まいぱん日記

身近なあれこれ、植物のことなど

イスカの不思議

2013年03月07日 | ロシア
クリスマスツリーのヨーロッパトウの球果には松と同じようにひとつひとつの鱗片に実ができます。Wikipedeaのこの画像の一番上の真ん中です。松の実と似てますね。

松の実やヨーロッパトウヒの実を主な餌にするイスカという鳥をご存知でしょうか。
こんな鳥です。
鳥は知らなくても、「イスカの嘴(はし)」とか「イスカの嘴のくいちがい」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。イスカの上と下の嘴は交叉しているのです。それはトウヒや松の実を球果からほじりだすためだそうですが、それにしても不思議ですね。

不思議の二つ目は、イスカは厳寒の冬、雪におおわれたヨーロッパトウヒの森で雛をかえし、育てることです。
なぜそんな寒いときに?と思いますが、イスカは松やトウヒの実が豊かにあれば、1年中暑くても猛烈に寒くても時期を選ばず、つがいになって、雛を育てるのだそうです。餌は巣のまわりにぶら下がる球果の中にいくらでも貯蔵されています。お腹がいっぱいなら、どんな寒さを恐れることはありません。

さらに驚く、三つ目の不思議がロシアの児童文学作家ビアンキの『森の新聞』に出てきます。
「年とったイスカの死体は、二十年ほどもほっておくことができます。――しかも、一本の羽も体からぬけず、においもしないでしょう。ミイラのようです。」(タカクラ・タロー訳)
年とったイスカは死んでもくさらない!
その理由(わけ)は、イスカが松やウヒの実を一生食べつづけ、実には精油や松脂、タンニンなどが含まれていて、それがイスカの体全体にしみこんでいるからです。

今も寒い国の針葉樹の森でイスカは雛を孵しているのでしょうね。


 
 

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コメント (2)
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