18年1月31日生まれ・90年6月13日死去、享年72歳。
山口出身。
「ヴァンプ女優」=妖婦的なキャラクターを得意とする女優。
東の横綱が京マチ子だとすれば、西の横綱はまちがいなく木暮実千代(こぐれ・みちよ)さん。
両者とも溝口健二と黒澤に「そのようなキャラクター」で起用されていますから、本人にもその自覚があったことでしょう。
※久我美子も小暮さんも、それから千石規子も、ちょっとしか出てこないのに、この映画に登場する女性キャラクターはみんな印象的。
黒澤映画にしては、とっても珍しいことだと思う。
自分の世代では、リアルタイムでの活躍はほとんど知りません。
ただこの映画の印象が鮮烈だったため、後年、この本を読んで木暮さんの意外な一面を知ることが出来ました。
この表紙もまた素敵!!
<経歴>
テレビCMに出演した、初めての映画女優さんなんだって!!
日本大学芸術学部出身。
38年に松竹に入社、同年、『愛染かつら』で俳優デビューを飾りました。
『純情二重奏』(39)、李香蘭と共演した『迎春花』(42)。
フレッシュな魅力は放っていたものの、このひとの才能が花開くのは結婚と終戦を迎えて以降でした。
44年に結婚し47年に松竹復帰。
成瀬巳喜男パートの『四つの恋の物語』(47)、
そして黒澤の『醉いどれ天使』(48)、
今井正の『青い山脈』(49)、
『石中先生行状記』(50)、『帰郷』(50)、『執行猶予』(50)、溝口健二の『雪夫人絵図』(50)などの話題作に連続出演を果たし、黄金期ともいえる50年代に圧巻のキャリアを築いていく。
『純白の夜』(51)、『自由学校』(51)、『海の花火』(51)、
藤壺を好演した『源氏物語』(51)、
小津の『お茶漬の味』(52)、『慟哭』(52)、『お国と五平』(52)、『千羽鶴』(53)、『女間者秘聞 赤穂浪士』(53)、『日輪』(53)、『祇園囃子』(53)、
『伝七捕物帖 女郎蜘蛛』(55)、『王将一代』(55)、『幸福はあの星の下に』(56)、『赤線地帯』(56)、『忠臣蔵』(58)、『忠臣蔵 櫻花の巻・菊花の巻』(59)、『かげろう絵図』(59)。
こう眺めていくと、最も相性のよかった監督は溝口さんですね、たぶん。
『鳴門秘帖』(61)、『赤穂浪士』(61)、『鳴門秘帖 完結篇』(61)、
『宮本武蔵』(61)、『宮本武蔵 般若坂の決斗』(62)、『宮本武蔵 二刀流開眼』(63)、
『暗黒街の顔役 十一人のギャング』(63)、『五番町夕霧楼』(63)、『くノ一忍法』(64)、『冷飯とおさんとちゃん』(65)、『湖の琴』(66)。
70年代以降はゲスト出演的な役割が多くなり・・・
『三婆』(74)、『炎の舞』(78)、『男はつらいよ 翔んでる寅次郎』(79)、『刑事物語3 潮騒の詩』(84)・・・という具合に、スクリーンでの活躍は激減してしまいました。
90年6月13日、心不全のため永眠。
享年72歳。
黒澤映画はときどき観返しますが、若い女優さんって、敢えていいますが怒鳴ってばかりいる三船のよき緩衝材になっており笑、あぁ黒澤さんってやっぱりキャスティングが巧かったんだな、、、などと思うときがあります。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『にっぽん女優列伝(126)小島聖』
山口出身。
「ヴァンプ女優」=妖婦的なキャラクターを得意とする女優。
東の横綱が京マチ子だとすれば、西の横綱はまちがいなく木暮実千代(こぐれ・みちよ)さん。
両者とも溝口健二と黒澤に「そのようなキャラクター」で起用されていますから、本人にもその自覚があったことでしょう。
※久我美子も小暮さんも、それから千石規子も、ちょっとしか出てこないのに、この映画に登場する女性キャラクターはみんな印象的。
黒澤映画にしては、とっても珍しいことだと思う。
自分の世代では、リアルタイムでの活躍はほとんど知りません。
ただこの映画の印象が鮮烈だったため、後年、この本を読んで木暮さんの意外な一面を知ることが出来ました。
この表紙もまた素敵!!
<経歴>
テレビCMに出演した、初めての映画女優さんなんだって!!
日本大学芸術学部出身。
38年に松竹に入社、同年、『愛染かつら』で俳優デビューを飾りました。
『純情二重奏』(39)、李香蘭と共演した『迎春花』(42)。
フレッシュな魅力は放っていたものの、このひとの才能が花開くのは結婚と終戦を迎えて以降でした。
44年に結婚し47年に松竹復帰。
成瀬巳喜男パートの『四つの恋の物語』(47)、
そして黒澤の『醉いどれ天使』(48)、
今井正の『青い山脈』(49)、
『石中先生行状記』(50)、『帰郷』(50)、『執行猶予』(50)、溝口健二の『雪夫人絵図』(50)などの話題作に連続出演を果たし、黄金期ともいえる50年代に圧巻のキャリアを築いていく。
『純白の夜』(51)、『自由学校』(51)、『海の花火』(51)、
藤壺を好演した『源氏物語』(51)、
小津の『お茶漬の味』(52)、『慟哭』(52)、『お国と五平』(52)、『千羽鶴』(53)、『女間者秘聞 赤穂浪士』(53)、『日輪』(53)、『祇園囃子』(53)、
『伝七捕物帖 女郎蜘蛛』(55)、『王将一代』(55)、『幸福はあの星の下に』(56)、『赤線地帯』(56)、『忠臣蔵』(58)、『忠臣蔵 櫻花の巻・菊花の巻』(59)、『かげろう絵図』(59)。
こう眺めていくと、最も相性のよかった監督は溝口さんですね、たぶん。
『鳴門秘帖』(61)、『赤穂浪士』(61)、『鳴門秘帖 完結篇』(61)、
『宮本武蔵』(61)、『宮本武蔵 般若坂の決斗』(62)、『宮本武蔵 二刀流開眼』(63)、
『暗黒街の顔役 十一人のギャング』(63)、『五番町夕霧楼』(63)、『くノ一忍法』(64)、『冷飯とおさんとちゃん』(65)、『湖の琴』(66)。
70年代以降はゲスト出演的な役割が多くなり・・・
『三婆』(74)、『炎の舞』(78)、『男はつらいよ 翔んでる寅次郎』(79)、『刑事物語3 潮騒の詩』(84)・・・という具合に、スクリーンでの活躍は激減してしまいました。
90年6月13日、心不全のため永眠。
享年72歳。
黒澤映画はときどき観返しますが、若い女優さんって、敢えていいますが怒鳴ってばかりいる三船のよき緩衝材になっており笑、あぁ黒澤さんってやっぱりキャスティングが巧かったんだな、、、などと思うときがあります。
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明日のコラムは・・・
『にっぽん女優列伝(126)小島聖』