~フェデリコ・フェリーニのキャリア10傑~
「人生は祭りだ。共に生きよう」
イタリア映画界、いや、20世紀の映画史そのものの「顔」のひとつといえる、フェリーニ御大。
好き嫌いはあるかもしれないけれど、映画好きの誰もが「その才能」は認めるはずで、刺激的な描写がつづく映画に慣れている現代のアンチャンネーチャンだって、このひとの「自由な表現スタイル」に驚くのではないかな。
創作に行き詰まったら、フェリーニの映画を観る・・・そんな、絵描きの友達も居たっけ。
そうこのひとは、映画を志す学生だけでなく、画家やカメラマンの卵からも愛されているのだった―。
(1)『8 1/2』(63)
奇々怪々、イマジネーションの可能性というものが、ほとんど無限であるということを教えてくれる。
ちなみにタイトルの意味は、監督作の通算であり、「8本」と、オムニバスがあったから、これは「1/2本目」の映画ですよ、、、ということ。
(2)『甘い生活』(60)
初見は中学3年だったか。
上流階級の退廃などといったメインテーマに関しては??? だったが、腐敗した魚やヘリコプターに吊るされるキリスト像といったイメージショットが強烈で、よく分からないけどすごいものを観た、、、とは思った。
そして、アニタ・エクバーグの美貌に慄いた。
(3)『サテリコン』(68)
古代ローマを舞台としたコスチューム劇。
といってもフェリーニなので、ふつうの史劇が展開されるはずもなく・・・。
ただ、目に楽しくて時間はあっという間に過ぎていく。
西荻窪だったかな、いや吉祥寺か、このタイトルを冠したスナックがあった(と記憶する)。
(4)『カビリアの夜』(57)
自分にとって初のフェリーニ映画だった。
娼婦カビリアの日常をリアリティたっぷりに描き、なかなか悲惨な物語だが、最後の最後に見せる笑顔に救われる。
(5)『フェリーニのアマルコルド』(73)
自伝的作品と位置づけられているが、ほんとうかどうかは怪しい。
誰かがいっていたが、このひとはほんとうにふくよかな女性、、、というより、大女が好きだなぁ!笑
(6)『道』(54)
これが代表作といっていいでしょう、なんてことない話のようにも思うが、強く胸を打(撃)たれる。
(7)『無防備都市』(45)
脚本執筆に参加。
ネオリアリズモを完成させた、ロベルト・ロッセリーニの代表作。
このショットが、あまりにも有名ですね。
(8)『ボイス・オブ・ムーン』(90)
長編としては最後の作品。
才気ばしった作風とは無縁であるかのような静かな語り口であり、若干の物足りなさをロベルト・ベニーニの「うるさい感じ笑」が補ってくれてはいる。
(9)『女の都』(80)
助平な視点で観ていたはずなのに、やがて女性賛歌に辿り着くという快作。
監督の分身を演じつづけた、マルチェロ・マストロヤンニもなんだか楽しそうだぞ。
(10)『フェリーニのローマ』(72)
『8 1/2』とセットで観ると、この監督の幅の広さが分かると思う。
というか、その才能に圧倒されて、され過ぎて、イヤになってしまうかもしれない。
どちらもイマジネーションの限界に挑んでいるようなところがあり、解釈することをあきらめたときに、この映画の真の面白さが見えてきたりする。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『紙か、水か。』
「人生は祭りだ。共に生きよう」
イタリア映画界、いや、20世紀の映画史そのものの「顔」のひとつといえる、フェリーニ御大。
好き嫌いはあるかもしれないけれど、映画好きの誰もが「その才能」は認めるはずで、刺激的な描写がつづく映画に慣れている現代のアンチャンネーチャンだって、このひとの「自由な表現スタイル」に驚くのではないかな。
創作に行き詰まったら、フェリーニの映画を観る・・・そんな、絵描きの友達も居たっけ。
そうこのひとは、映画を志す学生だけでなく、画家やカメラマンの卵からも愛されているのだった―。
(1)『8 1/2』(63)
奇々怪々、イマジネーションの可能性というものが、ほとんど無限であるということを教えてくれる。
ちなみにタイトルの意味は、監督作の通算であり、「8本」と、オムニバスがあったから、これは「1/2本目」の映画ですよ、、、ということ。
(2)『甘い生活』(60)
初見は中学3年だったか。
上流階級の退廃などといったメインテーマに関しては??? だったが、腐敗した魚やヘリコプターに吊るされるキリスト像といったイメージショットが強烈で、よく分からないけどすごいものを観た、、、とは思った。
そして、アニタ・エクバーグの美貌に慄いた。
(3)『サテリコン』(68)
古代ローマを舞台としたコスチューム劇。
といってもフェリーニなので、ふつうの史劇が展開されるはずもなく・・・。
ただ、目に楽しくて時間はあっという間に過ぎていく。
西荻窪だったかな、いや吉祥寺か、このタイトルを冠したスナックがあった(と記憶する)。
(4)『カビリアの夜』(57)
自分にとって初のフェリーニ映画だった。
娼婦カビリアの日常をリアリティたっぷりに描き、なかなか悲惨な物語だが、最後の最後に見せる笑顔に救われる。
(5)『フェリーニのアマルコルド』(73)
自伝的作品と位置づけられているが、ほんとうかどうかは怪しい。
誰かがいっていたが、このひとはほんとうにふくよかな女性、、、というより、大女が好きだなぁ!笑
(6)『道』(54)
これが代表作といっていいでしょう、なんてことない話のようにも思うが、強く胸を打(撃)たれる。
(7)『無防備都市』(45)
脚本執筆に参加。
ネオリアリズモを完成させた、ロベルト・ロッセリーニの代表作。
このショットが、あまりにも有名ですね。
(8)『ボイス・オブ・ムーン』(90)
長編としては最後の作品。
才気ばしった作風とは無縁であるかのような静かな語り口であり、若干の物足りなさをロベルト・ベニーニの「うるさい感じ笑」が補ってくれてはいる。
(9)『女の都』(80)
助平な視点で観ていたはずなのに、やがて女性賛歌に辿り着くという快作。
監督の分身を演じつづけた、マルチェロ・マストロヤンニもなんだか楽しそうだぞ。
(10)『フェリーニのローマ』(72)
『8 1/2』とセットで観ると、この監督の幅の広さが分かると思う。
というか、その才能に圧倒されて、され過ぎて、イヤになってしまうかもしれない。
どちらもイマジネーションの限界に挑んでいるようなところがあり、解釈することをあきらめたときに、この映画の真の面白さが見えてきたりする。
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明日のコラムは・・・
『紙か、水か。』