前日の流れを汲んで、きょうは「この小説・漫画の映画版を観たい」でいってみよう。
関係者の事故死という不幸が起こったものの、スコセッシ×遠藤周作による『沈黙』の撮影は順調におこなわれているようだ。
先日開催されたオスカー授賞式にスコセッシが居なかったのは、そのためだと思われる。(ロケーションは台湾だからね)
あぁ楽しみだ。
朝起きたら公開日になっていてくれないかな、そんな風に思う。
あれは映画化されるべきではない。
とか、
原作の映画化や続編ばかりでなく、オリジナル脚本で勝負してほしい。
とか。
これは、有名な小説や漫画が映画化されるたびに受け手のあいだで議論されること。
自分だってそう思うときもあるが、そこに物語があるかぎり、映像にしてみたいと思うのが創り手の性でもあって。
まぁ安易に手を出して大火傷を負ったときの被害は自身だけに留まらず、原作者も巻き添えを喰うというリスクもあるわけだが。
覚悟―うん、覚悟の問題なのかもしれないねぇ。。。
(1)『家畜人ヤプー』(沼正三)
SFとSMの合体。
日本の男たちが金髪女性の家畜になっていくさまを、圧倒的な想像力で描いた変態小説の金字塔。
石ノ森章太郎が漫画化しているが、ちょっと上品に過ぎてピンとこなかった。
三池監督あたりに、容赦なく描いてほしいかも。
(2)『山月記』(中島敦)
国語の教科書で読んだひとも多いだろう。
漢詩を取り入れた短編だが、「人喰い虎」になってしまう男の悲劇は、映像の世界に適していると思う。
(3)『それから』(夏目漱石)
森田芳光が映画化しており、そこそこの完成度ではあったものの、最大の見せ場となるクライマックスの視覚描写(=すべての光景が赤く見える)を省いてしまっている。
(4)『BANANA FISH』(吉田秋生)
名作漫画なので、映画化というニュースだけで賛否が巻き起こりそう。
昔、なにかの雑誌で「主役を演じるなら、誰?」というアンケートがあって、1位はリヴァー・フェニックスだった。
納得。
(5)『コインロッカーベイビーズ』(村上龍)
春樹さんと龍さんのW村上文学は、ともに映像化が困難かと。
けれども、もし龍さんの小説で映画化されるとしたら、敢えて、最も壮大であろうこの物語をやってほしい。
(6)『ブラック・エンジェルズ』(平松伸二)…トップ画像
自転車のスポークでひとを殺す男を主人公とした、必殺仕置人の物語。
「軽い感じ」で映像化もされているが、そんなのではなく、この世界観(終末観)を完全再現したものを観たい。
(7)『洗礼』(楳図かずお)
大女優の孤独と狂気を描いた傑作漫画。
これまた映画化されているが、なんか安っぽかった。
黒沢清が本気を出して撮ってくれれば、かなりよい作品に仕上がる(ような)気がする。
(8)『百年の孤独』(ガルシア・マルケス)
夢中になって読んだ小説だが、頭のなかで絵が想像出来なかった。
きっと多くのひとがそうだったのだと思う、それを映像に置き換えることが出来るのは・・・
そう、テリー・ギリアムだ!!
(9)『私はいかにハリウッドで100本の映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか』(ロジャー・コーマン)
きのうの「伝記で観たい」に入れてもよかったが、コーマン本人が演出を担当し、実録タッチのフィクション映画にしても面白いかもしれない、、、と思ったので。
(10)『片腕』(川端康成)
文豪が描く「世にも奇妙な物語」。
デヴィッド・リンチに撮ってほしい!!
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『水を飲む』
関係者の事故死という不幸が起こったものの、スコセッシ×遠藤周作による『沈黙』の撮影は順調におこなわれているようだ。
先日開催されたオスカー授賞式にスコセッシが居なかったのは、そのためだと思われる。(ロケーションは台湾だからね)
あぁ楽しみだ。
朝起きたら公開日になっていてくれないかな、そんな風に思う。
あれは映画化されるべきではない。
とか、
原作の映画化や続編ばかりでなく、オリジナル脚本で勝負してほしい。
とか。
これは、有名な小説や漫画が映画化されるたびに受け手のあいだで議論されること。
自分だってそう思うときもあるが、そこに物語があるかぎり、映像にしてみたいと思うのが創り手の性でもあって。
まぁ安易に手を出して大火傷を負ったときの被害は自身だけに留まらず、原作者も巻き添えを喰うというリスクもあるわけだが。
覚悟―うん、覚悟の問題なのかもしれないねぇ。。。
(1)『家畜人ヤプー』(沼正三)
SFとSMの合体。
日本の男たちが金髪女性の家畜になっていくさまを、圧倒的な想像力で描いた変態小説の金字塔。
石ノ森章太郎が漫画化しているが、ちょっと上品に過ぎてピンとこなかった。
三池監督あたりに、容赦なく描いてほしいかも。
(2)『山月記』(中島敦)
国語の教科書で読んだひとも多いだろう。
漢詩を取り入れた短編だが、「人喰い虎」になってしまう男の悲劇は、映像の世界に適していると思う。
(3)『それから』(夏目漱石)
森田芳光が映画化しており、そこそこの完成度ではあったものの、最大の見せ場となるクライマックスの視覚描写(=すべての光景が赤く見える)を省いてしまっている。
(4)『BANANA FISH』(吉田秋生)
名作漫画なので、映画化というニュースだけで賛否が巻き起こりそう。
昔、なにかの雑誌で「主役を演じるなら、誰?」というアンケートがあって、1位はリヴァー・フェニックスだった。
納得。
(5)『コインロッカーベイビーズ』(村上龍)
春樹さんと龍さんのW村上文学は、ともに映像化が困難かと。
けれども、もし龍さんの小説で映画化されるとしたら、敢えて、最も壮大であろうこの物語をやってほしい。
(6)『ブラック・エンジェルズ』(平松伸二)…トップ画像
自転車のスポークでひとを殺す男を主人公とした、必殺仕置人の物語。
「軽い感じ」で映像化もされているが、そんなのではなく、この世界観(終末観)を完全再現したものを観たい。
(7)『洗礼』(楳図かずお)
大女優の孤独と狂気を描いた傑作漫画。
これまた映画化されているが、なんか安っぽかった。
黒沢清が本気を出して撮ってくれれば、かなりよい作品に仕上がる(ような)気がする。
(8)『百年の孤独』(ガルシア・マルケス)
夢中になって読んだ小説だが、頭のなかで絵が想像出来なかった。
きっと多くのひとがそうだったのだと思う、それを映像に置き換えることが出来るのは・・・
そう、テリー・ギリアムだ!!
(9)『私はいかにハリウッドで100本の映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか』(ロジャー・コーマン)
きのうの「伝記で観たい」に入れてもよかったが、コーマン本人が演出を担当し、実録タッチのフィクション映画にしても面白いかもしれない、、、と思ったので。
(10)『片腕』(川端康成)
文豪が描く「世にも奇妙な物語」。
デヴィッド・リンチに撮ってほしい!!
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
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明日のコラムは・・・
『水を飲む』