うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

柿とおたまの8年間

2023年01月22日 | おたまの事

桃栗三年柿八年、

私はずっと、柿栗が3年で桃が8年だと思い込んでいた。

 

おはようございます。

違うんだ~、柿が8年なんだ~っと、今知った。

この記事を書く前に、一応調べてみて知った。

桃がお高いのは、栽培に8年も掛かるからなのだとばっかり思っていたし、

きっと誰かに、そんな話をしたこともあるだろう。

恥ずかしい・・・。

どうしよう?

恥ずかしい・・・。

 

そんな我が家のおたまは、8歳だ。

去年の10月、8歳を迎えた。

産まれた日は、分からない。

柿の実が実るころ、私はおたまを拾った。

突然の出会いじゃない。

職場付近で産まれたことは知っていた。

おそらく、5匹兄妹の中の何番目かに産まれた子だ。

 

子猫らがちょろちょろ歩き始め、時々その様子を見かけるようになったが、

ある日、1匹の子猫が、

丘の上に居る母猫と兄妹達を見上げて、懸命に叫んでいるのを見つけた。

しばらく観察していたけれど、母猫は助けようとしない。

異様な光景に気付き、つい私は駆け寄っていった。

「ねえ、この子もらっちゃうよ?いいの?」

そう母猫に問いかけると、母猫は黙っていた。

警戒心の強い母猫が、逃げもせず黙って立っていたのだ。

だから私は、その子猫を拾い上げた。

小さな小さな白猫だった。

子猫を拾う気なんて、さらさら無かったくせに、

その時私は、思わず母猫に叫んでいた。

「ありがとう、この子もらうね。ありがとう~。」

 

それが、おたまだ。

野良で生きる母猫は、時に非情だ。

そうでなければ、生きてはいけない。

あの時の母猫はおそらく、

「この子をこれ以上育てるのは無理だ」と判断したのだろう。

たしかに、おたまは難しい子猫だった。

目立った病を持っていたわけでは無かったが、獣医師は、

「この子、たぶん難聴だね。」

と言った。

私も、そうだろうなと納得した。

 

しかし、だからなのか、

おたまは小さな頃から、人に甘えるというような行為はしなかった。

撫ぜようとしても、本気で咬みついた。

オモチャを見せても遊ぼうとはしなかったし、無謀な冒険もしなかった。

食べ物に関しても、つねに警戒していたように見える。

美味しいかではなく、安全かを気にしていた。

とにかく、子猫らしからぬ、楽しそうでない子猫だったものだから、

私は、おたまが心配で哀れで仕方なかった。

 

あれから8年だ。

おたまは、随分成長した。

今じゃ、標準より大きめに成長したオス猫だ。

少しずつ、少しずつ、出来ることも増えていった。

補ていされて大人しくするのは、1年も掛からなかったが、

撫ぜられても咬まなくなるには、4年掛かった。

ブラシを掛けるには、5年。

ドライフードを食べられるようになったのは、6年を要した。

新たにやってきた新入りと遊べるようになるには、

新入りが来て2年以上経った頃だった。

 

そして、ついに・・・ついにぃぃぃぃ!!

突然、おたまが私の膝へ乗ってきた!

 

 

 

 

1月21日、午後2時過ぎ。

おたまが生まれて初めて、私の膝に抱かれた。

く~んく~んっとまるで子犬みたいに鳴きながら、

しばらく私の胸にしがみついていた。

 

おたまの成長は、きっと、まだまだ続く。

ゆっくり、ゆっくり。

そんな昨日は、心の中では「きゃーきゃー」歓喜していた訳ですが、

だから未公開ショットも出しちゃいます。

おたま「おら、最悪だ・・・」

相変わらずな、どんより顔のおたま!

うふふふ、こういうのを被れるようになったのも、

これもある種の成長か?!


ここは、パリじゃない・・・

2022年10月26日 | おたまの事

私が暮らす、マンションの修繕工事は、

10月から始まった。

 

おはようございます。

足場を組み、建物ごとすっぽりと黒い幕で覆われた訳だが、

そのおかげで、部屋の中が暗い。

毎朝、「今日も降りそうだな」と勘違いするところから始まる。

まるで、フランス映画の世界観だ。

私のフランス映画についてのイメージは、ちょっと薄暗い。

そして、静か。

だからか、自ずとテレビも我が声も音量が下がり気味になり、

静かな薄暗い部屋の中で、

フランス語をシャバダバ呟くかのように、三河弁で話している。

それは傍から見れば、フランス映画の世界観ではなく、

古式ゆかしい日本の恐怖映画に見えるだろうけれど、

あや以外、我が家の3バカ兄弟は、もともと静かな猫らだ。

 

心配していた修繕工事という環境の変化中も、

思いのほか落ち着いているというか、あまり気にしていないようだ。

特に心配していた、おたまが、一番平気に見えるから驚く。

おたまは、神経質なはずだけれど、そういうイメージだったのに、

最近のおたまは、頼もしいとさえ思える。

 

たれのんを迎えてから、おたまは、すごく変わった。

体形もペラペラの干したイカみたいだったのに、

いまじゃ、大福みたいにふっくらだ。

理由は、

生れて6年間、一粒たりとも食べなかったドライフードが

食べられるようになったからだ。

ある日、のん太の残したドライフードを、何を思ったのか口にした。

その時をきっかけに、

おたまは、一種類ではあるがドライフードが食べられるようになった。

私は、大げさでなく本当に、腰を抜かしそうになった。

 

頑なに守っていたパーソナルスペースも、かなり狭まった。

おたまの中で、何が起こっているのか、

それはおたまにしか分からないが、私としたら、

「おたま、ありがとう。」に尽きる。

 

たれ蔵と同じ恰好で並んでし

 

それにしても、おたまはデカいな!

 

声は小さいのにね。

 

おたま「おい、たれぞ?!おらの方が偉いんだからな!」

たれ蔵「分かってるよ、たま兄ちゃん」

たれ蔵も、ありがとうな。


ゆっくりな私と猫

2022年06月12日 | おたまの事

やっちゃったな~。

昨日は、久々にやってしまった。

 

おはようございます。

最近のおたまは、扱いやすい。

おたまは、我が家にやって来て以来ずっと、

あやに拘り過ぎて、逆にあやに嫌われているのに、

それでも、あやにチョッカイを掛けようとする。

けれど、そんな時も、

「ダメよ~、おたーまちゃん」

と声を掛けるだけでやめるようになった。

 

たれ蔵との関係も落ち着いていた。

以前は、たれ蔵を撫ぜた手で触られるのも嫌がったが、

最近は、たれ蔵と追いかけっこして遊んでいる。

とはいえ、それはたれ蔵の細心の注意の元に成り立っている。

一定の距離、走るスピード、時間、

おたまが嫌がらない範囲を、たれ蔵はいつも探っている気がする。

 

それなのに、昨日はやってしまった。

訳もなく、いや、おたまには訳があるのかもしれないが、

不意にスイッチが入り、荒ぶっていたのを見て、

「おたまちゃん、やめようか~?」

と声を掛けても止まらない。

 

多頭でいると、悪戯に興奮させるのは禁忌だ。

興奮が他の猫にも伝染して、あっちこっちで喧嘩が勃発することにも成りかねない。

特に、オス猫が多めの今の我が家は、微妙なバランスで保たれている。

そうなると、大惨事だ。

 

私は慌てたが、いかんせんトイレに座っていた。

まだ立てない。

だから、トイレから、おたまに声を掛けていたのだ。

でも、そうも言っていられない。

あやは、けたたましいサイレンのように、おたまに威嚇音を発している。

私はグッと出そうな物を腹に引っ込めて、立ち上がり駆け寄った。

すると、おたまは私に向かってシャー!っと威嚇した。

私は再び、腹にこみ上げる物と、ほんの僅かな怒りを堪えて、

おたまを撫ぜた。

いや、撫ぜようと手を伸ばしたのだ。

その時、おたまは、私の手を咬み、シャー!とまた威嚇した。

そして、あろうことか、

その声を聞いて駆け付けた、たれ蔵に、ガブリと噛みついた。

私が咄嗟に

「こらぁ!」と怒鳴ると、

おたまはたれ蔵から離れて走って行った。

私は、シャーっと威嚇しながら走り去るおたまの後ろ姿を見送りながら、

「ああ、やってしまった・・・」

と呟いた。

 

普段、しょぼくれた顔で寝ている事の多いおたまは、

決して、穏やかな猫じゃない。

それは、拾った時から変わらない。

おたまは、幼い頃からずっと、心に何かを秘めている。

それが何かは、私には分からないし、

おたまは決して隠しておきたいと思っている訳でもないだろう。

けれど皮肉なことに、

私としたら分からないから、おたまを信じられない。

 

そんな中、おたまは随分変わったところもある。

6年間まったく食べられなかったドライフードも食べるようになったし、

ブラッシングもさせてくれるようになった。

撫ぜると漏れなく咬みついていたおたまが、

ゴロゴロ控えめに喉を鳴らした時、あの時、私は跳び上がるくらい嬉しかったが、

あの時、私じゃなくおじさんが撫ぜている時だったものだから、

嬉しかったけれど、おじさんに飛び蹴りしたくもなった。

「どうして、あたしじゃねーんだよ」って。

環境の変化に最も苦手で神経質なおたまが、

新たに加わった新入りとの日々を、ゆっくりゆっくり構築している。

自分を変えながら、ゆっくりとだ。

よちよちと歩き始めたたれ蔵に、ようやく近づき始めた頃

 

並んで食事ができるようになった頃

 

私は、そんなおたまの変化も信じられない。

おたまに、いろんなことが乗り越えられるのかと信じらない訳だ。

一番厄介なのは、実はおたまを信じられない私なのだ。

 

だから昨日は、しょんぼりしていた。

私もしょんぼり。

おたまも、しょんぼり。

訳も分からず咬まれたたれ蔵も、いささかしょんぼりして見えた。

白い猫と黒い猫と、くすんだ肌の女は、

三角形を作る位置で、それぞれしょんぼりしていた。

 

「おたまぁ・・・ごめんな」

と声を掛けたら、おたまは頭を上げて目を細めた。

「たれ蔵、ごめんね」

と声を掛けたら、たれ蔵はすっかり熟睡していた。

なんだか、ひどく静かで、この上なく平和な時間だった。

そして、そんな昨日は、よねの命日だった。

 

よね「あのね、あのねのね~」

何か伝えに来てくれたのかい?

 

よね「あの子をね、もっと信じてあげてよね~」

そうだよね。

そうなんだよね。

 

よね「あぁぁ、そこもっと、ゴリゴリしてよね~」

私とおたまは、ゆっくりと進んでいくよね。


キメ顔は、これ!

2022年05月19日 | おたまの事

一重瞼は、進化系なのである。

 

おはようございます。

そもそも人類は、二重瞼だった。

長い年月を掛けて、

「要らなくない?二重じゃなくても、困らなくない?」と気付いた遺伝子は、

一重瞼の人間を創造したのである。

正確には、氷河期を耐え抜くための進化だったらしい。

私はものすごく綺麗な、お手本みたいな、一重瞼です。

 

この進化系人類の私から言わせてもらえば、

「二重のほうがいいです!私にも、二重をください!」

愛知県、温暖だし・・・。

 

そして、人間以外の動物でも、二重の子と一重の子がいるらしい。

柴犬などは分かりやすいようですが、

我が家のおたまも、よーく見ると、ちょっと二重っぽい。

時と場合によって、二重に見える時がある。

 

最近、私と一緒に風呂に入りたがる、おたまで観察できる訳ですが、

おたまは、とにかく顔が近いのだ。

顔回りを撫ぜて欲しくて、もはやチューしそうな勢いで近い。

おたま「早く、入るぞ」

スタンバイしてますね。

では参ります。

撫ぜられる顔からの・・・

 

あっ、二重!

 

もうチューしそうなくらい顔だけ近づいてからの・・・

 

二重!

こんなキメ顔とチューさせられるという、一種のハラスメント!


白い猫 大きい方

2022年01月19日 | おたまの事

自分の感受性くらい、

自分で守れ、ばかものよ。

『自分の感受性くらい』茨木のり子 より

 

おはようございます。

昨夜、私はおたまを叱った。

今、この家にいる猫で、叱れれるなんて、

おたまくらいしか、いない。

 

私は昔から猫達に「これは絶対ダメ」を一つに絞っている。

それ以外は、何をしても叱るということはしない。

その「これ」をしたから、私はおたまを叱った。

凄く叱った。

もはや、鬼のように叱った。

 

大人しいように見えるが、

おたまは、決して穏やかな猫ではない。

拘りが強い、不器用で神経質な猫だ。

どちらかというと、多頭飼いには向かいタイプというか、

多頭でいることに、ストレスを感じやすい猫だろう。

だからか、その性格が、時々、攻撃的な行動に繋がってしまう。

 

意地悪ではないし、我儘なわけでも無い。

戸惑ってしまう。

どう振舞えばいいのか戸惑った時、キレちゃうんだ。

 

我が家は多頭飼いだ。

『喧嘩は絶対許さない』

これが、我が家の唯一、絶対ダメなルールだ。

放っておいた方がいい場合もあるが、

一方的にキレるという行為は、叱るようにしている。

 

でも、昨夜の叱り方は我ながらまずい。

こういう時は、落ち着かせたほうがいい。

けれど、突然おたまにキレられて、

怖がるのん太を目にしたら、ついカッとなった。

烈火のごとく叱ったら、さらにヒートアップさせかねないのに。

 

おたまは、いい奴だ。

たれのんが来て以来、おたまは凄く頑張っているし、

凄く優しいとこもある。

頭も驚くくらい、良かったりする。

特に、記憶力は、私なんかより遥かに良い。

 

だからか、その後、

皆で遊ぶ時間になったら、

おたまは、珍しくジャラシに飛びついてきた。

おたまは、そういう子供じみた遊びはしないくせに、

私のジャラシに、子猫みたいにじゃれてきた。

ついさっきまで、叱られてムスッとしてたのに、

そんなこと忘れちゃったみたいに、私と遊んだ。

 

私は救われたような気持ちになって、凄く楽しかったが、

きっと、おたまはそれほど、楽しくなかったんだろう?

私に、付き合ってくれたんだろう?

 

お前は、本当に、いい奴だな。

ごめんな、おたま。

 

あや「おたまは、あたしに任せといて!」

あやに任せると、ぶっ飛ばしますやん。