Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(372)

2021-04-14 00:10:00 | コラム
いもーたん「じょー」→「じょー」だんて(ジョー・ダンテ)

SFやホラーが得意なことからスピルバーグ組として活躍した時期もあったけれど、
ゼメキスやルーカスとちがって、どことなくB級臭が漂う。

日本人にとってはひじょうに覚え易いというか親しみのわく「冗談って」的な?名前、ジョー・ダンテ監督74歳。

最大のヒット作は、みんな大好き『グレムリン』(84)。


これはスピルバーグの力もあって、バランスのよい娯楽作に仕上がっている、、、のだけれども、このひとの本質って、じつはムチャクチャな構成の『グレムリン2』(90)だったりする。



面白いけど、筋はよく分かんないし、なんかヤケクソ感もあるし!!


『ジョーズ』(75)の亜流として制作されたものの、アイデアいっぱいの脚本が効いていて数ある二番煎じのなかで最も出来のよい『ピラニア』(78)で注目を受け、


狼男伝説に材を撮った『ハウリング』(81)がスマッシュヒットを記録する。


実力を認められたダンテは『トワイライトゾーン/超次元の体験』(83)の第3話『こどもの世界』を担当。
ここでスピルバーグと出会い、『グレムリン』の監督に抜擢される。


イーサン・ホーク、リヴァー・フェニックスのデビュー作としても知られる『エクスプロラーズ』(85)、
『ミクロの決死圏』(66)を現代風にした『インナースペース』(87)、

そして個人的には最高傑作だと思っている奇妙なコメディ『メイフィールドの怪人たち』(89)、

※大仰な音楽に、くどいクローズアップ。なにかあると思わせておいて、じつはなんにもない感じ。あらゆる場面にダンテ節が炸裂している!!




邦題がすごく気に入って、自分のコラムタイトルに引用したこともあった『マチネー/土曜の午後はキッスで始まる』(93)など、

なかには「ちゃんとした、道理の通った」作品もあるのだけれども、

なんとなくイビツで、どこかおかしい。
とくにスピルバーグ組のほかの監督の作品と比べるとあきらかに異質、

完成度ってなにかね? 面白けりゃいいんでしょ?? みたいな感覚。

いいよね、こういう監督が居てもさ。

日本できっちりと公開された作品は、98年の『スモール・ソルジャーズ』が最後。

最新作にあたる『ゾンビ・ガール』(2014)も、日本では映画祭で上映されたのみ。

2010年代は主にテレビシリーズを監督、
ひょっとしたら彼の本質がとうとうバレてしまい、映画を創る資金が集まらないとか!?

そんなことはあるまい、体力の問題じゃないだろうか。
だって同じような体質を持つデ・パルマは、細々ではあるけれど、映画を撮りつづけているもんね!!


次回のしりとりは・・・
じょーだん「て」→「て」ろりすと。

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明日のコラムは・・・

『聞かれたら50本答えることにしています。』
コメント (1)
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