Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

にっぽん女優列伝(136)坂井真紀

2019-08-23 00:10:00 | コラム
70年5月17日生まれ・49歳。
東京出身。

公式サイト

フェリーニやイマヘイ今村昌平の映画を観ていると、豊満な女性が度々登場します。
それだけで画面いっぱいに幸福感のような温かみが出ますが、個人的には華奢な女性にグッときてしまいます。

なんの話だ? ってな感じですが、いやこれ重要。

映画の好みの話ですね。

もちろんフェリーニもイマヘイも大好きなのですが、華奢な女性がウンヌンカンヌンする暗めの映画に「より」魅かれる、たとえていうなら、それはロマンポルノのようなものでして、自分は根っからの「にっかつ野郎」なのだなぁと。

正直、映画女優としてはパッとしていなかった坂井真紀(さかい・まき)さんは、2007年あたりから突如として輝きを放ち始めます。

とくに、まだ売れっ子になる前の星野源と共演した『ノン子36歳(家事手伝い)』(2008)は胸に迫るものがありました。



必死に生きるヒロインを華奢な身体で体現、若い子ばかりを追いかける傾向にある自分ですが笑、

いわゆるチューネンにさしかかった女性も悪くないじゃないか、、、などと思ったものです。

おっさんが、エラソーに笑




<経歴>

4代目リハウスガール。
旦那は、写真家の鈴木心。

真紀さんと、酒井美紀・水野真紀・水野美紀がごっちゃごちゃになってしまう・・・というのは、もはや「あるある」でしょうねぇ。。。


92年に芸能界入りを果たす。

映画俳優デビュー作は、96年の『ユーリ』。

いしだ壱成が主演したインディーズでした。


『タイム・リープ』(97)、『OL忠臣蔵』(97)、『ご存知!ふんどし頭巾』(97)、
『目下の恋人』(2002)、『君のままで』(2003)、『木更津キャッツアイ 日本シリーズ』(2003)、『残煙』(2004)、『歌舞伎町案内人』(2004)。

このあたりまでは率直にいって「アタリ」はなし、テレビでの活躍のほうが目立っていましたね。

前述したように、真紀さん自身の身体性が強調されるようになって初めて「映画女優」として輝き始めるのです。

『The焼肉ムービー プルコギ』(2007)、『フリージア』(2007)、『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ』(2007)、
タイトルを目にしただけで傑作の予感がした、そして実際に「いい線」いっていた佳作『赤い文化住宅の初子』(2007)、
『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(2008)、『ビルと動物園』(2008)、『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』(2008)、『死にぞこないの青』(2008)、

そして『ノン子36歳(家事手伝い)』で、(繰り返しになりますが)華奢ながら迫力のある演技を披露。

驚きましたね~。

この映画が面白いのは、真紀さんはもちろん、源ちゃん、津田寛治、鶴見辰吾、佐藤仁美などなど、主要人物のキャラがみんな「きっちり」立っていること。

ヘンテコな連中だけど、実際にも居そうなキャラばかり。

おすすめしますよ。


ほかの作品に・・・
『ドロップ』(2009)、『私は猫ストーカー』(2009)、『THE CODE/暗号』(2009)、
『人間失格』(2010)、『ACACIA』(2010)、『スープ・オペラ』(2010)、『ゲゲゲの女房』(2010)、『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』(2011)、『その夜の侍』(2012)、『中学生円山』(2013)、『KANO 1931海の向こうの甲子園』(2014)、最新作は2017年の『阿修羅少女 BLOOD-C異聞』。

キャリアは順調ですが、もういっちょ、ファンのドギモを抜くような映画的変貌を遂げてほしい、、、と思ってしまったり。


次回のにっぽん女優列伝は、酒井美紀さんから。

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明日のコラムは・・・

『二階から小便』
コメント
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