中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

コンパクトシティの形成へのポイント

2013年03月31日 06時00分02秒 | 地域の経済2012を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「地域の経済2012」 「第3章 集積のメリットを活かした地域づくり」の165ページ「卸・小売の従業員数」をみましたが、今日は193ページ「コンパクトシティ形成」をみます。

中心市街地の活性化を図るための基本方針(2006 年閣議決定)において、多様な都市機能がコンパクトに集積した歩いて暮らせる生活空間を実現することが目標の1つとされています。

ここにはコンパクトシティの形成に向けた11市の取組状況が整理されています。

その取組状況の概要のポイントは以下の5つです。

 1.コンパクトシティ形成への意識が十分に共有されていない例がみられる。
 2.都市機能の集約については商業機能は進むが、他の都市機能は少ない。
 3.まちなか居住の促進について複雑な権利関係が共同を妨げていることがある。
 4.高齢者等交通弱者に関する取組を実施している市は少ない。
 5.合併市では中心市街地と旧町村を結ぶネットワーク形成が行われている。

明日は、上記の2について、中心市街地に必要な機能とは何か、またそれを実現するための問題点をみていきます。
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ペティ=クラークの法則とは?

2013年03月30日 06時04分32秒 | 地域の経済2012を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「地域の経済2012」 「第3章 集積のメリットを活かした地域づくり」の142ページ「高所得人材比率」をみましたが、今日は165ページ「卸・小売の従業員数」をみます。

地域別に人口1,000人当たりのサービス業の従業員数の推移をみると、各地域とも従業員数は経年的に上昇しており、2009年の水準でみると、南関東、近畿、沖縄で比較的高くなっていることが分かります。

同様に、卸・小売業をみると、各地域とも従業員数は経年的に低下しており、2009年の水準でみると、南関東、北陸、近畿で比較的高くなっていることが分かります。

いずれにしても、雇用の確保という観点での効果については、単位人口当たりでみると、サービス業、卸・小売業とも地域間で大きな差はないことも分かります。

なお、発展に伴って経済活動の重点がサービス業に移ることを「ペティ=クラークの法則」といいます。

それは農林水産業(第一次産業)から製造業(第二次産業)、非製造業(サービス業、第三次産業)へと移る現象であり、地域で若者が家業である就農を避け、新たにITで起業することが該当します。

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地域別高所得人材比率をみる!

2013年03月29日 05時04分56秒 | 地域の経済2012を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「地域の経済2012」 「第3章 集積のメリットを活かした地域づくり」の146ページ「外国高度人材比率」をみましたが、今日は142ページ「高所得人材比率」をみます。

総務省「就業構造基本調査」から、年間所得1,000万円以上の有業者の比率である「高所得人材比率」をみると、1987年から2007年にかけて、すべての都道府県で上昇していることが分かります。

なお、政令市でない水戸市、奈良市が高くなっていますが、病院、大学、研究機関等が立地又は近接しており、その専門職人材の数と関連しているようです。

この図を俯瞰すると、南関東、近畿、東海の順で高くなっており、また都道府県より県庁所在市等の方が高くなっています。

これらを踏まえると、地域活性化の方向性は「道州制」にあるということも納得できますが、それはこのグラフの凸凹の高低をより顕著にするということかもしれません。

グローバルに考えればそれが望ましいのかもしれませんが、ローカルに考えるとその副作用は相当あると考えなくてはなりませんね。

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地域別外国高度人材比率をみる!

2013年03月28日 05時02分43秒 | 地域の経済2012を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「地域の経済2012」 「第3章 集積のメリットを活かした地域づくり」の145ページ「IT人材比率」をみましたが、今日は145ページ「外国高度人材比率」をみます。

外国高度人材比率とは、外国人登録者総数に占める、就労が可能な在留資格のうち、教授、芸術、宗教、報道、投資・経営、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術、人文知識・国際業務、企業内転勤、技能を有する外国人数の比率を示したもので、法務省「在留外国人統計」及び「登録外国人統計」より作成されるものです。

これをみると、外国高度人材比率はすべての地域ブロックで、1995年から2010年にかけて上昇しており、特に南関東と沖縄で上昇幅が大きくなっています。

政令市でない県を仔細にみると、山梨県、宮崎県等で比較的高くなっていますが、これは宝石加工業、観光業等に従事する外国高度人材の居住によるとのことです。

また徳島県は、市内に化学系の大手企業の工場が複数立地しているほか、徳島県が2005年より推進しているLEDバレイ構想の効果とのことです。

地域を活性化するのは”ヨソ者・若者”といいますが、このような人材を集めるには、山梨県や宮崎県のように魅力ある地域資源で促しながら、徳島県のように産業を集積させることで地域内での転職や失業した場合の再就職先という雇用環境を形成することの重要性も感じますね。

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地域別IT人材の比率をみる!

2013年03月27日 05時25分24秒 | 地域の経済2012を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「地域の経済2012」 「第3章 集積のメリットを活かした地域づくり」の138ページ「高度人材の集積」をみましたが、今日は145ページ「IT人材比率」をみます。

総務省「国勢調査」から都道府県のIT人材比率をみると、1985年から2005年にかけて、すべての都道府県で上昇していることが分かります。

この図でいうIT人材比率は、情報処理技術者÷15歳以上の就業者×100で求められますが、神奈川県が3.5%程度と高く、次いで、東京都、千葉県が続きます。

全体的に政令指定都市が高い中、茨城県、奈良県、石川県、富山県のIT人材比率が高いことが目に付きます。

世界経済を牽引するITに対して人材育成を積極的に行う地域は若者から支持されますし、ITは勤務場所を選ばない長所があるので、ビジネスモデルが確立した実業家の地域へのUターンも期待されますね。
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地域別の大学等卒人材比率

2013年03月26日 05時38分31秒 | 地域の経済2012を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「地域の経済2012」 「第3章 集積のメリットを活かした地域づくり」の137ページ「人口の集積」をみましたが、今日は「第3章 集積のメリットを活かした地域づくり」の138ページ「高度人材の集積」をみます。

総務省「就業構造基本調査」から地域ブロック及び政令市における大学・大学院等卒人材比率をみると、高学歴化を反映して、1992年から2007年にかけて、大学等卒人材比率は、すべての地域ブロック及び政令市で上昇していることが分かります。

大学等卒人材比率は地域ブロック【黒】よりも政令市【赤】の方で高くなっていますが、政令市への大学等卒人材の集中が高まっているという状況ではないようです。

また、大都市圏である近畿、南関東、東海では、政令市と地域ブロックの間の大学等卒人材比率の差は小さく、大学院卒人材比率も、地域ブロックよりも政令市の方で高くなっています。

総じて、大学院卒人材比率は、地域ブロックよりも政令市の方で高くなっており、地域別には、政令市、地域ブロックとも南関東でその水準が最も高くなっているほか、政令市における比率では、東海、東北で高くなっています。

話のレベルが下がりますが、会社員時代に、国の調査が毎月のように届き、なぜ一元化できないのかとうんざりしていた記憶があります。

今回の「就業構造基本調査」をみると、非常に細かい報告の上に成り立っており、担当者が貴重な時間を割いている様子が読み取れますので、しっかりとみていきたいですね。

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地方圏では沖縄だけが人口が増加!

2013年03月25日 05時15分43秒 | 地域の経済2012を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「地域の経済2012」 「第2章 東日本大震災からの復旧・復興 第2節 被災3県の経済動向」の116ページ「復興関連行程表」をみましたが、今日は「第3章 集積のメリットを活かした地域づくり」の137ページ「人口の集積」をみます。

総務省「国勢調査」から、1980年から2010年までの10年毎の各地域の人口の推移をみると、東京圏である南関東で2000年から2010年にかけて上昇していますが、これを除くと、各地域で経年的に低下していることが分かります。

2000年から2010年にかけての増加率は、南関東、東海、近畿の大都市圏のほか沖縄ではプラスで人口が増加していますが、1990年から2000年にかけての増加率が既にマイナスになっている中国、四国のほか、北海道、東北、北陸、九州等ではマイナスになっています。

つまり、地方圏では沖縄だけが人口が増加している訳ですが、いつも羽田空港で沖縄行きの待合ゾーンだけが盛り上がっている雰囲気をみると、この理由がなんとなく分かる気がしますね。

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進捗把握が不安になる行程表

2013年03月24日 06時11分51秒 | 地域の経済2012を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「地域の経済2012」 「第2章 東日本大震災からの復旧・復興 第2節 被災3県の経済動向」の111ページ「被災3県の平均地価」をみましたが、今日は「第3節 復興計画の実現に向けて」の116ページ「復興関連行程表」をみます。

復興の実現に向けて復興庁が2012年5月にとりまとめた行程表全体版のうち、一部を抜粋したものが下表です。

これによると、2012年度後半からは全面復旧に向けた努力を続けることになっています。

具体的には、農地・農業用施設に関して基幹的農業用施設は、主要な排水機場を応急復旧を概ね完了したところで、本格的な復旧は各地域での復興計画を踏まえて概ね5年間での完了を目指しています。

また全国的な水産物の生産・流通拠点となる漁港等については、2013年度末までに漁港施設等の復旧にめどをつける。

さらに復興住宅や復興まちづくりに関しては、各地方公共団体において策定された復興計画を踏まえ、順次実施していくこととしています。

このような行程表はあって当たり前ですが、今回の復興計画に関して具体的にみるのは初めてなので、じっくりみてみると、くくりが大まかで作業完了も2015年以降となっています。

行程か工程で意味が大きく分かれると思いますが、この行程表では、現在の作業の進捗が把握できない上、期限も曖昧なので、進捗管理をどのようにやっているのか心配になりますね。
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被災地域の地価

2013年03月23日 05時49分07秒 | 地域の経済2012を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「地域の経済2012」 「第2章 東日本大震災からの復旧・復興 第2節 被災3県の経済動向」の103ページ「東北のスーパー及びコンビニエンス・ストア店舗数」をみましたが、今日は111ページ「被災3県の平均地価」をみます。

国土交通省「地価公示」から、被災3県の住宅地における平均地価の推移を見ると、平均地価は毎年下がってきていることが分かります。

その中でも、東日本大震災後の2012年調査では、原子力災害の影響が大きかった福島県の下落幅が一段と大きくなった一方、内陸部への高台移転などが進む宮城県の減少幅が小さく緩やかになっていることがわかります。

今年の調査でも宮城県石巻市須江付近が上昇率23.6%(前年60.7%)で2年連続で全国首位となっていますが、このような異常ともいえる上昇は地域住民の迷惑となることは言うまでもありませんね。

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商業店舗から復興をみる!

2013年03月22日 05時56分50秒 | 地域の経済2012を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「地域の経済2012」 「第2章 東日本大震災からの復旧・復興 第2節 被災3県の経済動向」の101ページ「雇用情勢」をみましたが、今日は103ページ「東北のスーパー及びコンビニエンス・ストア店舗数」をみます。

経済産業省「商業販売統計」によると、東北の大型スーパーの店舗数は東日本大震災前に442店だったが震災の影響により4月に425店と17店減少したものの、1年後の2012年3月には444店と東日本大震災前の店舗数を上回るまでに回復しています。

また東北のコンビニエンス・ストアをみると、東日本大震災前に3,285店だったが、震災の影響により4月に3,187店と約100 店舗減少したものの、約1年後の2012年2月には3,295店と東日本大震災前の店舗数を上回るまでに回復しています。

スーパー、コンビニエンス・ストアの店舗数は、単月での増減はあるものの、2012年8月まで増加傾向にあることから、確実な復興がここからも読み取れるということですね。
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被災3県の雇用情勢

2013年03月21日 05時14分47秒 | 地域の経済2012を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「地域の経済2012」 「第2章 東日本大震災からの復旧・復興 第2節 被災3県の経済動向」の96ページ「福島県産の農産物価格」をみましたが、今日は101ページ「雇用情勢」をみます。

被災3県の有効求人倍率は震災直後から改善傾向を示し、半年経過した9~10月頃には全国を上回るほどに急上昇し、特に2012年3~5月には特に大きな伸びを示しており、12年5月には1倍を超えるまでに増加しています。

各県ごとの推移を見てみると、12年6月に宮城県が1.14倍を記録するなど3県すべてで1倍を超えており、その後は、宮城県、岩手県で横ばい圏内の推移となっているが、引き続き、求人は高水準を維持していることが分かります。

ただし、グラフに頭打ち感が出てきているので、新規求人数の業種別ではサービス業が前年同月比で落ち込んでいることから、雇用も次のステージに入っているといえそうですね。
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風評被害の恐ろしさ

2013年03月20日 05時51分03秒 | 地域の経済2012を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「地域の経済2012」 「第2章 東日本大震災からの復旧・復興 第2節 被災3県の経済動向」の91ページ「水産加工業のサプライチェーン」をみましたが、今日は「第2節 被災3県の経済動向」の96ページ「福島県産の農産物価格」をみます。

被災地における農業の再生に関し大きなネックとなるのが原子力災害に伴う風評被害であり、特に福島県産の農産物価格の動向をみることにより、影響がどの程度となっているのかをみてみます。

まずは東京都築地市場に入荷した福島県産アスパラガス【図左】をみると、その価格は震災前の2010年は全国平均よりも10%以上高く、震災後の2011年もやや高い価格で推移していたが、2012年は10~20%価格が全国より低くなっています。

【図右】のさやえんどうも同様で全国平均を下回っています。

この値動きはきゅうり、さやいんげん、ミニトマト、トマト、ピーマン、ももについてもほぼ同様であり、福島産の農産物は概して風評被害を受けているとみえます。

私は会津産の米を近所のスーパーで購入していましたが、原子力災害後にその姿を見ることがほぼ皆無になったことを考えると、風評被害の恐ろしさを改めて感じますね。
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大企業と東北のサプライチェーン

2013年03月19日 05時46分34秒 | 地域の経済2012を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「地域の経済2012」 「第2章 東日本大震災からの復旧・復興 第2節 被災3県の経済動向」の87ページ「東日本大震災関連公共事業がもたらす波及効果」をみましたが、今日は「第2節 被災3県の経済動向」の91ページ「水産加工業のサプライチェーン」をみます。

東北地方の水産加工業では、1加工場で生じるカスを、2魚粉(フィッシュミール)工場の原料にする、3生産される魚粉を飼料、餌料工場の原料にし、4餌料を養殖業で使用する、というサプライチェーンが形成されていました。

しかしながら、氷工場や冷凍工場が被害の甚大な浸水地域に多く立地していたことから工場の建て直しの見通しが立たず、水産加工業の生産回復は道半ばのようです。

また、大企業の中には、アジアでの需要の高まりを受け、この機に海外生産移転を決めて、工場を閉鎖する動きもあるようです。

震災の影響で落ち込んだ鉱工業生産は、岩手、福島両県では2011年6月、宮城県は2012年2月頃には2010年の9割程度まで回復していますが、かつて大企業を中心としていた産業集積は、今後、中小企業を中心とした回復を迫られているということですね。

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復興関連投資はスピルオーバーが大きい?!

2013年03月18日 05時35分46秒 | 地域の経済2012を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「地域の経済2012」 「第2章 東日本大震災からの復旧・復興 第1節 復旧・復興へ向けた基盤の整備」の82ページ「ボランティア数」をみましたが、今日は「第2節 被災3県の経済動向」の87ページ「東日本大震災関連公共事業がもたらす波及効果」をみます。

総務省「平成 17 年産業連関表」によると公共事業は合計約5兆円の投資が行われ、約9兆7千億円の波及効果があるものと考えられるそうです。

産業ごとに見ると、一番大きいのは建設業で約52%を占め、金属製品や鉄鋼など原材料にあたる産業や対事業所サービスや運輸、金融・保険、情報通信といったサービス業にも効果が波及することがわかります。

また建設業への公共投資は建設業のみならず、製造業への生産押し上げ効果が大きく、その他にも商業や金融・保険、運輸、物品賃貸サービスなども押し上げます。

しかし建設業の生産誘発効果は東北中心であるが、製造業などの生産誘発効果が関東など他地域で多くなっているとのことです。

このように被災地に発生した復興需要が、被災地以外に与える経済効果をスピルオーバーというそうです。
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被災地支援・災害ボランティアの状況

2013年03月17日 05時22分59秒 | 地域の経済2012を読む!
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昨日「地域の経済2012」 「第1章 第2節 企業・雇用・家計の動向」の58ページ「地域別住宅動向」をみましたが、今日は「第2章 東日本大震災からの復旧・復興 第1節 復旧・復興へ向けた基盤の整備」の82ページ「ボランティア数」をみます。

全国社会福祉協議会「被災地支援・災害ボランティア情報」による東日本大震災へのボランティア数をみると、2011年6月に50万人を超え、12年5月に100万人の大台を突破していることが分かります。

仔細に見ると、2011年5月の171,900人をピークに減少を続け、2012年1月には11,900人となっていますが、これはボランティア活動の内容が、がれき処理や浸水地区の泥出し作業が多く、冬季は側溝の凍結などが原因で泥出し作業ができないなどの理由とのことです。

その後、気温の上昇とともにボランティア数は回復し、3月以降は概ね2~3万人前後で平常化しており、現在もがれき処理等の作業は残っているが、必要とされる内容は要援護世帯、仮設住宅入居者の孤立化の防止や荷物運びなどの生活支援関係に移行しつつあるとのことです。

ボランティアの方への敬意と、被災者の一日も早い回復を祈りたいと思います。
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