Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

年始特別企画 この演技がすげぇ!(3)

2023-01-06 00:10:00 | コラム
第三夜 『フェイク』(97)のジョニー・デップ

はっきりいっちゃうと、この映画以降のジョニデは「抜け殻」で、この演技に遠く及ばなくなっちゃってます。

そのくらい素晴らしい。

仕事とはいえ、ほんとうに信頼すべき人物を裏切ってしまった、死なせてしまったことへの後悔。
メダルと少額の小切手を渡され、「こんなもの…」という絶望と憤りを瞳だけで表現したラストシーン。

いやー、切ない。。。


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明日のコラムは・・・

『年始特別企画 この演技がすげぇ!(4)』
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年始特別企画 この演技がすげぇ!(2)

2023-01-05 00:10:00 | コラム
第二夜 『ブルーベルベッド』(86)のローラ・ダーン

ダーンは「性欲過多」のキャラクターを演じた『ランブリング・ローズ』(91)も素晴らしいのだけれど、映画のなかの「調和した演技」という視点で捉えると『ブルーベルベッド』のサンディ役かなと。

千切れた耳を道案内役に、暗黒の世界へと魅せられていくジェフリー(カイル・マクラクラン)を、ぎりぎりのところで「こっち側」に留まらせる重要なヒロイン。

ダーンの「泣き」と「叫び」、そして「笑顔」は、「満たされた世界」を表現しているのです。


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明日のコラムは・・・

『年始特別企画 この演技がすげぇ!(3)』
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年始特別企画 この演技がすげぇ!(1)

2023-01-04 00:10:00 | コラム
年始企画、本日より5日連続で展開します^^

すべての映画のなかで、好き嫌いを抜きにして「この演技すげぇな! やっぱりプロってちがうんだな!!」と思った俳優さんのキャリア到達点を選出します。

第一夜目 『JFK』(91)における、ゲイリー・オールドマンの演技。

オールドマンが演じるのは、ケネディ暗殺の「単独犯」と「された」リー・ハーヴェイ・オズワルド。

日本で暮らしたこともあるオズワルドは「米国生まれではあるものの旧ソ連に亡命」した男で、

ロシア語を話す際は英語訛りのロシア語、
英語を話す際では逆にロシア語訛りがあったはず、

このシーンを観ると、それがきっちり表現されていて感心。


シド・ビシャスや悪徳刑事など、派手な演技ばかり注目されるけれど、こういう地味な表現が出来てこそプロだと思うのです。

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明日のコラムは・・・

『年始特別企画 この演技がすげぇ!(2)』
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2023マスト映画はこれだ!

2023-01-03 00:10:00 | コラム
今宵は、現時点で「今年であろう」とされる劇場公開「予定」映画のなかで、これ観ないと始まらんでしょ?と思われる10本を選出。

自分が取り上げなくても、話題になるものばかり、、、でしょうが、なにかの参考にしていただければ。

ではいくぜ!!

(なんとなく、の公開順で)


『イニシェリン島の精霊』(1.27公開)

『スリー・ビルボード』(2017)で、一躍「ときのひと」となったマーティン・マクドナーによる新作。

オスカー受賞の可能性も噂されています。



『ベネデッタ』(2.17公開)

奇人変人ポール・バーホーベン監督作、史実に基づく話らしいが、まぁこのひとの映画なので、なにがどうなっても驚いちゃいけないし、怒ってもいけない。
いや、いけないことはないけどさ(^^;)



『シン・仮面ライダー』(3月予定)

監督を「ひとまかせ」にしたウルトラマンとちがって、こっちはアンノ自身が手がける。


ビジュアル完璧、あとは物語が追いついてくるのか、、、という問題のみかな。



『フェイブルマンズ』(3.3公開)

スピルバーグの少年時代を自身で描く伝記映画。
家族の不仲やユダヤ出自による差別や非難をおそれ、両親が死ぬまで制作を「待っていた」というスピの覚悟は、そーとーなものでしょう。

ちなみにジョン・フォード監督も登場、演じるのはなんと、デヴィッド・リンチ監督!
に、、、似ている!!



『生きる LIVING』(3.31公開)

黒澤の名作をカズオ・イシグロの脚色で映画化、小田切みきさんの役はあんまり美人だと気が散ってしまうのだけれど、そこんとこ大丈夫かな(^^;)


『ザ・ホエール』(4月予定)

問題児、ダーレン・アロノフスキー監督作。

300kgちかい体重のある主人公の物語、、、らしい。
演じるのは、ブレンダン・フレイザー。


『タイトル未定』(たぶん8・15前)

塚本晋也の最新作。
終戦の日にあわせると発言しているので、初夏公開かな。

ちなみに塚本さんは、『シン・仮面ライダー』に俳優としても出演しています。


『君たちはどう生きるか』(7.14公開)

この説教くさいタイトルのままで、宮崎爺は勝負に出る。

「今度こそ引退作」が冗談にならなくなってきている年齢だもんね、受け手はその覚悟で臨むだけです。


『Crimes of the Future』(公開日未定)

息子の活躍もうれしいクローネンバーグ一家、しかし真打は自分のほうだろうと父デビッドが奮起、
内容まではまだ伝わってきていないものの、「さすがだ」と絶賛されているらしい意欲作。



『Vortex』(公開日未定)

ギャスパー・ノエの最新作で、ほぼ全編がスプリットスクリーン(画面の二分割)で展開される実験作。

すでにフランス映画祭で観ちゃってますが、正式公開の初日に再び観にいこうかと。

M-1グランプリの一発目に選ばれた芸人さんは「その出来が、本大会の基準点になる」とされますが、それに倣うとこの映画、すでに100点超えの衝撃度がありました。


今年、この映画を超す傑作は出現するのか―自分の興味は、そこに尽きます^^

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明日のコラムは・・・

『年始特別企画 この演技がすげぇ!(1)』
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先端を拝む快楽 ~RIZIN.40総評~

2023-01-02 02:48:22 | コラム
大晦日は例年どおり『RIZIN』を生観戦するため、さいたまスーパーアリーナへ。


例年どおり「ではない」ところがあるとするならば、それは地上波放送がないことに尽きる。

未練たらたらいっていても先には進めないわけだけれど、寂しいっちゃあ寂しい。
と同時に、視聴率を気にしなくてよかったからこその「ガチカード」連発だったともいえて・・・というのは、去年も語ったね。



で、総評いきます。

ベストKO
○元谷友貴 ホジェリオ・ボントリン●

ベストサブミッション…ストレートアームバー、、、なのだが、通常の腕の動かしかたと逆だったので、これで極まるのかと驚いた!!
○井上直樹 瀧澤謙太●


敢闘賞 キム・スーチョル

ベストバウト
●武田光司 ガシ・ラバダノフ○





後半メインの5試合、北米との対抗戦は日本が全敗。
そのことについてのweb記事が挙がると、「そら見たことか」「当然の結果」などのコメントで埋め尽くされた。

たしかに対抗戦の臨みかたとしては悔しがるのがスタンダード?な気がする。
それらについて評論家気取りで「日本は〇〇だから」と分析するのも一興といえば一興。

だ、けれれども。。。
自分、そういう気持ちがまったく起こらないのですよね。

国がどうこうよりも前に「競技としてのMMA」が大好きなので、その先端技術を拝む気持ちよさが「なによりも」勝っている。

MMAってMMAと呼ばれるようになったのも「ごく最近」のこと、映画の歴史に比べたら「はるかに」浅い。
いや、その源流までもを歴史に加えるとするならば、昔のコロシアム、プロレスも入るわけだし「かなり」深くはなるよ、
しかし「競技化」されて以降の歴史は、やっとこさ成人になった程度の浅さなんですよ。(だからプロレスと混同したままのひとも多く、MMAファンはその混同を心底嫌がり、また、プロレスファンは「プロレスをバカにするな、下に見るな」と怒りだす。両方とも好きなものは、頭をかいて苦笑する、、、みたいな現象が起こる!)

つまり技術は最終形態になる前であって、新しいものが続々と生まれてくるわけ。

それを発見、認識する面白さってあるなぁと。

もちろんヒイキのファイターは居る。
そのファイターが負ければ哀しい。
ヒイキにするファイター同士の対決では、胸がしめつけられる思いがする。

しかし一昨日の対抗戦に関しては、悔しさや哀しさよりも、間近で、進化をつづける技術や「MMA的思考」に触れることが出来て気持ちよくなり、はっきりいって勝敗などどうでもよくなったのでした。

結果、90点という高得点の興行になったと評価するのであります!!


※現場の空気を少しだけでも感じてもらえたら^^


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明日のコラムは・・・

『2023マスト映画はこれだ!』
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