不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

にっぽん女優列伝(110)草笛光子

2019-04-25 00:10:00 | コラム
33年10月22日生まれ・85歳。
神奈川出身。

公式サイト


超のベテラン、大の御所、草笛光子(くさぶえ・みつこ)さんの落ち着いた声が好きです。

沢山の出演作からひとつを選ぶとすると、個人的には天才モリタの『それから』(85)になりますね。

草笛さんは、主人公・代助の嫂・梅子を演じています。



(それにしても草笛って、よい芸名!!)


懸命に勧める縁談を、するりとかわす代助。
に対し、長井家のために代助を諭しつつ、なんとか彼を理解しようとするキャラクターを好演しています。

小説版でもそうでしたが、こういう脇のキャラが立ってこそ、ドラマに深みが出るものですよね。



<経歴>

元夫は、作曲家の故・芥川也寸志。

50年、松竹歌劇団の5期生として入団する。

映画俳優デビュー作は、53年の川島雄三監督作『純潔革命』。

『別離』(54)、『哀愁日記』(55)、『大学は出たけれど』(55)、『絵島生島』(55)、『ここに泉あり』(55)、『第二の恋人』(55)、『白い橋』(56)、『忘却の花びら』(57)、『青い山脈』(57)、『東京の休日』(58)。

この58年に日本テレビで『光子の窓』がスタート、日本初の音楽バラエティだそうで、たいへん評判を集めたとか。


『暗黒街の顔役』(59)、『ぼんち』(59)、『夜の流れ』(60)、『名もなく貧しく美しく』(61)、

『続・社長道中記』(61)で「社長シリーズ」に初出演、以降「セミレギュラー」として同シリーズに顔を出す。

それらをまとめて・・・
『続サラリーマン忠臣蔵』(61)、『社長洋行記』(62)、『続・社長洋行記』(62)、『サラリーマン清水港』(62)、『続サラリーマン清水港』(62)、『社長外遊記』(63)、『続・社長漫遊記』(63)、『続・社長忍法帖』(65)、『社長学ABC』(70)、『続・社長学ABC』(70)。


それ以外の作品は・・・
『放浪記』(62)、『ニッポン無責任野郎』(62)、『女の座』(62)、『日本一の色男』(63)、『女の歴史』(63)、『大盗賊』(63)、『花のお江戸の無責任』(64)、『乱れる』(64)、『日本一のホラ吹き男』(64)、『ホラ吹き太閤記』(64)、『女の中にいる他人』(66)、『狸の王様』(66)、『狸の休日』(66)、『乱れ雲』(67)、『日本海大海戦』(69)。

キャリア中期は成瀬、70年代後半からは市川崑に気に入られ・・・

『犬神家の一族』(76)、『悪魔の手毬唄』(77)、『獄門島』(77)、『女王蜂』(78)、『病院坂の首縊りの家』(79)、そしてリメイク版の『犬神家の一族』(2006)にも出演、横溝正史モノの完全レギュラーとして務めを果たす。


『姿三四郎』(77)、『火の鳥』(78)、『幸福』(81)、『櫂』(85)、『極道の妻たち』(87)、『女帝 春日局』(90)、『首領になった男』(91)、『REX 恐竜物語』(93)、
『雪に願うこと』(2006)、『沈まぬ太陽』(2009)、『武士の家計簿』(2010)、『デンデラ』(2011)、『HOME 愛しの座敷わらし』(2012)、『0.5ミリ』(2014)、『殿、利息でござる!』(2016)、そして最新作は2018年の『ばぁちゃんロード』。


現役ばりばりってところがうれしいですよね、今年もスクリーンで会えるかしら。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(111)忽那汐里』
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画監督別10傑(47)市川崑

2019-04-24 00:10:00 | コラム
~市川崑のキャリア10傑~

崑さんの三大キーワードといえば、(くわえ)煙草、技巧派、そして最強の相棒・和田夏十(わだ・なっと)の存在。



妻であり盟友であり最大の理解者であり、才能溢れる脚本家でもあった夏十の存在はたいへん大きく、彼女の存在なくして市川崑の映画は語れないでしょう。

享年92歳、未だ多くの信奉者を持つ崑さんではあるけれども、そのうちの3割くらいは「本人より夏十が好き。」なのかもしれない・・・というのは、自分がそうだから。


(1)『炎上』(58)

三島の最高傑作『金閣寺』を映画化、主人公を市川雷蔵が熱演、友人役の仲代達矢も素晴らしく、ほんとうはカラーで観たかった大傑作。


※予告編が見つからなかったので、こちらで



(2)『おとうと』(60)



いわゆる「銀残し」という撮影・現像技術を発明した画期的な作品。

努めて日常に戻ろうとする岸恵子を捉えたラストが美しい。

(3)『ビルマの竪琴』(56)

セルフリメイクした85年版ではなく、やはりオリジナルのほうを推したい。

(4)『プーサン』(53)

怪優・伊藤雄之助の数少ない「主演作」として知られる。

人気の4コマ漫画を下敷きにした奇妙なコメディだが、60年前の東京の風景がじつに新鮮で何度も観たくなる快作。

(5)『野火』(59)

大岡昇平による戦争文学を忠実に映画化。

塚本晋也版と観比べてみることをおすすめしたい。

(6)『黒い十人の女』(61)

90年代の再評価も頷ける、洒落たブラック・サスペンス。

女優さんたち、楽しそうだな~。



(7)『病院坂の首縊りの家』(79)

横溝正史モノでひとつ選ぶとするならば、これ。

桜田淳子が、えれー怖かった。



(8)『東京オリンピック』(65)

あまりにも有名な記録映画。



こうなってくると、来年の五輪は誰に撮ってもらうのかと想像するのが楽しくなるね。

庵野監督とか面白いかもしれない。

(9)『犬神家の一族』(76)

日本映画史のなかで、あるいは最もよく知られたビジュアルイメージを誇る作品なのではないか。

物語そのものは、繰り返すが『病院坂』のほうがよく出来ているかと。

(10)『破戒』(62)

島崎藤村の代表作を映画化。

驚いたのは、原作を読んでいる若いひとが少なく、「被差別」のことは知っていても「丑松思想」が分からないこと。

それはよくない、せめて映画だけでもどうぞ。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(110)草笛光子』
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

黄金週間おすすめ映画

2019-04-23 00:10:00 | コラム
先週―地味な米映画『魂のゆくえ』を鑑賞、結果的にこれが、現時点における個人的なベストワン映画に躍り出た。

期待していなかったわけじゃない、神映画『タクシードライバー』(76)の脚本を手がけたポール・シュレイダーの監督作だし。



ただ、こっちの期待を軽く超す出来だったために心底驚いてしまったと。

現在公開中、敢えていおう「一部のひとだけ」に薦めたいのだが、どうかな前述したように地味な映画なので、皆さんが映画館に行き易いであろう黄金週間まで上映されているかどうか・・・。


自分?

大型連休なんか取れないよ。

「ギャラなんか要らない、金に困ってないもの」とボスに啖呵を切れる男であれば、そりゃあ30日連休でも可能だが。

というわけで、黄金週間もずっと仕事。


しかし全国民の半数以上が休みなわけでしょ?

だからこの期間に「映画館で観るべき3本の映画」を紹介しておきましょう。


『キングダム』



超のつく人気漫画の映画化。

というと『ジョジョ』の失敗―3部作のはずだが、きっと「なかったこと」にされ、第2作3作は創られない―を想起してしまうが、『アイアムヒーロー』(2016)など漫画原作の映画化に定評のある佐藤信介監督、がんばりました。
大傑作というわけではないけれども、原作ファンの不評を買う出来にはなっていないです。


『愛がなんだ』…トップ画像

主演の岸井ゆきのが、とにかくよい。




『バースデー・ワンダーランド』

わが群馬は館林が誇るアニメーター、原恵一の新作。

児童文学『地下室からのふしぎな旅』(柏葉幸子・著)をイマジネーション豊かに映画化、色彩の嵐に圧倒される。



…………………………………………

明日のコラムは・・・

『映画監督別10傑(47)市川崑』
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やっぱり「生」は、(なんでも)よいものじゃ。

2019-04-22 03:25:42 | コラム
~『RIZIN.15』(横浜アリーナ)総評~


<ベストサブミッション>

○村田夏南子(2回2分12秒 肩固め)サライ・オロスコ●

<ベストKO>

○イリー・プロハースカ(3回3分2秒 TKO)キング・モー●

<ベストバウト>

○朝倉未来(判定 3―0)ルイス・グスタボ●



<MVP>

イリー・プロハースカ

…………………………………………




オープニング映像は、ここ数年で最も完成度が高く、また、最も攻めていたかと。

なんといっても電気グルーヴを選曲したからね、それはピエール問題に対するアンサーというだけではないでしょう、煽り映像を手がける佐藤ディレクターはPRIDE時代から電気グルーヴを頻繁に使用していたし。


興行全体として捉えると、まあまあ盛り上がったし悪くなかったかなと。

相変わらず「テレビ主導」というのが気になったが。

だって快勝した堀口恭司は「ぜひ会場に来てください。生は、やっぱり音がちがうから」とマイクアピールしていたわけで、
それなのに「テレビに弱い主催者」は、現場に来てくれた熱心なファンではなく局側の意向を最優先し休憩時間を調整している。

世が世なら、国が国なら、暴動が起きてるよ。


何人かのファイターについて、ヒトコトずつ。

【朝倉未来】

これで、この階級の日本人のなかでは頭ひとつ抜きんでたと思う。

【那須川天心】

危なげない試合だったが、相手がなかなかにタフだった。
今回は、相手の健闘を称えるべきかもしれない。

【RENA】

彼女が目指すトータルファイターとしての戦いかたは「だいぶサマ」にはなってきたものの、じつはそうなってしまうと、彼女「だけ」が持っていた打撃系ジョシカクファイターとしての魅力がなくなってしまうという深刻な一面が露呈し始めている。


自分の専門はMMAだけれども、RENAの場合、天心と同様に「打撃専門」のカードだけで勝負したほうがいいのかもしれない。



…………………………………………

明日のコラムは・・・

『黄金週間おすすめ映画』
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

YOKOHAMAで待ってるぜ。

2019-04-21 00:10:00 | コラム
本日、横浜アリーナにて今年初にして平成最後の『RIZIN』が開催。

これをアップするころには、自分は「当然」「すでに」横浜に居ます。


※とりあえずパッキャオ、いらっしゃい。




そんなわけだから、きょうのコラムはこれだけ。


自分はそーとーよい席に居るので、みなさんテレビ中継で確認してみてね!!

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『やっぱり「生」は、(なんでも)よいものじゃ。』
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする