Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(295)

2019-06-25 00:50:19 | コラム
げき「だん」→「だん」がん(弾丸)

(1)鉄砲・大砲などで打ち出すたま
(2)古代中国で、小鳥などを捕らえるのに用いたはじき弓のたま
(3)狭い土地のたとえ
(4)非常に速いもののたとえ

※webiioより

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馴染みがあるのは、やはり(1)(4)でしょう。

弾丸ライナーとか弾丸旅行とかいうものね、

個人的に想起するのは、芸人コンビの(もう解散したけど)弾丸ジャッキーと、



日本映画『弾丸ランナー』(96)かな。



ただこの映画は、いうほど「弾丸」ではなかったけれども。。。


最近、銃器マニアの若い女子と友達になって、いろいろ教えてもらっている。

曰く「銃とかで萌え系とか大嫌いなんで、やっぱり銃撃戦はガチにかぎります。ちゃんとリロードしたり、マガジン装填とかきちんと描写してくれないと、銃撃ってくれないとダメ」

すごくかわいい子がこういう風に興奮して話すのだから、奥が深いぜ!!笑


まぁそれも、当然だがフィクションにかぎって楽しめる話で。

先日も交番襲ったキチガイ居たけどね、おまわりさんの銃使用は、もうちょっと自由度が効いてよいと思う。
そうしたからって、ヤタラメッタラ撃ちまくるおまわりさんなんか出てこないでしょう。


以下、弾丸の描写が光った映画3傑。
あくまでも「単なる映画好き」が選出したものなので、上で登場した銃器マニアのひとたちからは「甘い!」と不合格を出されそうだが!!

※トップ画像のトラビス乱射は、敢えて選出外とした―ら、偶然にも97~99年の映画だけになってしまった。


(1)『スリー・キングス』(99)

日本では当たらなかったが、米国では大ヒット。

湾岸戦争「終結直後」を舞台とした変化球の戦争映画であり、弾道のゆくえを視覚化していく演出が新鮮だった。

(2)『フェイス/オフ』(97)

銃撃戦に異様なこだわりを持つジョン・ウーが、「ハトやスローモーションを多用して」「弾丸」を表現する。



(3)『プライベート・ライアン』(98)

とくに冒頭のノルマンディー上陸。



銃撃による「痛み」が伝わる表現を可能にしたという点で、(物語はともかく)もっともっと評価されていい映画なのではないか。


次回のしりとりは・・・
だん「がん」→「がん」。

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明日のコラムは・・・

『かわるもの・かわらないもの』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(294)

2019-06-24 03:50:30 | コラム
ろん「げ」→「げ」きだん(劇団)

単なるイイワケだが・・・
映画を追いかけるので精一杯であるからして、いちども舞台鑑賞しない年のほうが多いし、この世界に関して語る知識を有していない。

していないクセして、友人が所属している劇団にホンを提供したことが2度ほどある。

どっちも不評だったけどさ!

けっ!!

でもまぁ、それもなんとなく納得出来る。

映画のホンは創り慣れているけれど、舞台のホンはドシロートなんだもの。

同じ「ものがたり」「ひとがたり」ではあるものの、似て非なるもの。

よくいわれているのは、映画は時間を、舞台は空間を支配する表現。

まったくそのとおりなのです、
自分が舞台のホンを巧く書けないのも、
それから同レベルで論じていいものか不安だが苦笑、
三谷幸喜の映画がダサくなってしまうのも、たぶんそのあたりに原因があるのだと思う。


『愛の新世界』(94)



アラーキーがからんでいることや、鈴木砂羽がヘアヌードを晒していることでしか騒がれなかったけれども、けっこう見応えはあったと思う。

風俗で生計を立てながら舞台女優を目指すヒロインが、きらきら輝いていてまぶしい。

『オペラ座の怪人』(16、25、43、62、88、89、91、98、2004)

じつに9度も制作されている古典中の古典。

ぜんぶ観ているひとは、それだけでえらい!

『ファントム・オブ・パラダイス』(74)

そんな古典をロックオペラにしてしまったデ・パルマの怪作。

でも個人的には、9回も創られたオリジナルよりも胸に迫るものがあって好き。

『恋におちたシェイクスピア』(98)

凡人と同じように、恋と創作に悩むシェイクスピアがいとおしいぜ。

『コーラスライン』(85)

格好いい導入部をどうぞ。

これをリチャード・アッテンボローが演出しているというのがオドロキ。



『櫻の園』(90)

なんてことない話だが、心地よい。

素材がよいので中原俊によるセルフリメイクにも期待したけれど、ぜんぜんダメだった・・・。



『さらば、わが愛/覇王別姫』(93)

激動の時代に翻弄されていく、京劇役者たちのいきざま。

チェン・カイコー監督って、いわゆる「一発屋」かもしれないが、これは超ど級の傑作なので映画史に確実に名を残します。

『Wの悲劇』(84)

薬師丸ひろ子、大熱演。

自分の脚本の師匠・荒井晴彦が(苦手なメジャー作品で)頑張ってる笑



『幕が上がる』(2015)

観る前は、単なるアイドル映画だと思ってた。

が、最後には感動。

そういう映画好き、きっと多かったことでしょう。



『ブロードウェイと銃弾』(94)

ウディ・アレン中期の傑作。

いかにもありそうな「舞台の舞台裏」を軽妙に描いてみせた。


あすのしりとりは・・・
げき「だん」→「だん」がん。

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デジタルにかこまれて

2019-06-23 00:10:00 | コラム
20代のころは「シナリオは手書きじゃ!」とかいって「ペンだこ」を自慢していたりもしていたのだけれども、

『ツイン・ピークス』のトルーマン保安官の台詞を借りれば、

「現代に捕まってしまったな」となるのか、

いや、そんな批評的な内容は含まれていないが、

あれほど? アナログな人間だったはずなのに、いつの間にかデジタルに埋もれた生活を送っていることに気づく。

代表的なものはネットだが・・・
細かいことをいえば、最近、部屋の掛け時計を電波式のにした。

さらに腕時計だってエプソンが出しているキイロイトリのデジタル式だし、



新車のライトも電池ではなくUSBで充電するタイプなのだった。


当然、シナリオをはじめとする原稿はすべてパソコンを使用している。


導入当初、抵抗がなかったわけではない。

慣れというのは恐ろしいね、それは映画にもいえることで、

フィルムからデジタルに移行し始めたとき、「これは映画といえるのか!?」なんて吠えていたわけですよ自分なんかは。

場面を焼きつけるフィルムと、場面を記憶するデジタルって、根本的なところからちがうのだから! と。

それなのに、あぁそれなのに。。。

いま、「ネット配信の映画を映画と呼んでいいのか!?」という「大」問題があって、自分なんかは(みなさんの想像どおり)抵抗を感じているのだが、たぶんそのうちに慣れていってしまうのだと思う。


それが良いのか悪いのかは、自分では評価出来ないところではあるけれど!!!


※最初にデジタルかっけー! と感激した映画



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「怪」便

2019-06-22 00:10:00 | コラム
週末のホテルは昼夜問わず混雑するので常に「2人以上体制」だが、平日の深夜は穏やかな時間が過ぎることのほうが多く、よって「ひとり勤務」が常。

つまり自分がひとりでフロント・部屋の清掃をやっている。

そもそも協調性がない男だし、マネージャーとしては新人だが「よく知った業界」ではあるので苦ではない。


ただひとつだけ、難儀なことがあり。

本コラムで何遍もいっているとおり、自分は快便でして。

いや、この前なんか120分のあいだに7回「ふつうの量の💩」を放出しており、こうなるともう、快便ではなく「怪」便だろう。

1度の排便に要する時間は90秒以内、
短いとはいえ、そのあいだフロントにひとが居なくなる。

防犯の観点から捉えてもよくないことだし、無人であると早とちりし、帰ってしまう・・・つまりお客さんを取り逃がしてしまう可能性があるのだった。

だからエレベーターが完全に止まった状態であることを確認し、廊下に流れるBGMを切り、トイレにダッシュ、座った途端にトイレットペーパーをぐるぐるさせて、イツナンドキでも接客が出来るように排便をすると。

ふつうのひとでも、そんなことがあるだろう。

けれども、大抵は1勤務にいちどきりのこと。

だが自分は、これを1勤務で「最低」5~6度繰り返すのである。


まったく、ヤワな腸の持ち主だぜ!! と自嘲するほかない。。。




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にっぽん女優列伝(124)国生さゆり

2019-06-21 06:00:00 | コラム
66年12月22日生まれ・52歳。
鹿児島出身。


公式プロフィール


ずっと広島出身だと思っていたら、鹿児島のひとなんですね、国生さゆり(こくしょう・さゆり)さんって。

自分は「おニャン子直撃世代」でしたが高井麻巳子(秋元康夫人)推しであったので、国生さんに関しては「ふうん…」程度の興味しか抱いていませんでした。

インターハイ県代表に選ばれるほどの俊足であり、おニャン子のなかで最も気が強い子―そういうイメージでしたが、ふたつともまちがっていませんでした。

印象に残るのはアイドル時代より、長渕剛との不倫騒動における長渕・志穂美悦子、そして国生さんの言動です。

志穂美えっちゃんの「夫はアーティストだから」という発言もある意味で格好よかったですが、それ以上に国生さんの潔さに痺れました。

「肉体関係、ありました」といい切った国生さんの会見は、まだ童貞だった自分にビッグインパクトを残しましたね。

どうとも思っていなかった国生さんを、いいね! と思った瞬間です。


※いちばん有名なのは『バレンタイン・キッス』でしょうが、自分はこっちを選びます…イントロさいこー! 振りつけも荒っぽくて(逆に)グー!




<経歴>

おニャン子クラブ、会員番号8番。
気が強いのは元々だったようで、自分より先にソロデビューを果たした河合その子や新田恵利に敵意を燃やしていたのだとか。

ガキの目から見てもふたりは特別扱いでしたもの、メンバーはみんな悔しかったのかもしれませんね。
それでも結成の翌年(86)には『バレンタイン・キッス』でデビューしたわけで、「その他大勢の子」より目立っていたのはたしかです。

その翌年の87年3月、おニャン子を卒業。
おニャン子ブームが終焉を迎えつつある時期であり、ナイスなタイミングだったのではないでしょうか。

「ソロでも売れる」という勝算は外れてはいませんでしたが、90年代に入ると長渕との「ずぶずぶ関係」が業界内で噂になり、また、長渕逮捕(クスリ)のあおりを受け、一時期は「みるみるうちに仕事が減っていった」そうです。

曰く「天狗になっていた」。

まぁ若いと、そういうこともあるでしょう。

ここからは、映画キャリアについて。

「お!」と思える演技を「いちどだけ」披露していますが、作品数はかなり少ないです。

映画俳優デビュー作は、人気メンバーが総出演した『おニャン子ザ・ムービー 危機イッパツ!』(86)。

同時上映は、とんねるず主演の『そろばんずく』(86)で、前者を観に行ったはずなのに後者のほうが映画として遥かに面白く、楽しめましたね。

正直『危機イッパツ!』で国生さんがどんな演技をしていたのか、まったく思い出せないです。

『いとしのエリー』(87)で主演を務め、
89年には、劇作家・鴻上尚史が映画監督に初挑戦した『ジュリエット・ゲーム』で村上弘明と共演、



鴻上さんの狙いは分かるし、国生さんの演技も悪くなかったのですけれどね、ぜんぜん話題にならなかったと記憶しています。

その後も『一杯のかけそば』(92)や『落下する夕方』(98)など、キャリアが途切れることはないものの、テレビドラマでの活躍に比べて映画においてはまったく結果を残せませんでした。


しかし。
2001年―青山真治の大傑作『EUREKA ユリイカ』で役所広司の元恋人を演じる。
ほとんど出番のないキャラクターでしたが、とても印象に残る演技でした。




そのほかの作品に、『パッチギ! LOVE&PEACE』(2007)や『一週間フレンズ。』(2017)など。


『ユリイカ』に触れるかぎり、映画俳優に向いていると思うのですけれどね。

起用のしかた次第では、完全に主役を喰う演技を披露してくれると思っています。。。

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明日のコラムは・・・

『「怪」便』
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