腹立たしい。
じつに、腹立たしい。
うまくいかない(とくに)女子の柔道についてではない、
衰退するミニシアターについてでも、
大津のいじめについてでもない、
ある新作AVを観て、
♪ 俺たちの怒り、どこへ向かうべきなのか ♪
と、一瞬、尾崎な怒り、、、というか、憎しみにちかいものを抱いたのだった。
冗談なんかではない、
どんな表現だって「この程度でいいっしょ?」みたいな覚悟のないスタンスが「はっきりと」見えてしまったら萎えるものだろう、
「あたしは芸能人だから」という意識が邪魔をしたのであれば、そんな自尊心なんか捨ててしまえと思う。
「だっちゅーの」で一瞬だけ売れた「元」パイレーツの西本はるか(トップ画像)が、『MUTEKI』レーベルよりAVデビューを飾った。
このレーベルはクセモノで、
かつてウィンクのさっちん「鈴木早智子」や「あの」島田陽子まで脱がせてはいるが、
基本的には話題先行、どうこういう内容のものではない―ということは、AVに精通したものの共通認識、、、なのだが、今回のはちょっとひど過ぎるよと。
やまぐちりこ「以前」であれば、ひどい内容でも許されたのかもしれない。
元芸能人のAVなんて、こんなものだよと。
そのくらいのインパクトがあったんだ、りこの出現って。大事件だったんだよ。
だって数ヶ月前までAKB劇場で秋元康が作った曲を歌っていた子が、ガチのAVに出てしまったのだから―誰かさんの写真流出騒動とは、わけがちがう。
ぜんぶ、ガチ。
ディルド(=男根そっくりの模型)やツクリモノの精子で誤魔化すことだって出来たのに、それをしなかった。
ぼかしが入るのだから擬似セックスでもよかったはずなのに、本番をやってのけた。
創り手たちの意図を感じたが、相手の男優たちは(イケメンの多いこの時代に)敢えて気持ち悪いタイプばかりを起用していたり。
とにかく、やることなすことが画期的で衝撃的だったんだ。
※引退メッセージ
だいぶ顔は変わったけどね。
ほんとう、よく頑張ったと思う。
ハンバーガーや牛丼の価格破壊と同じ、
映画でいえばタランティーノのオタク性が一般的になったことに似ていて、
やまぐちりこは時代を変えた、
しかし西本はるかは「それ以前」のスタンスでAVにやってきたのである。
誰もが分かるディルドをしゃぶり、
精子もツクリモノであることがすぐに分かる、
無駄に長いイメージビデオみたいなもので、現役時代ならともかく、頑張っていない三十路のはるかを、どう「ありがたがれ」というのだ?
いいかい、一般映画だってもっと過激なファックシーンがあるよ、
クロエ・セヴィニーがフェラをする『ブラウン・バニー』(2003)とか、
嫌いな映画だけど『鬼畜大宴会』(97…しかし女優が世界一といっていいほど不細工だった)とか。
はるかの胸はホンモノだろうが、この際、それさえエセだと評し、
男子諸君には観ないほうが賢明、、、といっておく。
たかがAVで熱くなりなさんな・・・と思う?
いいや、そうはいかない。
映画も音楽も格闘技もグラビアもAVも、同じように哲学したいのだ。
…………………………………………
~「現時点における、本年の良質映画」~
※新規
『ベルフラワー』
『きっと ここが帰る場所』
『シーソー』
『少年は残酷な弓を射る』
『苦役列車』
『だれもがクジラを愛してる。』
『ヘルタースケルター』
『おおかみこどもの雨と雪』
『ダークナイト ライジング』
(順不同)
『50/50』
『ハードロマンチッカー』
『ヒミズ』
『サラの鍵』
『CUT』
『聯合艦隊司令長官 山本五十六』
『無言歌』
『永遠の僕たち』
『灼熱の魂』
『けいおん!』
『デビルズ・ダブル』
『アニマル・キングダム』
『J・エドガー』
『キツツキと雨』
『ドラゴン・タトゥーの女』
『預言者』
『東京プレイボーイグラブ』
『メランコリア』
『ポエトリー アグネスの詩』
『アリラン』
『ピープルVSジョージ・ルーカス』
『TIME/タイム』
『マリリン 7日間の恋』
『少年と自転車』
『RIVER』
『DOCUMENTARY of AKB48 show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』
『SHAME―シェイム―』
『ヒューゴ』
『ドライヴ』
『KOTOKO』
『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』
『別離』
『アーティスト』
『ル・アーヴルの靴みがき』
『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』
『オレンジと太陽』
『キリング・フィールズ 失踪地帯』
『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス』
『裏切りのサーカス』
『わが母の記』
『孤島の王』
『ムサン日記~白い犬』
『ロボット』
『ファミリー・ツリー』
『私が、生きる肌』
『ミッドナイト・イン・パリ』
『ダーク・シャドウ』
『キリマンジャロの雪』
『愛と誠』
『スノーホワイト』
『しあわせのキセキ』
『ブラック・ブレッド』
【今月のスケジュール】
★本日・・・エセπ + 7月コラムの目次
☆2日・・・町田のSERPICO
★3日・・・サッカーボールに保冷剤
☆4日・・・顔
★5日・・・スプラッターで笑いたい
☆6日・・・怒れる牡牛の物語
~ロンド形式連載~
(1)にっぽん男優列伝・・・月6~7回。久米明さんから。
(2)初体験 リッジモント・ハイ・・・週1~2回
(3)カウパー激情・劇場・・・月1回
(4)シネマしりとり「薀蓄篇」・・・週1回
では皆さん、お楽しみに。
…………………………………………
~12年7月度のコラム一覧~
1日…7月の巻頭言 & がんばーれ、りえたん。
2日…GSPとATG、そしてKFC
3日…あら、けずり
4日…まーくんが、好きなんだ。
5日…小便にもティッシュ
6日…怒れる牡牛の物語
7日…噛むおとこ
8日…火をつけろ
9日…20の想定外
10日…にっぽん男優列伝(160)草剛
11日…「陰」のマーティ 追悼、E・ボーグナイン
12日…眼力のクィーン 追悼、山田五十鈴
13日…酔いどれ小僧、再び。
14日…にっぽん男優列伝(161)国広富之
15日…真夜中の複写
16日…初体験 リッジモント・ハイ(10)
17日…初体験 リッジモント・ハイ(11)
18日…愛の再生
19日…シネマしりとり「薀蓄篇」(7)
20日…シネマしりとり「薀蓄篇」(8)
21日…「知っているよ」、とはいえません。
22日…愛と憎しみのbooing
23日…おそろかには食わぬぞ
24日…死ぬまでにしたい10のこと
25日…25日は金魚を買って
26日…にっぽん男優列伝(162)國村隼
27日…にっぽん男優列伝(163)窪塚洋介
28日…ビョークを見ながら立小便ってマジか。
29日…夏の映画のメダリスト
30日…シネマしりとり「薀蓄篇」(9)
31日…シネマしりとり「薀蓄篇」(10)
じつに、腹立たしい。
うまくいかない(とくに)女子の柔道についてではない、
衰退するミニシアターについてでも、
大津のいじめについてでもない、
ある新作AVを観て、
♪ 俺たちの怒り、どこへ向かうべきなのか ♪
と、一瞬、尾崎な怒り、、、というか、憎しみにちかいものを抱いたのだった。
冗談なんかではない、
どんな表現だって「この程度でいいっしょ?」みたいな覚悟のないスタンスが「はっきりと」見えてしまったら萎えるものだろう、
「あたしは芸能人だから」という意識が邪魔をしたのであれば、そんな自尊心なんか捨ててしまえと思う。
「だっちゅーの」で一瞬だけ売れた「元」パイレーツの西本はるか(トップ画像)が、『MUTEKI』レーベルよりAVデビューを飾った。
このレーベルはクセモノで、
かつてウィンクのさっちん「鈴木早智子」や「あの」島田陽子まで脱がせてはいるが、
基本的には話題先行、どうこういう内容のものではない―ということは、AVに精通したものの共通認識、、、なのだが、今回のはちょっとひど過ぎるよと。
やまぐちりこ「以前」であれば、ひどい内容でも許されたのかもしれない。
元芸能人のAVなんて、こんなものだよと。
そのくらいのインパクトがあったんだ、りこの出現って。大事件だったんだよ。
だって数ヶ月前までAKB劇場で秋元康が作った曲を歌っていた子が、ガチのAVに出てしまったのだから―誰かさんの写真流出騒動とは、わけがちがう。
ぜんぶ、ガチ。
ディルド(=男根そっくりの模型)やツクリモノの精子で誤魔化すことだって出来たのに、それをしなかった。
ぼかしが入るのだから擬似セックスでもよかったはずなのに、本番をやってのけた。
創り手たちの意図を感じたが、相手の男優たちは(イケメンの多いこの時代に)敢えて気持ち悪いタイプばかりを起用していたり。
とにかく、やることなすことが画期的で衝撃的だったんだ。
※引退メッセージ
だいぶ顔は変わったけどね。
ほんとう、よく頑張ったと思う。
ハンバーガーや牛丼の価格破壊と同じ、
映画でいえばタランティーノのオタク性が一般的になったことに似ていて、
やまぐちりこは時代を変えた、
しかし西本はるかは「それ以前」のスタンスでAVにやってきたのである。
誰もが分かるディルドをしゃぶり、
精子もツクリモノであることがすぐに分かる、
無駄に長いイメージビデオみたいなもので、現役時代ならともかく、頑張っていない三十路のはるかを、どう「ありがたがれ」というのだ?
いいかい、一般映画だってもっと過激なファックシーンがあるよ、
クロエ・セヴィニーがフェラをする『ブラウン・バニー』(2003)とか、
嫌いな映画だけど『鬼畜大宴会』(97…しかし女優が世界一といっていいほど不細工だった)とか。
はるかの胸はホンモノだろうが、この際、それさえエセだと評し、
男子諸君には観ないほうが賢明、、、といっておく。
たかがAVで熱くなりなさんな・・・と思う?
いいや、そうはいかない。
映画も音楽も格闘技もグラビアもAVも、同じように哲学したいのだ。
…………………………………………
~「現時点における、本年の良質映画」~
※新規
『ベルフラワー』
『きっと ここが帰る場所』
『シーソー』
『少年は残酷な弓を射る』
『苦役列車』
『だれもがクジラを愛してる。』
『ヘルタースケルター』
『おおかみこどもの雨と雪』
『ダークナイト ライジング』
(順不同)
『50/50』
『ハードロマンチッカー』
『ヒミズ』
『サラの鍵』
『CUT』
『聯合艦隊司令長官 山本五十六』
『無言歌』
『永遠の僕たち』
『灼熱の魂』
『けいおん!』
『デビルズ・ダブル』
『アニマル・キングダム』
『J・エドガー』
『キツツキと雨』
『ドラゴン・タトゥーの女』
『預言者』
『東京プレイボーイグラブ』
『メランコリア』
『ポエトリー アグネスの詩』
『アリラン』
『ピープルVSジョージ・ルーカス』
『TIME/タイム』
『マリリン 7日間の恋』
『少年と自転車』
『RIVER』
『DOCUMENTARY of AKB48 show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』
『SHAME―シェイム―』
『ヒューゴ』
『ドライヴ』
『KOTOKO』
『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』
『別離』
『アーティスト』
『ル・アーヴルの靴みがき』
『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』
『オレンジと太陽』
『キリング・フィールズ 失踪地帯』
『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス』
『裏切りのサーカス』
『わが母の記』
『孤島の王』
『ムサン日記~白い犬』
『ロボット』
『ファミリー・ツリー』
『私が、生きる肌』
『ミッドナイト・イン・パリ』
『ダーク・シャドウ』
『キリマンジャロの雪』
『愛と誠』
『スノーホワイト』
『しあわせのキセキ』
『ブラック・ブレッド』
【今月のスケジュール】
★本日・・・エセπ + 7月コラムの目次
☆2日・・・町田のSERPICO
★3日・・・サッカーボールに保冷剤
☆4日・・・顔
★5日・・・スプラッターで笑いたい
☆6日・・・怒れる牡牛の物語
~ロンド形式連載~
(1)にっぽん男優列伝・・・月6~7回。久米明さんから。
(2)初体験 リッジモント・ハイ・・・週1~2回
(3)カウパー激情・劇場・・・月1回
(4)シネマしりとり「薀蓄篇」・・・週1回
では皆さん、お楽しみに。
…………………………………………
~12年7月度のコラム一覧~
1日…7月の巻頭言 & がんばーれ、りえたん。
2日…GSPとATG、そしてKFC
3日…あら、けずり
4日…まーくんが、好きなんだ。
5日…小便にもティッシュ
6日…怒れる牡牛の物語
7日…噛むおとこ
8日…火をつけろ
9日…20の想定外
10日…にっぽん男優列伝(160)草剛
11日…「陰」のマーティ 追悼、E・ボーグナイン
12日…眼力のクィーン 追悼、山田五十鈴
13日…酔いどれ小僧、再び。
14日…にっぽん男優列伝(161)国広富之
15日…真夜中の複写
16日…初体験 リッジモント・ハイ(10)
17日…初体験 リッジモント・ハイ(11)
18日…愛の再生
19日…シネマしりとり「薀蓄篇」(7)
20日…シネマしりとり「薀蓄篇」(8)
21日…「知っているよ」、とはいえません。
22日…愛と憎しみのbooing
23日…おそろかには食わぬぞ
24日…死ぬまでにしたい10のこと
25日…25日は金魚を買って
26日…にっぽん男優列伝(162)國村隼
27日…にっぽん男優列伝(163)窪塚洋介
28日…ビョークを見ながら立小便ってマジか。
29日…夏の映画のメダリスト
30日…シネマしりとり「薀蓄篇」(9)
31日…シネマしりとり「薀蓄篇」(10)