Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(441)

2023-01-15 00:10:00 | コラム
まー「く」→「く」りすてぃーん

人気作家スティーブン・キング原作の映画化作品で、個人的5傑を挙げてみましょうか。


『キャリー』(76)
やっと書き上げられたデビュー作は、デ・パルマ&スペイセクという完璧な監督・主演に恵まれ大成功を収めた。

『黙秘』(95)
俳優たちの演技合戦を堪能出来る。


『ペット・セメタリー』(89)
メアリー・ランバート監督の演出、もっと評価されてもよかったよなぁ。。。


『ショーシャンクの空に』(94)
すでにベタ作品的な扱いを受けるほどだが、よいものは、やっぱり、よいのです^^

そして『クリスティーン』(83)、次点は『デッドゾーン』(83)かな。

ちなみに『スタンド・バイ・ミー』(86)と『グリーンマイル』(99)は、映画としての出来は悪くないのでしょうが好みじゃない。
とくに前者はリヴァーの存在、それからエピローグの入れかたが卑怯だなと(^^;)


さて5傑のなかで最も知名度が低いであろう『クリスティーン』は、米国ではそこそこのヒットを記録したものの、日本では2週間程度で打ち切り処理された「ハズレ作品」とされている。

監督はB級の雄ジョン・カーペンター。
スター不在、強いていうなら主役は58年製、赤のプリマス・フューリー。



原作ではこの車に怨念が宿る過程も描かれるが、

映画では「もともと邪悪な意思を有する」という設定に変更されており、ゆえに110分という理想的な上映時間に収まった。

※理屈なんて要らないかもしれない、だってコレだけで充分に怖いでしょ。



中古車プリマス・フューリーに魅せられ、それを買い取り、クリスティーンと名づけて整備をつづけ新車と見紛うほどの修理を施す高校生のアーニー。
しかしクリスティーン誕生過程と比例して、アーニーの人格が変貌していくのであった・・・。

原作で面白かったのは、各チャプターの冒頭にロックの歌詞引用がなされている―ビートルズの『ドライブ・マイ・カー』やジャニス・ジョプリンの『ベンツがほしい』など―凝った構成で、
カーペンターはココをオールディーズに変更し、カーステレオから流れる設定にしていて感心。

そう、よく出来た映画なのにね、なぜ日本では流行らなかったのだろう。
その1ヵ月前に公開された『クジョー』(83…セント・バーナードが狂うやつね)のほうも打ち切りだったようだし、この時代、わが国でキングはパワーワードではなかったということか!?

いやいやすでに『キャリー』が大ヒットしていたわけだし、キューブリックによる『シャイニング』(80)もあったのになぁ!!!


あすのしりとりは・・・
くりす「てぃーん」→「てぃーん」うるふ。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(442)』
コメント (2)
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