おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。
昨日は「高齢者向け加工食品の製造・流通推進に向けて」についてみましたが、今日も、引き続き、高齢者向け加工食品を提供する側の製品への留意点をみていきます。
・容器包装
→事業者側では、それほど取組が行われていないが、利用者側からは、容器の開けやすさ、表示文字の大きさ等の容器包装に関する要望は強い。
→開けやすい容器にすれば配送中のトラブルの原因にもなり、容器包装に注力すれば、それだけコストもかかることになるが、利用者の利便性への対応は最も重要な要素の一つである。
・価格
→販売量の上がらない高齢者向け加工食品の価格は高くなりがちだが、高齢者は所得格差が大きいことから価格に対する満足度もさまざまであるが、消費者からは主に年金で生活している人でも日常的に利用出来る価格が一つの目安である。
・低カロリー、減塩
→低カロリーや減塩の加工食品等に配慮している点は事業者に共通した取組であり、事業者としても特色が出せる製品であり、取り組みやすい分野である。
・バリエーション
→利用を継続してもらうためには飽きることなく食べ続けられる味やメニュー等のバリエーションの必要性は感じており、一部は、業態特性を活かして多品種少量生産を行っているが、多くは販売量が少ない中での多品種少量生産はコストの面からも難しい。
・内容量
→1食あたりの量について少量パックや食べきりサイズの要望がある。
・物性(食べ応え、噛み応え)
→「一般用高齢者食」については利用者からの要望は少ないが、「要介護高齢者食」では「とろみをつけて飲み込みやすく」、「やわらかくして容易にかめるように」等物性に対する要望が多くなっている。
→ただし、形のないドロドロした食品ではなく、何を食べているか分かるようにとの要望もあり、事業者としては、本人や家族が「食事」という機会に喜びを見いだせるような取組が必要。
・味・香り
→高齢者は味や香りに対する要求レベルは高い。
→美味しいこと、香りが良いことが大事なポイントであり、利用者からは、それぞれの食材の風味を活かした製品や新鮮な香り、地元の特産物を利用したもの等の要望がある。
・宅配サービス
→店に行って自分で選んで買うのが理想とはしながらも、その利便性から宅配サービスの利用も拡大している。併せて、「安否確認」、「話し相手」といった付加的な機能も好評である。
・インターネットを利用した販売
→要望は多くはないが、その利用は増えている。
このように利用者のニーズは多様化、複雑化していますが、高齢者が安心して高齢者向け加工食品を利用するためには信頼できる人から勧められることが重要であり、そのために、高齢者が日頃から利用している施設やホームヘルパー、ケアマネージャー等への普及・啓発、さらには販促活動が有効ということに集約できると思います。
【2012年 年末のご挨拶】
いつも本ブログをご利用いただき誠に有難うございます。本年も大変多くの方にご愛顧賜りまして心から御礼申しあげます。2013年も地域や中小企業の活性化に必要な情報を発信していきますので、何卒よろしくお願い申しあげます。良い新年をお迎えください。
昨日は「高齢者向け加工食品の製造・流通推進に向けて」についてみましたが、今日も、引き続き、高齢者向け加工食品を提供する側の製品への留意点をみていきます。
・容器包装
→事業者側では、それほど取組が行われていないが、利用者側からは、容器の開けやすさ、表示文字の大きさ等の容器包装に関する要望は強い。
→開けやすい容器にすれば配送中のトラブルの原因にもなり、容器包装に注力すれば、それだけコストもかかることになるが、利用者の利便性への対応は最も重要な要素の一つである。
・価格
→販売量の上がらない高齢者向け加工食品の価格は高くなりがちだが、高齢者は所得格差が大きいことから価格に対する満足度もさまざまであるが、消費者からは主に年金で生活している人でも日常的に利用出来る価格が一つの目安である。
・低カロリー、減塩
→低カロリーや減塩の加工食品等に配慮している点は事業者に共通した取組であり、事業者としても特色が出せる製品であり、取り組みやすい分野である。
・バリエーション
→利用を継続してもらうためには飽きることなく食べ続けられる味やメニュー等のバリエーションの必要性は感じており、一部は、業態特性を活かして多品種少量生産を行っているが、多くは販売量が少ない中での多品種少量生産はコストの面からも難しい。
・内容量
→1食あたりの量について少量パックや食べきりサイズの要望がある。
・物性(食べ応え、噛み応え)
→「一般用高齢者食」については利用者からの要望は少ないが、「要介護高齢者食」では「とろみをつけて飲み込みやすく」、「やわらかくして容易にかめるように」等物性に対する要望が多くなっている。
→ただし、形のないドロドロした食品ではなく、何を食べているか分かるようにとの要望もあり、事業者としては、本人や家族が「食事」という機会に喜びを見いだせるような取組が必要。
・味・香り
→高齢者は味や香りに対する要求レベルは高い。
→美味しいこと、香りが良いことが大事なポイントであり、利用者からは、それぞれの食材の風味を活かした製品や新鮮な香り、地元の特産物を利用したもの等の要望がある。
・宅配サービス
→店に行って自分で選んで買うのが理想とはしながらも、その利便性から宅配サービスの利用も拡大している。併せて、「安否確認」、「話し相手」といった付加的な機能も好評である。
・インターネットを利用した販売
→要望は多くはないが、その利用は増えている。
このように利用者のニーズは多様化、複雑化していますが、高齢者が安心して高齢者向け加工食品を利用するためには信頼できる人から勧められることが重要であり、そのために、高齢者が日頃から利用している施設やホームヘルパー、ケアマネージャー等への普及・啓発、さらには販促活動が有効ということに集約できると思います。
【2012年 年末のご挨拶】
いつも本ブログをご利用いただき誠に有難うございます。本年も大変多くの方にご愛顧賜りまして心から御礼申しあげます。2013年も地域や中小企業の活性化に必要な情報を発信していきますので、何卒よろしくお願い申しあげます。良い新年をお迎えください。