先日ブログにアップした『捨てられた人々』の主人公らは、貧しい低位カースト、又はカースト外の者(法律上はカーストはない)が殆どである。
紀元前、インドを侵略、支配したアーリア人らは、祭祀中心のバラモン教を作り、権力を我がものにした。
バラモン=ブラフマン=神と、権力そのものを神格化し、社会を統治した。
紀元前5C頃、そのような権力主義に異を唱え、シュラマナ(出家行者)が出て来たが、その一人が釈尊(仏陀)である。
その後、仏教は隆盛するが、5世紀頃クプタ朝時代に、ヒンドゥ教が国教となり、仏教は弾圧される。
インド国内に残った仏教徒は、ヒンドゥー教に改宗の後、『シュードラ』(アウトオブカースト)と言う、最下層のカーストに組み込まれたそうだ。
それから1600年。
最下層に組み込まれた人々は、字の読み書きも出来ず、その地位から、這い上がる知恵も力もなくなってしまう。
こうやって、支配するものと支配されるものは出来る、いや、作られるのである。
私たちも、知らず知らずの間に、「支配されるもの」に組み込まれているかも知れないので注意が必要だ。
yamabech@mayura