中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

95万点の部品で成り立つ機械と言えば?

2013年09月06日 05時24分06秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 79ページの「フリーキャッシュフローと設備投資」をみましたが、今日は85ページの「世界の航空機産業における構造変化」をみます。

下の図は、航空機産業が1980年代から2、30年間で劇的な構造変化を起こしていることを示したものです。

具体的には、オープンスカイ等の規制緩和により、従来の大手航空会社のように機体の購入から運航、整備までおこなう垂直統合型のビジネスモデルに加えて、機体購入はリース会社、運航は LCC(格安航空会社)、整備は MRO(Maintenance, Repair and Overhaul)と呼ばれる専門会社が水平的に分業するビジネスモデルが台頭してきています。

また、航空機製造業に関しては、ボーイング、エアバスといった完成機メーカーが、大括り単位で部品を外注するモジュール化を推進した結果、一次部品メーカーを中心とした企業再編が進み、電装品、アビオニクス、エンジンに至る幅広い航空機部品を開発・製造する能力を持つ UTC(米国)やサフラン(仏国)といった巨大 Tier1企業が台頭してきています。

さらに、航空機材料に関しては、軽量化や快適性向上の観点で、従来のアルミニウムやチタン等の金属材料から、炭素繊維複合材、セラミック複合材など新材料への転換が進んでいます。

現在、三菱重工業がMRJの開発を進めていますが、残念ながら、つい先日、3回目の開発延期が発表され、導入は当初から一年以上遅れ、2017年4~6月となりました。

この原因は飛行機を組み立てる部品数にあるとのことで、その数は95万点と自動車の3万点とは比較にならない数です。

安全第一であることから延期はやむを得ないのでしょうが、MRJの導入が進み、LCCのような安さに、手軽さが加わると、飛行機での旅はより身近なものになっていくと考えると、楽しみになりますね。
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