Cape Fear、in JAPAN

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にっぽん女優列伝(135)佐伯日菜子

2019-08-22 00:10:00 | コラム
77年2月16日生まれ・42歳。
奈良出身。

公式ブログ


理想的な、あまりにも理想的な「完璧に過ぎる」デビュー。

俳優さんにかぎらず、作家にも歌手にも映画監督にも居ますよね。

それは素晴らしいことなのですが、上がり切ったハードルを超えることが出来ず、その後のキャリアが伸び悩むひとも多いです。

佐伯日菜子(さえき・ひなこ)さんも、そんなひとり・・・だったのですが、紆余曲折があって、現在の「いい感じ」なポジションに辿り着きました。

「消えてしまう」ケースが多いなかで、なかなかのタフネスであると評価出来ると思います。




<経歴>

元旦那は、サッカー選手の奥大介。

しかし奥からDV被害を受けていたことから離婚、本業ではないことでメディアに取り上げられましたが、これを乗り越えた先に「女優復活」がありました。

強い!!


映画俳優デビュー作は、94年の『毎日が夏休み』。

大島弓子の人気コミックを金子修介が軽やかに映画化、登校拒否の娘を日菜子さんが、出社拒否の父親を佐野史郎が好演しています。

翌年、伊丹十三の『静かな生活』(95)で渡部篤郎と共演、



障害を持った兄妹を熱演しました。

・・・ねぇ、完璧なスタートでしょう。

当然、我々映画ファンも「この子は、ほかの若い俳優さんとちょっとちがうぞ」と一目置くようになります。

デビュー直後の宮崎あおい、二階堂ふみにちかい感じですよね。


ただ、その後も映画・ドラマ出演がつづくも、どうしても最初の2本のインパクトを超えることが出来ませんでした。

『ねらわれた学園 THE MESSIAH FROM THE FUTURE』(97)、『エコエコアザラク3 MISA THE DARK ANGEL』(97)、『もう、ひとりじゃない』(98)、『らせん』(98)、
『うずまき』(2000)、『蛇女』(2000)、『センチメンタル・シティ・マラソン』(2000)、『ギプス』(2001)、『人間の屑』(2001)、
『約束』(2005)、『ハミングライフ』(2006)、『激情版 エリートヤンキー三郎』(2009)、『アサルトガールズ』(2009)、『おのぼり物語』(2010)。


さらに。
このあと数年間、キャリア的に少し停滞します。

結婚・出産、そして…というわけです。


2013年よりゆっくりと再始動、

『インターミッション』(2013)、娘と共演した『メロディ・オブ・ファンハウス』(2013)、
『世田谷区、39丁目』(2014)、『サンセットドライブ』(2015)、『日本零年』(2015)、『スクール・オブ・ナーシング』(2016)。

おや最近、何度も名前を目にするようになったな・・・と自分が思ったのは、2017年あたりでしょうか。

『祭りにおやすみ』(2017)、『CRYING BITCH』(2017)、
『タイムカプセル』(2018)、『プレイルーム クローンハート』(2018)、
本年も『僕の彼女は魔法使い』(2019)、『僕はイエス様が嫌い』(2019)、『エリカ38』(2019)、『イソップの思うツボ』(2019)、『葬式の名人』(2019)などなどに連続して出演、主にインディーズで「ややふつうでない感じ」の存在感を放っています。

完全復活して、よかったなぁ!!

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明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(136)坂井真紀』
コメント (1)
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