Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

にっぽん男優列伝(271)野村宏伸

2015-03-23 07:17:54 | コラム
65年5月3日生まれ、49歳。
東京出身。

公式サイト

3年ほど前に、若手俳優の市原隼人くんを取材しました。
10年ぶり、2度目の取材。

10年も経過すれば、変わって当然。
とはいえ、あまりの変わりように驚いたというか、少し笑ってしまったというか。

市原くんのデビューは、2001年の岩井俊二監督作品『リリイ・シュシュのすべて』。



クラスで目立たない、気弱で、ひどく繊細な少年―というキャラクター像があまりにも鮮烈だったため、本人もそんな感じ・・・と捉えた映画ファンは多かったはずです。
たぶんそれがイヤで、重荷で、あのように? イケイケなキャラクターへと変貌を遂げたのではないでしょうか。

そう思ってしまうほどの、変わりっぷりでした。

イメージ商売って大変だなぁ! と思います。

自分にとっては、野村宏伸(のむら・ひろのぶ)さんも同様です。

ヤサ男といったらいいのか、そんなキャラクターを演じることがひじょうに多いひと。
テレビドラマ『教師びんびん物語』(88、フジテレビ)で、トシちゃん相手に「先輩~!!」と泣きつく姿をすぐに思い浮かべちゃいますもの。

まもなく50歳を迎えるというのに、まだちょっと童顔―ヒゲを生やしているのも、ヤサ男具合を薄めようという努力の表れのような気がしますし。

<経歴>

84年―オーディションに勝ち残り、映画『メイン・テーマ』で助演を務める。
薬師丸ひろ子の相手役という、とってもラッキーなデビューでした。

※劇場で観たはずなのに、ぜんぜん覚えていません苦笑
野村さんの演技もアレですが、薬師丸ちゃんも、なかなかなもんです。





80年代は、ほとんど角川専属俳優としてキャリアを築きます。

『ボビーに首ったけ』(85)、『BE・FREE!』(86)、
角川春樹が「調子に乗って」自分で監督しちゃった珍品『キャバレー』(86)、
河合美智子が初々しくて可愛かった『恋人たちの時刻』(87)、『天と地と』(90)、『福沢諭吉』(91)、『大失恋。』(95)。

95年、『学校の怪談』で教師を演じる。
主役は子どもたちですし、売りはホラー描写ではあるものの、現時点における映画の代表作になるかもしれません。
現に96年の第二作、97年の第三作にも出演していますし。

『時をかける少女』(97)、『F』(98)、『ジューンブライド 6月19日の花嫁』(98)、
『花と蛇』(2004)、『丹下左膳 百万両の壷』(2004)。

2005年、敢えて着ぐるみを主人公にした『コアラ課長』に主演。
ナンセンスムービーの雄、河崎実による怪作ですが、出来は・・・です。

バイト雑誌のCMで着ぐるみパンダが登場していますが、あっちのほうがクオリティ高いと思いますマジで。

『卍』(2006)、『津軽百年食堂』(2011)、『ゼウスの法廷』(2014)、そして最新作は2014年の『邂逅』。


180cmの長身ですし、なんだかもったいない気もします。
市原くんのように「変身」しちゃうのも「あり。」ですが、むしろそのヤサ男感を突き詰めれば、強烈なインパクトを放てるのではないでしょうか。

まぁそれで挑戦したのが、着ぐるみコアラだった、、、というわけなのですが。


次回のにっぽん男優列伝は、袴田吉彦さんから。

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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

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明日のコラムは・・・

『映画の記憶』

コメント (1)
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