的にどのような知識・ノウハウが求められるかを見ると、大企業、中小企業共に「品質管理」とする割合が約8割、次いで、「生産ラインの合理化・改善」、「設備の保全や改善」と続きますが、中小企業は大企業と比べて、「多品種少量生産」、「設計」を挙げるものが多いことが分かります。

これは中小企業が非常に多くの製品・商品を少しずつ生産することから、その段取りを効率よく行わなければならず、そのために多くの機械を受け持つ「多台持ち」や複数の工程を担当できる「多工程持ち」を一任できる人材がものづくり現場における中核となるということです!
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「人材育成」に課題あり

2012年11月11日 05時00分00秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「学生に不足している能力」をみましたが、今日は「企業の競争力に関する認識」をみます。

競争環境が激化する中で、同規模・同業種の企業と比較した自社の競争力について「優れている」、「やや優れている」とする要素としては、「発注者の細かな条件指定に応じることができる融通性」、「製品の品質」を挙げる企業が5割を超えますが、「人材育成」を挙げる企業は極少数にとどまるのが現状です。

これを踏まえて「自社の評価を踏まえた今後3年間の改善項目」をみると、「人材育成」が顕著に高く、次いで「技能者の質」となります。

これらを踏まえて、ものづくり白書第3章では「ものづくり中核人材の育成を中心とした製造基盤の強化」をテーマとしています。

そこで、明日からものづくり中核人材をいかにして育成、確保しグローバル競争と戦っていくのかじっくり読んでいきたいと思います。

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企業が学生に求める能力とは?

2012年11月10日 05時00分00秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「日本人従業員の資質」をみましたが、今日は「学生に不足している能力」をみます。

この図は企業が「学生に求める能力要素」と学生が「企業から求められていると考えている能力要素」とを比較したグラフですが、これをみると両者には大きなギャップがあることが分かります。

具体的には、企業側は学生に対し、「主体性」、「粘り強さ」、「コミュニケーション力」といった内面的な基本能力の不足を感じている一方、学生は、「語学力」、「業界に関する専門知識」、「簿記」等の技術・スキル系の能力要素が自らに不足していると考えています。

学生は語学力や専門知識の習得を通じて、主体性や粘り強さが得られ、その目標に向けての考え方や行動が仲間だけでなく社会とのコミュニケーション力になると思います。

また企業にとっても学生の資質を短時間で見抜くことはできないので、学生が語学や専門知識に対する自己啓発は必ず報われると思います。
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技術力がアップし、忍耐力はダウンしている?

2012年11月09日 05時00分00秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「ものづくりなでしこJAPAN」をみましたが、今日は「日本人従業員の資質」をみます。

この図は10年前との比較した日本人従業員の能力の変化についてまとめたグラフですが、【緑色】向上をみると「技術力」が50.7%と多くなっており、続いて「理解力」が23.7%となっています。

反対に【ピンク色】低下をみると、「忍耐力」が39.1%と最も高く、次いで「向上心」が31.9%、「コミュニケーション力」が27.8%と続いています。

10年前と比べると技術力は向上しているが忍耐力は低下している。

頷ける部分とそうでない部分がありますね。
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”ものづくりなでしこJAPAN”をご存じですか?

2012年11月08日 04時54分29秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「グローバル人材確保の方針」をみましたが、今日は「ものづくりなでしこJAPAN」をみます。

ものづくり経営者と言えば、中小企業のオヤジを想像すると思いますが、少数ですが女性経営者もいます。

経済産業省は素形材産業を中心とするものづくり中小企業の女性経営者の会、通称「ものづくりなで
しこJAPAN」を開催しています。

これは第1回会合時の様子ですが、鋳造、金属プレスなどの業界をはじめとする12名の女性経営者が集まり、女性ならではの視点を経営や技術伝承等について議論されたそうです。

女性にとって働きやすい職場へと変えていくことは、高齢者や外国人等にとっても働きやすい職場となり、ひいては、ものづくり中小企業の競争力向上にもつながっていくと考えられますので、その具体的な取組を是非学ばせていただければと思います。

この会への参加に関わらず、女性ものづくり経営者をご紹介いただけると幸甚です!
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海外生産の有無で異なるグローバル人材像

2012年11月07日 04時24分11秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「グローバル人材に係る課題」をみましたが、今日は「グローバル人材確保の方針」をみます。

下図は、企業が不足するグローバル人材を、どの国籍の人材で確保しようとしているのかみたものです。

左軸が海外生産有無、軸が【緑色】日本人、【青色】外国人、【紫色】国籍不問となっていますが、海外生産を実施している企業ほど、グローバル人材の確保において、「日本人」にこだわらない傾向が強いことが分かります。

細かくみていくと、「営業・販売部門」、「製造・生産技術部門」における「国籍不問」、「外国人」優先という回答の合計は6割程度にのぼることが分かります。

この海外生産の有無で考え方が異なるのは現場でも非常に強く感じます。

この背景にはこれまで日本の中小企業が海外展開する際には日系の親企業にぶら下がっていたことから、営業は日本人の幹部だけで良かった。

しかし、現在は、日系親企業以外へも営業しなくてはならず、そのためには現地人材ではなくては営業ができず、さらに、現地のニーズを充たす商品を生産するには製造・技術部門が必要になるということですね。
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グローバル人材に係る課題

2012年11月06日 05時13分44秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「教育機関への期待」をみましたが、今日は「グローバル人材に係る課題」をみます。

下図は、企業のグローバル人材を求める部門をまとめたグラフですが、これをみると「営業・販売部門」や「製造・生産技術部門」が多いことが分かります。

次にグローバル人材の確保状況をみると、全部門において6から7割程度が「不足」と回答しており、急速なグローバル化の進展に対し、適切な人材の確保が遅れている状況が分かります。

ここまではすんなりと納得できると思いますが、現場では、このグローバル人材の考え方に大きな違いがあります。明日、詳しくみていきたいと思います。

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「基礎力」や「応用力」を求めても・・・

2012年11月05日 04時40分58秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「海外への人材流出」をみましたが、今日は「教育機関への期待」をみます。

下図は、技術・技能系人材の育成に関する大学・高専等教育機関に対する期待をまとめたものですが、これをみると、「基礎力の習得の徹底」や「応用力の強化」、「習得意欲の向上」であることが分かります。

学生時代、全く勉強せず「基礎力」や「応用力」もない自分が書くことではないと思いますが、何のために習得するのかという意欲は目標あってのことであり、この目標づくりに対して、例えば、インターンシップ等で刺激を与えてくれる教育機会があると、個々の能力の向上だけでなく、真に企業が欲する人材が育成されるような気がします。

特に中小企業においてはこの不況期は優秀な人材獲得のチャンスであることから、大学や高専と連携を図っている支援機関に相談に行かれるとこれまでとは違う人材が確保できると思います。

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日本人技術者による技術漏洩

2012年11月04日 05時00分00秒 | 2012ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「技術・技能継承の状況」をみましたが、今日は「海外への人材流出」をみます。

下図は、海外生産の有無別に人材流出が海外への技術流出につながっていると実感したことの有無を尋ねたものですが、海外生産がある企業では1割以上が「ある」と回答しています。

その理由を下図にみると、「給与・待遇面が悪い」、「仕事のやりがいが無い」といった回答の他、海外生産の無い企業では人材流出よりも「リストラのため退職した従業員が技術流出させた恐れがある」を選択する回答が多いことが分かります。

現在、製鉄業界世界2位の新日鉄住金が5位の韓国・ポスコを相手取り、退職した新日鉄の技術者を通じて「方向性電磁鋼板」という電信柱の変圧器に用いられている特殊な鋼板の製造技術を不正に取得したとして、訴訟が起こっています。

アジア企業の技術水準が自力で向上しているのではなく、日本人技術者が待遇ややりがいを不満に技術流出につながっているとなると大問題ですが、これを技術者の問題として対症療法を取っていては根本的な解決にはならないことも承知しなくてはなりませんね。

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