~12年総括シリーズ Vol.10~
「映画の総括」のつづきを、項目別に。
<次点>
悩みに悩んで選出した13本は、きのうのとおり。
ほんとうは入れたかった「次点」の作品を、やはり13本。
※鑑賞順
『サラの鍵』
『無言歌』
『メランコリア』
『少年と自転車』
『キツツキと雨』
『SHAME―シェイム―』(トップ画像)
『別離』
『私が、生きる肌』
『先生を流産させる会』
『ベルフラワー』
『聴こえてる、ふりをしただけ』
『最強のふたり』
『ふがいない僕は空を見た』
<米映画の不調>
嗜好も関係してくるものだから断定は避けるが、日本映画のほうが好調だった。
それは自分が選出した13本のうち8本が日本産、1本がフィンランド産、1本が香港産、1本が英国産、そして米産は2本のみ―という結果に明らか。
ビッグバジェットがダメというわけではない、ただ『アベンジャーズ』を観てノレなかったのは事実で、大作でも、たとえば『ダークナイト ライジング』のクリストファー・ノーランのように「ある程度のひねり」を提供してくれないと満足感を得られない体質? になってしまった。
つまり自分自身の映画の捉えかたに変化が訪れたのか、あるいはほんとうに、ハリウッドが放つビッグバジェットの「底」が見えてきているのか、自分では分からないのだった。
まぁ昔からヘンクツ映画を好む傾向にはあったのだが・・・
最近は、それが極端になってきている気がするのである。
でもいっておくよ、これは配給会社の問題で創り手をどうこういうわけではないが、
「日本よ、これが映画だ」
という煽りコピーに、本気で反感を覚えた映画小僧がここに居ると。
小さい?
洒落が通じない?
たとえそうだとしても、腹が立ったのだからしょうがない。
映画そのものが面白ければ怒りは喜びに変わるはず、だからやっぱり『アベンジャーズ』は・・・もう、よしておこうか。
<フィルム>
デジタル化が進み、フィルムで映画を撮るという監督は希少となっている。
驚いたのが本年のベネチア映画祭におけるコンペ出品作で、フィルムで撮った作品が「たったの」2本であったということ。
そしてその2本というのが、ポール・トーマス・アンダーソンの新作と、なななななんと、北野武の『アウトレイジ ビヨンド』だったという事実に二度驚いたのだった。
デジタルであっても「きちんと映画、映画」していれば、「これは映画ではない」なんて駄々はこねない。
こねないが、フィルムで「ふんばる」ひとというのは、P・T・アンダーソンのような「変人」だけかと思っていたものだから、武がそうなのかと意外だったのだ。
正直にいってしまえば、フィルムでふんばった『アウトレイジ ビヨンド』の評価は、そのことによって「少し」上がっている。
ヘンクツによる、えこひいき?
そうかも。
でも、いいでしょ、
あくまでも個人の評価であり、それによって武が賞を得るわけでもボーナスを手にするわけでもないのだから。
<ミニシアターブームの終焉>
シネコンも「そろそろ淘汰が始まる」などといわれているが、そういうネガティブな予測だって無視するものではない―ということは、次々と閉館に追い込まれていくミニシアターの「現状」(=惨状)を思えば納得出来る。
90年代のブームは幻だったのか・・・などと、まるでバブルを楽しんだ強者のようなことを呟いてみたくもなるが、映画史は「ちょっとした進化」と「反復」を繰り返すもの。
ATGがあってディレクターズ・カンパニーがあってアルゴがあったわけでしょう、
インディーズは死なないし、死なせちゃいかんのだ。
<次点にも入らなかったが、「良質」ではあった映画>
『50/50』
『ハードロマンチッカー』
『CUT』
『聯合艦隊司令長官 山本五十六』
『永遠の僕たち』
『灼熱の魂』
『けいおん!』
『デビルズ・ダブル』
『アニマル・キングダム』
『J・エドガー』
『ドラゴン・タトゥーの女』
『預言者』
『東京プレイボーイグラブ』
『ポエトリー アグネスの詩』
『アリラン』
『ピープルVSジョージ・ルーカス』
『TIME/タイム』
『マリリン 7日間の恋』
『RIVER』
『DOCUMENTARY of AKB48 show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』
『ドライヴ』
『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』
『アーティスト』
『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』
『オレンジと太陽』
『キリング・フィールズ 失踪地帯』
『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス』
『裏切りのサーカス』
『わが母の記』
『孤島の王』
『ムサン日記~白い犬』
『ロボット』
『ファミリー・ツリー』
『ミッドナイト・イン・パリ』
『ダーク・シャドウ』
『キリマンジャロの雪』
『愛と誠』
『スノーホワイト』
『しあわせのキセキ』
『ブラック・ブレッド』
『きっと ここが帰る場所』
『シーソー』
『苦役列車』
『だれもがクジラを愛してる。』
『ヘルタースケルター』
『ダークナイト ライジング』
『トガニ 幼き瞳の告発』
『籠の中の乙女』
『フェイシング・アリ』
『闇金ウシジマくん』
『カルロス』
『凍える牙』
『スリープレス・ナイト』
『鍵泥棒のメソッド』
『ライク・サムワン・イン・ラブ』
『ボーン・レガシー』
『BUNGO~ささやかな欲望~』
『終の信託』
『情熱のピアニズム』
『思秋期』
『ザ・レイド』
『チキンとプラム』
『悪の教典』
『HICK ルリ13歳の旅』
※もし14傑だとしたら、14本目にはこれを選んだ。
アルモドバル、相変わらず変態でキチガイで、最高だ。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
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明日のコラムは・・・
『苦痛を愛せ』
「映画の総括」のつづきを、項目別に。
<次点>
悩みに悩んで選出した13本は、きのうのとおり。
ほんとうは入れたかった「次点」の作品を、やはり13本。
※鑑賞順
『サラの鍵』
『無言歌』
『メランコリア』
『少年と自転車』
『キツツキと雨』
『SHAME―シェイム―』(トップ画像)
『別離』
『私が、生きる肌』
『先生を流産させる会』
『ベルフラワー』
『聴こえてる、ふりをしただけ』
『最強のふたり』
『ふがいない僕は空を見た』
<米映画の不調>
嗜好も関係してくるものだから断定は避けるが、日本映画のほうが好調だった。
それは自分が選出した13本のうち8本が日本産、1本がフィンランド産、1本が香港産、1本が英国産、そして米産は2本のみ―という結果に明らか。
ビッグバジェットがダメというわけではない、ただ『アベンジャーズ』を観てノレなかったのは事実で、大作でも、たとえば『ダークナイト ライジング』のクリストファー・ノーランのように「ある程度のひねり」を提供してくれないと満足感を得られない体質? になってしまった。
つまり自分自身の映画の捉えかたに変化が訪れたのか、あるいはほんとうに、ハリウッドが放つビッグバジェットの「底」が見えてきているのか、自分では分からないのだった。
まぁ昔からヘンクツ映画を好む傾向にはあったのだが・・・
最近は、それが極端になってきている気がするのである。
でもいっておくよ、これは配給会社の問題で創り手をどうこういうわけではないが、
「日本よ、これが映画だ」
という煽りコピーに、本気で反感を覚えた映画小僧がここに居ると。
小さい?
洒落が通じない?
たとえそうだとしても、腹が立ったのだからしょうがない。
映画そのものが面白ければ怒りは喜びに変わるはず、だからやっぱり『アベンジャーズ』は・・・もう、よしておこうか。
<フィルム>
デジタル化が進み、フィルムで映画を撮るという監督は希少となっている。
驚いたのが本年のベネチア映画祭におけるコンペ出品作で、フィルムで撮った作品が「たったの」2本であったということ。
そしてその2本というのが、ポール・トーマス・アンダーソンの新作と、なななななんと、北野武の『アウトレイジ ビヨンド』だったという事実に二度驚いたのだった。
デジタルであっても「きちんと映画、映画」していれば、「これは映画ではない」なんて駄々はこねない。
こねないが、フィルムで「ふんばる」ひとというのは、P・T・アンダーソンのような「変人」だけかと思っていたものだから、武がそうなのかと意外だったのだ。
正直にいってしまえば、フィルムでふんばった『アウトレイジ ビヨンド』の評価は、そのことによって「少し」上がっている。
ヘンクツによる、えこひいき?
そうかも。
でも、いいでしょ、
あくまでも個人の評価であり、それによって武が賞を得るわけでもボーナスを手にするわけでもないのだから。
<ミニシアターブームの終焉>
シネコンも「そろそろ淘汰が始まる」などといわれているが、そういうネガティブな予測だって無視するものではない―ということは、次々と閉館に追い込まれていくミニシアターの「現状」(=惨状)を思えば納得出来る。
90年代のブームは幻だったのか・・・などと、まるでバブルを楽しんだ強者のようなことを呟いてみたくもなるが、映画史は「ちょっとした進化」と「反復」を繰り返すもの。
ATGがあってディレクターズ・カンパニーがあってアルゴがあったわけでしょう、
インディーズは死なないし、死なせちゃいかんのだ。
<次点にも入らなかったが、「良質」ではあった映画>
『50/50』
『ハードロマンチッカー』
『CUT』
『聯合艦隊司令長官 山本五十六』
『永遠の僕たち』
『灼熱の魂』
『けいおん!』
『デビルズ・ダブル』
『アニマル・キングダム』
『J・エドガー』
『ドラゴン・タトゥーの女』
『預言者』
『東京プレイボーイグラブ』
『ポエトリー アグネスの詩』
『アリラン』
『ピープルVSジョージ・ルーカス』
『TIME/タイム』
『マリリン 7日間の恋』
『RIVER』
『DOCUMENTARY of AKB48 show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』
『ドライヴ』
『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』
『アーティスト』
『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』
『オレンジと太陽』
『キリング・フィールズ 失踪地帯』
『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス』
『裏切りのサーカス』
『わが母の記』
『孤島の王』
『ムサン日記~白い犬』
『ロボット』
『ファミリー・ツリー』
『ミッドナイト・イン・パリ』
『ダーク・シャドウ』
『キリマンジャロの雪』
『愛と誠』
『スノーホワイト』
『しあわせのキセキ』
『ブラック・ブレッド』
『きっと ここが帰る場所』
『シーソー』
『苦役列車』
『だれもがクジラを愛してる。』
『ヘルタースケルター』
『ダークナイト ライジング』
『トガニ 幼き瞳の告発』
『籠の中の乙女』
『フェイシング・アリ』
『闇金ウシジマくん』
『カルロス』
『凍える牙』
『スリープレス・ナイト』
『鍵泥棒のメソッド』
『ライク・サムワン・イン・ラブ』
『ボーン・レガシー』
『BUNGO~ささやかな欲望~』
『終の信託』
『情熱のピアニズム』
『思秋期』
『ザ・レイド』
『チキンとプラム』
『悪の教典』
『HICK ルリ13歳の旅』
※もし14傑だとしたら、14本目にはこれを選んだ。
アルモドバル、相変わらず変態でキチガイで、最高だ。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
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明日のコラムは・・・
『苦痛を愛せ』