歴史は繰り返される。
それが、過ちだったと気付いた時、
人は、正義とは何かを、模索し始め、
そして、また、
新たな歴史が、くり返されていくのかもしれない。
おはようございます。
数年前、実家でちょっとした騒ぎがあった。
家の中に、小さなヘビが居たという、騒ぎだ。
その時、父さんが慌てて、ペンチかなんかで、
ヘビの頭を掴んで、外へ放り投げたそうだ。
翌朝、私が実家に立ち寄った時、そう話していた。
子供の頃はガキ大将だったと、
ことあるごとに武勇伝を自慢げに話す父さんが、
「そら、もう、びっくりしてよ。」と
いかに、ヘビにビビったかを話しているもんだから、
私は、言ってやったさ。
父さん?ヘビが怖いのかい?ヒッヒッヒ。
私はね、ヘビとか爬虫類は、全然ヘーチャラピーだぞ。
いやむしろ、私は、ヘビが大好きだ。
なんだよ~、私を呼んでくれたらよかったじゃ~ん。
会いたかったな~、そんな可愛いヘビさんと~。
私だったらね、そーっと優しく掴んでやってだな、
草むらに、もう来るんじゃないぞっつって、
逃がしてやるってのにさ。
父さんったら、見掛け倒しだな~ヒャッヒャッヒャ~・・・
と、このように、私は、ヘビへの愛と勇気を10分ほど語り、
最後に、はっきりと伝えた。
父さん、母さん!
今度、またヘビが出たら、すぐ私に教えて!
ヘビの事なら、このおかっぱに、お任せあれ。
時は流れて、一昨日、
私は、仕事を終え、いつもように急いで家へ帰った。
ただいまーっとドアを開ければ、
そこには、うんことあやとよねが居た。
これも、いつも通りの光景だ。
ご飯を急かされ、用意をしても、おたまは来やしない。
それも、恒例だ。
私は、いつものように、おたまを探す。
「おたまー、どこで寝てんだー?メシだぞー」と。
その日、おたまが寝転がっていたのは、北側の部屋だった。
「ここか。ほい、ご飯を食べるぞ」と言いながら、抱き上げようとした、
その時だ。
※この後、閲覧注意かもな画像が出ます。心の準備をお願いします。
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なに?この長いのは?
へっ?
へっ?
へっ?
眼が合った瞬間、一旦、石と化した私は、声も出ない。
だか、しかし、
グズグズなんて、してらんない。
猫達を、猫達を守らねば!
おたまを部屋から出して、部屋の戸を閉めて、
私とヘビとの空間が出来上がった。
さぁ、ここからだ。
ぞんぶんに触れ合えよ、おかっぱ。
大好きなんだろ?
ヘビ、大好きなんだろ?
そう、自分の心に呼びかけても、
一歩も前へ進めない。
よし、一旦、吐き出すかと思い、私はようやく、叫んだ。
ギャーーーギャーーーギャーーーヘビーギャーたーすけてーーー!!
スッキリしたところで、
そっと近付き、観察してみる。
ほら、夢にまで見たヘビだぞ、おかっぱ。
大好きなんだろ?
ヘビ、大好きなんだよな?
また、心の中に、そう呼びかけても、
眼が合うたび、石と化す、私。
よし、一旦、吐き出そうと思い、また叫んだ。
ギャーこえー、野生、こえーーー、ギャー父さん、たーすけてーーー!!
またスッキリとしたところで、
思い出してしまった。
数年前の、実家でオオグチを叩いた自分を。
うん、父さんに頼るわけには、いかんな・・・
そう考え直した私は、頑張ることにした。
網戸のない側の窓を、ちょっと開けて、
棒で、促すという作戦だ。
1.つつくと、ヘビがチョロッと動く。
2.ビビり過ぎて、なぜかクルクル回っちゃう。
3.一旦、石と化す。
これを何度も繰り返し、
ようやく、ヘビを外へと促す事に成功したのであった。
その後、ヘビは、壁を伝って、草むらへと戻っていった。
さようなら、ヘビさん。
もう来るんじゃないぞっつって、
いつでも逃げ出せる体制で、遠くから、そーっと見送ったのであった。
おい、おたま!
おたま「ヘビさん?どこ?」
君、気づかなかったのかい?
部屋にヘビが居た事、気づかなかったんだね?
おたま「おばちゃん、ヘビって、どんな奴なんだ?」
いいんだ。
君は、一生、知らんでいいんだ。
ところで、おたま。
この話、絶対に、ぜーったいに、
父さんに話しちゃ、駄目だかんな!