昨日の病院では、
また体重が減っていた。
よねが、すこし様子を変えてきた。
おはようございます。
そりゃ、当たり前だ。
あの子、病気なんだもん。
治らない病気なんだもんな。
それでも我が家は、変わらない。
うんこは、どんな袋でも開ける音がすれば、
速足で、おやつかどうかの確認をしにくるし、
おたまは寝てるし、呼んだって来やしないし、
あやは遊べとわめいている。
こそっと座布団に沈んているよねをしり目に、
あやをジャラシで遊ばせる。
あぁぁ、やりきれん!
つい、あやの元気さが鬱陶しくなり、
私は、ジャラシを振りながら、わざと苦しそうに息を切らせ、
「はーはー、おばちゃん疲れた。はーっぜーっはーっぜー」と言ってみた。
すると真剣に遊んでいたあやが、ぴたっと止まり、
私の元に駆け寄り、顔を近づけてきた。
「おばちゃん?大丈夫?」
そう言っているとしか思えない顔で。
あれ以来、今日までの数日、私がジャラシを持つと、
あやは乗ってこないどころか、側から離れないようになった。
「あや、ごめんな。おばちゃん元気なんだ。ごめん」
謝っても、あやの心配は、まだ解けないようだ。
この一連を、すべて見ていた、我が家のおじさんは、
「あやは、本当に優しい子なんだよね」と目を潤ませながら、
毎夜、私の分まで、独りでジャラシを振る事となった。
あやは、おじさんの事は心配では無いようだ。
反省はしている。
でも・・・
ちょっと、笑っちゃう自分がいる。
振り返ってみれば、
あやが心配して寄り添ったのは、私が初めてではない。
今は亡き先住猫にも、あやは最期まで寄り添った。
具合が悪くなると、必ず寄り添っていたんだ。
うめのための敷物の中心で
うめのための敷物を被って
すごい格好で
うめを端っこに追いやりながら。
夏が過ぎ、腎不全の症状が日に日に進行する中、
他の猫達は、うめと距離を置くようになったが、
あやは、うめに寄り添い続けた。
最期の数日は、私も戸惑う程だった。
うめは自意識を失い、ぐるぐると歩き続けるだけになったが、
うめに踏まれながらでも、あやは寄り添い続けた。
本当に、最期の最後まで。
痩せる思いで太りながら・・・
きくの時は、隔離していたから寄り添う事は叶わなかったが、
でも実は、きくの具合が悪い時は、格子越しに寄り添っていたんだよな。
あやは、優しいんだよな。
よねの事も、頼んだぞ。
でもやっぱり、
ウルウルしながらあやと遊ぶおじさんの事は、
全然心配しないんだよな?!