嘘みたいだけど、
もう7月なんですって?!
おはようございます。
7月は、たれ蔵だ!
綺麗な空だね、たれ蔵。
たれ蔵と初めて過ごした7月は、
たれ蔵にとっても私にとっても、激動だった。
たれ蔵は、ようやく2か月歳になり、
その頃のたれ蔵は、黒猫じゃなく灰色の猫というよりコウモリみたいで、
「この子は、どんな成猫になるんだろうね?」
と、母ちゃんはすっごく楽しみだった。
ところが、
突然6匹の生後間もない子猫を保護する羽目となった。
生まれて約9時間歳の子猫らだった。
それを弊社の熟女さんと手分けして、3匹ずつ育てる事になり、
私はそれが本気で嫌だった。
ただでさえ、たれ蔵を保護した時は、よねの終末期で、
たれ蔵にばかり手を掛けてやれなかった。
だから、
よねを見送った後は、大いにたれ蔵を甘やかしてやろうと思っていた。
生後2か月のたれ蔵は、それはそれは元気で素直で食いしん坊な子猫になった。
私とおじさんは、いつも笑っていた。
たれ蔵も笑っていたよな?
だから、今更また子猫を育てるなんて、本当に嫌だったんだ。
たれ蔵に、また淋しい思いをさせることが、苦しかった。
ところが、
たれ蔵は赤ちゃん達を見て、すごく楽しそうだった。
なんだか突然、お兄ちゃんみたいな顔になって、
赤ちゃんの世話をする素振りをみせた。
「あれ?あれれ?」
私は驚いたが、それと同時に救われた。
元気いっぱいの生後2か月の男の子のくせに、
どこもかしこも柔らかい赤ちゃん猫を繊細に舐めてやる姿は、
実に頼もしかった。
気付けば、嫌だ嫌だという思いはすっ飛んでいた。
「たれ蔵は寝てていいんだよ。付き添ってくれるの?」
と、たれ蔵と一緒に深夜の授乳を乗り切れた。
そんな中、コチョウが死んだ。
生後23日でのことだ。
たれ蔵と同じ、黒猫だった。
共通点は、黒い被毛だけのはずだが、
私は、小さなコチョウを両手で覆い泣きながら、
一瞬、たれ蔵の未来が見えた気がしてハッとした。
『本来なら、たれ蔵も生きてはいないのかもしれない。』
そんな錯覚に囚われたのだ。
あれから私は、たれ蔵にいつも、
「たれ蔵、長生きしておくれよ?ずっと私の側にいるんだよ?」
と言い聞かせ続けた。
結局、のん太は我が家に残留した。
たれ蔵とのん太は、まるで本当の兄弟みたいだった。
もはやセットで、たれのんと呼んでいた。
とはいえ、性格は全く正反対で、
優等生のたれ蔵と、癖の強いのん太だ。
この癖強の軟弱なくせに偉そうなのん太が、
我が家の他猫にどういう訳か愛されるのは、
間違いなく、たれ蔵のおかげだ。
気難しいおたまとの間で、いつだってたれ蔵が上手く繋いでくれた。
たった4年のたれ蔵との暮らしは、
私のみならず、我が家の皆の奇跡の4年だった。
ありがとうとしか表しようがない。
それだけが、実は私の後悔だ。
ありがとうと言わなくて済む私でいられれば、良かったのになあ。
もっと、すんばらしい母ちゃんでいてやりたかった。
さぁ、
軟弱なくせに偉そうな、のん太!
のん太「ここは、のんの陣地らぞ!」
あや「うえーーい」
ビビる、のん太
もはや、ビビって出られなくなっている、のん太
なんだかんだ、兄と姉に甘やかされているな、のん太は。
だったらさぁ
おたま「おらも、やってみるだ!」
と言ってる、兄をさぁ
おたま「あれ?あや姉と白いの、どこ行っただ?」
放っておくのやめてあげて~!