中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

24年度の中小企業施策

2012年07月29日 05時55分48秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「地域金融機関の海外展開支援の具体的取組内容」をみましたが、今日は2012年版中小企業白書「平成24年度において講じようとする中小企業施策」をみていきます。

この「平成24年度において講じようとする中小企業施策」はこれまでみた中小企業の課題・問題点に対して、中小企業庁が今年度に中小企業を支援する施策としてまとめたものです。

つまり、条件を満たす中小企業であれば、ここに記載された施策を受けることができます。

例えば、海外展開であれば以下の施策があります。

・中小企業海外展開等支援事業
・JAPAN ブランド育成支援事業
・海外展開を行う中小企業の経営基盤強化事業
・経済産業人材育成支援事業

他にも豊富にメニューがあるので、是非、一読されてはいかがでしょうか。
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金融機関の海外展開支援

2012年07月28日 05時54分11秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「中小企業が考える金融機関の経営支援推進上の課題」をみましたが、今日は2012年版中小企業白書174ページの「地域金融機関の海外展開支援の具体的取組内容」をみていきます。

この図は、金融機関の海外展開支援の具体的取組を示したものですが、これをみると、地方銀行は、「資金調達支援」や「現地市場や投資規制等の情報提供」の割合が高くなっていますが、第二地方銀行、信用金庫では「国内の支援機関の紹介」の割合が高いことが読み取れます。

これに対して、次の「中小企業が今後期待する海外展開支援内容」では、中小企業は海外展開に際し金融機関に「リスク管理のアドバイス」や「進出先の投資環境の情報提供」を期待する割合が高くなっています。

中小企業が海外展開を行う際のニーズは経験者にとっては初歩的である思われることから、専門的な知見を有しないと対応できない非常に高度なことまで十人十色であることから、幅広いネットワークを持つ金融機関に対して期待が高まることは必然と言えますね。
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金融機関側が考える課題

2012年07月27日 05時06分13秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「地域金融機関の中小企業への経営支援の具体的取組状況」をみましたが、今日は2012年版中小企業白書170ページの「中小企業が考える金融機関の経営支援推進上の課題」をみていきます。

この図は、中小企業が考える金融機関の経営支援推進上の課題ですが、「担当者等の頻繁な交代」と回答する割合が4割強と最も高く、次いで「金融機関の都合を優先した経営支援セールス」、「担当者の企業や業界に対する理解が不十分」となっています。

これに対して金融機関側が考える課題は「担当者の育成、教育が不十分」、「取引先の事業内容や業界に対する理解が不十分」、さらに「担当先が多すぎて個社ごとの経営ニーズを把握する時間がない。」という回答が三番目に挙がってきます。

確かに金融再編・合従連衡により担当者の負担が多いのは分かりますが、顧客のことを下調べせずに中小企業に訪問すれば呆れられるのは仕様がないですね。

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地方銀行は頼れる存在!

2012年07月26日 04時52分01秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「事業承継を契機とした経営革新の取組」をみましたが、今日は2012年版中小企業白書165ページの「地域金融機関の中小企業への経営支援の具体的取組状況」をみていきます。

この図は地域金融機関が行う中小企業への経営支援の具体的取組状況を示したものですが、「事業戦略・経営戦略計画策定支援」、「財務診断等計数管理アドバイス」等のコンサルティング機能を活かした取組や「不動産売買情報の提供」、「ビジネスマッチング等販路開拓支援」等の金融機関の持つネットワークを活かした取組を中心に経営支援が行われています。

中小企業の経営において定期的な経営相談を行うことは重要であり、相談を受けた者は中小企業に対して適切な経営支援を行うことが期待されますが、その意味からも地方銀行は他の金融機関が行わない「M&A等事業承継支援」や「海外展開支援」も積極的に行っている心強い存在であることが読み取れます。
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二代目は増収を狙い、三代目はコストダウンを狙う!

2012年07月25日 05時01分54秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「中小企業の世代交代時の取組」をみましたが、今日は2012年版中小企業白書164ページの「事業承継を契機とした経営革新の取組」をみていきます。

この図は事業承継を契機とした経営革新の取組を集計したグラフですが、事業の継承者が何代目であるかを問わず「新たな顧客層の開拓」と回答する割合が最も高く、経営者が事業承継を契機として販路開拓に注力していることが分かります。

特徴的なことは、2代目が「店舗・工場・事務所などの増設、拡張」や「新たな事業分野への進出」等の増収効果のある取組を重視しているのに対し、3代目以降は「新商品・新サービスの開発、販売」に加え「社内の情報化の促進」を始めとしたコストダウン効果のある取組も重視する傾向にあることです。

また2代目以降になると「新たな顧客層の開拓」と「新たな経営理念の確立」が減少しています。

これが俗に言う”企業は三代続かない”と少なからず関係しているのかもしれませんね。

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年を取るほど収益性は低下する!

2012年07月24日 05時10分56秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日まで「“ちいさな企業”未来会議」の取り纏めをみましたが、今日からは2012年版中小企業白書163ページの「中小企業の世代交代時の取組」をみていきます。

この図では、中小企業の経営者の平均年齢をみることができますが、資本金が大きい企業の平均年齢はあまり変わっていませんが、小さい企業は上昇傾向にあることが読み取れます。

また、次の「経営者の経験年数別の利益の傾向」をみると、経営年数が多い経営者ほど減益になる傾向があることが読み取れます。

つまり、経営者が年を取れば取るほど収益性が低下していくことから、中小企業が成長を維持していくためには”若返り”が必要ということですね。
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先代から事業を引き継ぐことの難しさ

2012年07月23日 05時00分00秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2)の「地域需要創出型起業・創業(若手・女性等による起業・創業)」をみましたが、今日は3)の「第二創業」をみます。

起業イメージとしては、先代から事業を承継する後継者が、事業承継を機に、思い切った業態転換や新事業への展開を行うことです。

事業承継に関して「事業承継税制は要件が厳しすぎ、活用しにくい」「事業承継に関する知識サポートを充実させるべき」「個人保証のあり方を見直すべき」といった意見があると報告書にもありますが、私も事業承継する後継者とそれ以外の経営者等の利害関係者間でトラブルになっている企業から相談を受けたことがあります。

これらを受けて、事業承継税制の見直し、事業承継に係る法律実務等の「知識サポート」体制の整備、個人保証のあり方の見直し、第二創業補助金などを通じ、事業承継を円滑化するとあります。

団塊の世代は70歳を過ぎる頃にこの問題が表面化してくると思われるので、その前に、しっかりと準備しておく必要がありそうですね。

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若手・女性等による起業・創業支援

2012年07月22日 05時00分00秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は1)の「グローバル成長型起業・創業」をみましたが、今日は2)の「地域需要創出型起業・創業(若手・女性等による起業・創業)」をみます。

起業イメージとしては、ウェブデザイン・子育て・介護などのサービス、服飾・靴等のデザイン・販売、パン等の食品製造・販売、ネイルサロン・雑貨小物販売、学習塾・教室など、まさに若手や女性の得意分野です。

具体的な支援としては開業資金の調達が主になっており、これについては現状の支援とほとんど相違ありません。

しかし、ソフト的な支援として以下の2点は要チェックです。

 -起業家養成訓練制度(相談・講習等)の創設

 -実践的に生きた知識に容易にアクセスできるよう新たな「知識サポート」の仕組みを創設

事業計画の立て方など経営に関する基本知識に加えて、業種・業態等の個別事例に応じたサポートを実施すると読み取りたいところですが、これは”言うは易く行うは難し”ですので、どのように展開していくのか注目ですね!

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スピンアウトを検討されている方、必見です!

2012年07月21日 05時00分00秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「起業・創業を巡る現状」をみたところ、日本の開業率がとりわけ低いことが分かりました。

これに対して、「“ちいさな企業”未来会議」はどのような対策を考えているのでしょうか。

39ページに、今後の起業・創業支援の具体的なあり方を大きく以下の3つに分け、それぞれに応じた支援策をきめ細かく講じていくとあります。

1)グローバル成長型起業・創業

2)地域需要創出型起業・創業(若手・女性等による起業・創業)

3)第二創業

まずは1)のグローバル成長型起業・創業ですが、これは大企業等からのスピンアウト人材等が高度な技術・サービス・システムや革新的なビジネスモデルなどをベースにグローバル市場の獲得を念頭に迅速な事業拡大を目指して起業・創業するものです。

例として、宇宙船内服の技術による消臭効果の高い下着、ロケットで使われている断熱塗料を応用した住宅用塗料などをイメージしているとあります。

具体的な支援策としては「“小さな企業”未来補助金」という新たな補助制度を当面1千件程度創設するとあります。

どのような方がスピンアウトされるのか、またその方に対して具体的にどのような支援を行っていくのか、これは楽しみですね!

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とりわけ低い日本の開業率

2012年07月20日 06時03分16秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日「“ちいさな企業”未来会議」にアップされている「とりまとめ」をみましたが、今日は「起業・創業を巡る現状」を取り上げます。

この図は、日本とアメリカの開業率と廃業率を比較したものですが、日本は開廃業率が4~5%で推移しており、また、年によっては開廃業率が逆転、つまり開業よりも廃業が多い年もあります。

一方、アメリカは開業率が11%前後であり、かつ、開業率と廃業率に一定の差があることから、新規参入企業は常に増加しており、新陳代謝が活発であることが分かります。

また、この図にはないのですが、ネットで調べるとイギリスは10%前後、フランスは12%前後であることから、日本の開業率がとりわけ低いことに強い危機感を感じる必要性があると思います。

このような状況を踏まえ、「“ちいさな企業”未来会議」はどのような方向性を出したのでしょうか。
明日、みていきたいと思います!

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専門性強化が求められる中小企業診断士

2012年07月19日 04時25分18秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日、現在“ちいさな企業”未来会議について記載しましたが、既にこの会議は終了しており、とりまとめが掲載されているというご指摘を中小企業支援団体の方からいただきました。

そこで、今日は「“ちいさな企業”未来会議」にアップされている「とりまとめ」をみていきます。

着目すべきは第3章の「具体的な政策のあり方」です。

小規模企業の経営支援体制を再構築し抜本的に強化するため、新たに以下の取組を具体的に進めることが必要とあります。

 1)新たな「知識サポート」プラットフォームの構築(「知識サポート」の抜本強化)
 2)経営支援機関の評価・能力の“見える化”と発信
 3)商工会、商工会議所等の既存機関自身の経営支援機能の再生強化
 4)中小企業診断士の専門性強化等
 5)ITクラウドを活用した経営支援
 6)小規模企業支援法
 7)中小企業経営力強化支援法案の着実かつ迅速な実施

中でも4において、我々中小企業診断士に対して、”経営支援ニーズが複雑化・高度化・専門化する中で、これに的確に対応できる制度となっているか”という指摘があります。

中小企業が生き残りを図るために行っている海外展開や技術開発を支援するために不可欠な制度づくりであれば大歓迎ですが、単に法定研修を増加させれば良いというような考えは避けて欲しいものです。

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“ちいさな企業”未来会議開催中!

2012年07月18日 05時03分55秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「中小企業経営者の経営相談の状況」をみましたが、今日は2012年版中小企業白書160ページの「小さな企業が日本を変える」をみていきます。

この図の通り、日本の企業において、中小企業の占める割合は99.7%、従業員についても3人に2人は中小企業に勤めており、中小企業が日本を支える存在であることは言うまでもありません。

そこで政府は2012 年2月に“日本の未来” 応援会議~小さな企業が日本を変える~(略称:“ちいさな企業”未来会議)の開催を決定したそうです。

同会議は、青年層や女性層の中小・小規模企業経営者を中心とした幅広い主体で構成し、小規模企業の経営実態や課題、重要性を踏まえ、これまでの中小企業政策を真摯に見直し、中小・小規模企業の経営力、活力の向上に向けた課題と今後の施策の在り方を討議し実行していくものとあります。

恥ずかしながら同会議の存在を今回初めて知ったので、今後ホームページで活動の様子をウオッチしていきたいと思います。

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相談する相手がいない孤独な経営者

2012年07月17日 04時44分28秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「今までに効果があった中小企業支援施策」をみましたが、今日は2012年版中小企業白書157ページの「中小企業経営者の経営相談の状況」をみていきます。

定期的な経営相談をしている経営者のその具体的な相談相手は「顧問税理士・会計士」が約7割であり、続いて「経営陣」、「家族・親族(利害関係者)」、「メインバンク」となっていますが、中小企業経営者の6割強は定期的な経営相談をしていません。

中小企業が直面する多様な経営課題の解決には、まず現状を把握することから始まり、そこから明らかになった自社の経営課題を社内外の関係者等に相談して対策を立てることが重要です。

とはいえ経営者自身で現状を把握し方向性が出せたとしても、その方向性に対して強い自信を持つことができるのか、またそもそもその方向性が妥当なのか、考え出すときりがありません。

そのためにもまずは日頃から接点の多い相談相手を持ち、定期的に現状を報告することが、最適な方向性を導出する手段になると思われます。

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今まで効果があった支援施策

2012年07月16日 06時41分28秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「2012 年に経営基盤の強化に向けて注力する分野」をみましたが、今日は2012年版中小企業白書156ページの「今までに効果があった中小企業支援施策」をみていきます。

これは中小企業庁の「経営環境実態調査」により、中小企業が今まで効果があったと考える中小企業支援施策をまとめたものです。

結果をみると「当面の資金繰りに関する支援」が最も多く、次いで「雇用維持」、「人材確保・育成」となっていますが、この3策は受けていない中小企業の方が珍しいと思います。

右に行くほど効果がないと捉えるのではなく、利用することが難しいと考える方が合点がいきます。

つまり、それは国が支援する部分よりも、企業が持つ力が問われるということですね。

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日頃の取組の重要性

2012年07月15日 06時00分54秒 | 2012中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「大学卒業予定者の中小企業への就職希望理由」をみましたが、今日は2012年版中小企業白書155ページの「2012 年に経営基盤の強化に向けて注力する分野」をみていきます。

この図は「2012 年に経営基盤の強化に向けて注力する分野」を示したものですが、「営業力・販売力の強化」と回答している割合が7 割を超えて最も高く、次に「人材の確保・育成」、「販売価格引上げ、コストダウン」と続いています。

いずれ項目も即効性は期待できないことから、日頃の周到さの重要性を改めて感じますね。

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