Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

エセπ + 7月コラムの目次

2012-08-01 04:15:35 | コラム
腹立たしい。
じつに、腹立たしい。

うまくいかない(とくに)女子の柔道についてではない、
衰退するミニシアターについてでも、
大津のいじめについてでもない、

ある新作AVを観て、

♪ 俺たちの怒り、どこへ向かうべきなのか ♪

と、一瞬、尾崎な怒り、、、というか、憎しみにちかいものを抱いたのだった。


冗談なんかではない、
どんな表現だって「この程度でいいっしょ?」みたいな覚悟のないスタンスが「はっきりと」見えてしまったら萎えるものだろう、

「あたしは芸能人だから」という意識が邪魔をしたのであれば、そんな自尊心なんか捨ててしまえと思う。


「だっちゅーの」で一瞬だけ売れた「元」パイレーツの西本はるか(トップ画像)が、『MUTEKI』レーベルよりAVデビューを飾った。

このレーベルはクセモノで、
かつてウィンクのさっちん「鈴木早智子」や「あの」島田陽子まで脱がせてはいるが、
基本的には話題先行、どうこういう内容のものではない―ということは、AVに精通したものの共通認識、、、なのだが、今回のはちょっとひど過ぎるよと。

やまぐちりこ「以前」であれば、ひどい内容でも許されたのかもしれない。
元芸能人のAVなんて、こんなものだよと。

そのくらいのインパクトがあったんだ、りこの出現って。大事件だったんだよ。

だって数ヶ月前までAKB劇場で秋元康が作った曲を歌っていた子が、ガチのAVに出てしまったのだから―誰かさんの写真流出騒動とは、わけがちがう。

ぜんぶ、ガチ。
ディルド(=男根そっくりの模型)やツクリモノの精子で誤魔化すことだって出来たのに、それをしなかった。
ぼかしが入るのだから擬似セックスでもよかったはずなのに、本番をやってのけた。
創り手たちの意図を感じたが、相手の男優たちは(イケメンの多いこの時代に)敢えて気持ち悪いタイプばかりを起用していたり。

とにかく、やることなすことが画期的で衝撃的だったんだ。

※引退メッセージ

だいぶ顔は変わったけどね。
ほんとう、よく頑張ったと思う。






ハンバーガーや牛丼の価格破壊と同じ、
映画でいえばタランティーノのオタク性が一般的になったことに似ていて、
やまぐちりこは時代を変えた、
しかし西本はるかは「それ以前」のスタンスでAVにやってきたのである。

誰もが分かるディルドをしゃぶり、
精子もツクリモノであることがすぐに分かる、
無駄に長いイメージビデオみたいなもので、現役時代ならともかく、頑張っていない三十路のはるかを、どう「ありがたがれ」というのだ?

いいかい、一般映画だってもっと過激なファックシーンがあるよ、

クロエ・セヴィニーがフェラをする『ブラウン・バニー』(2003)とか、
嫌いな映画だけど『鬼畜大宴会』(97…しかし女優が世界一といっていいほど不細工だった)とか。

はるかの胸はホンモノだろうが、この際、それさえエセだと評し、
男子諸君には観ないほうが賢明、、、といっておく。

たかがAVで熱くなりなさんな・・・と思う?

いいや、そうはいかない。
映画も音楽も格闘技もグラビアもAVも、同じように哲学したいのだ。

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~「現時点における、本年の良質映画」~

※新規

『ベルフラワー』
『きっと ここが帰る場所』
『シーソー』
『少年は残酷な弓を射る』
『苦役列車』
『だれもがクジラを愛してる。』
『ヘルタースケルター』
『おおかみこどもの雨と雪』
『ダークナイト ライジング』

(順不同)
『50/50』
『ハードロマンチッカー』
『ヒミズ』
『サラの鍵』
『CUT』
『聯合艦隊司令長官 山本五十六』
『無言歌』
『永遠の僕たち』
『灼熱の魂』
『けいおん!』
『デビルズ・ダブル』
『アニマル・キングダム』
『J・エドガー』
『キツツキと雨』
『ドラゴン・タトゥーの女』
『預言者』
『東京プレイボーイグラブ』
『メランコリア』
『ポエトリー アグネスの詩』
『アリラン』
『ピープルVSジョージ・ルーカス』
『TIME/タイム』
『マリリン 7日間の恋』
『少年と自転車』
『RIVER』
『DOCUMENTARY of AKB48 show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』 
『SHAME―シェイム―』
『ヒューゴ』
『ドライヴ』
『KOTOKO』
『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』
『別離』
『アーティスト』
『ル・アーヴルの靴みがき』
『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』
『オレンジと太陽』
『キリング・フィールズ 失踪地帯』
『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス』
『裏切りのサーカス』
『わが母の記』
『孤島の王』
『ムサン日記~白い犬』
『ロボット』
『ファミリー・ツリー』
『私が、生きる肌』
『ミッドナイト・イン・パリ』
『ダーク・シャドウ』
『キリマンジャロの雪』
『愛と誠』
『スノーホワイト』
『しあわせのキセキ』
『ブラック・ブレッド』


【今月のスケジュール】

★本日・・・エセπ + 7月コラムの目次
☆2日・・・町田のSERPICO
★3日・・・サッカーボールに保冷剤
☆4日・・・顔
★5日・・・スプラッターで笑いたい
☆6日・・・怒れる牡牛の物語

~ロンド形式連載~

(1)にっぽん男優列伝・・・月6~7回。久米明さんから。
(2)初体験 リッジモント・ハイ・・・週1~2回
(3)カウパー激情・劇場・・・月1回
(4)シネマしりとり「薀蓄篇」・・・週1回

では皆さん、お楽しみに。

…………………………………………

~12年7月度のコラム一覧~

1日…7月の巻頭言 & がんばーれ、りえたん。
2日…GSPとATG、そしてKFC
3日…あら、けずり
4日…まーくんが、好きなんだ。
5日…小便にもティッシュ
6日…怒れる牡牛の物語
7日…噛むおとこ
8日…火をつけろ
9日…20の想定外

10日…にっぽん男優列伝(160)草剛
11日…「陰」のマーティ 追悼、E・ボーグナイン
12日…眼力のクィーン 追悼、山田五十鈴 
13日…酔いどれ小僧、再び。
14日…にっぽん男優列伝(161)国広富之
15日…真夜中の複写
16日…初体験 リッジモント・ハイ(10)
17日…初体験 リッジモント・ハイ(11)
18日…愛の再生
19日…シネマしりとり「薀蓄篇」(7)

20日…シネマしりとり「薀蓄篇」(8)
21日…「知っているよ」、とはいえません。
22日…愛と憎しみのbooing
23日…おそろかには食わぬぞ
24日…死ぬまでにしたい10のこと
25日…25日は金魚を買って
26日…にっぽん男優列伝(162)國村隼
27日…にっぽん男優列伝(163)窪塚洋介
28日…ビョークを見ながら立小便ってマジか。
29日…夏の映画のメダリスト
30日…シネマしりとり「薀蓄篇」(9)
31日…シネマしりとり「薀蓄篇」(10)

コメント (2)
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