これ、どうすんの?
ねぇ、どうすんの?
おはようございます。
私が持っている履物は、
冬用のブーツと、ツッカケと、履かない靴、数足だ。
履きもしない靴が、数足あるのには、
私の足の際立つ個性に、問題があるからだ。
まず、親指が大きすぎる。
これを、「ケロッコデメタン」と、
隣のデスクの熟女が命名した。
整体師だった頃、踏ん張りやすいという事で、
私は常に裸足で施術をしていた。
施術が始まれば、うつ伏せになる必要があるゆえ、
子連れのお客様は、
「うちの子、ご迷惑かけないかしら?」と、
よく、ご心配頂いたが、その心配は、いつも無用だった。
子供たちは、うつ伏せで寝落ちする、お母さんを気にもせず、
私のケロッコデメタンにくぎ付けだった。
いじくって感触を楽しむだけならいいが、
食べようとしたのか、口を近づけた幼子もいた。
油断も隙もあったもんじゃない。
ケロッコデメタンに助けられながらも、
ケロッコデメタンに悩まされた日々でもあった。
そして、靴を履くという、
人が進化の過程で身に付けた、この文明も、
ケロッコデメタンは、ことごとく阻んでくる。
こっちとしたら、せっかくの文明を楽しみたい。
ほっそりしたパンプスで、しゃなりしゃなりと歩いてもみたい。
しかし、ケロッコデメタンは、
「俺を開放しろ!俺の自由を奪うな!」と、
骨に響くほど、叫んでくる。
そんな訳で、履ける履物が、限られてしまうという訳だ。
長靴みたいなブーツと、
デメタンが窓から顔が出せるタイプのツッカケ。
それでも、私は時々、文明を諦めきれず、
履きたい靴を買って履いて、2時間後に、
「あかん、痛い」と呟いて、
泣く泣く、お洒落な文明を手放してきた。
そして、我が足には、もう一つ、問題がある。
右と左で、サイズが、約1センチ、違う!
これは決して、
右のケロッコと、左のデメタンのサイズの相違ではない。
この子達は、見事なまでに、そっくりだ。
単純に、足底の長さが違うのだろう。
そうなると、やはり、履物が限られてしまう。
S/M/Lといった、曖昧なサイズで販売されてる、
長靴みたいなブーツと、
SでもMでも、なんならLLでもいいじゃんと、
思しきタイプの、ツッカケ。
そんな、ある日の事、恐れていた事が起きた。
ショッピングセンターを
履きなれたツッカケで歩いていると、
その先には、輝かしい文明の香りが漂っていた。
行ってはダメだ!と心にブレーキを掛けたが、
春の陽気は、そんな私を狂わせた。
「素敵な、パンプス!」
ちょっと履くだけなら、いいじゃん?
そうだろ?ケロッコデメタン。
罪の意識をかき消すように、片足だけ履いてみた。
「いい!とってもいい!」
こうなってしまえば、もうお釈迦様でも止められない。
両足、履いて、ちょっと歩いてみる。
「全然、いたくなーい!」
キレてなーいを応用した物まねを披露するほど、
私のテンションは上がっていた。
この出会いは、偶然ではない。必然だ。
そう盲信した私は、パンプスを持って、レジへ走った。
すると、店員さんは、
「右と左で、サイズが違いますが、どうなさいますか?」と。
なに?と思い、急いで老眼鏡をかけて確認してみると、
左は24センチ、右は24.5センチだった。
どうりで!とは思ったが、止めますなんて言わないのが、
盲信した信者ならではだ。
私は、お釈迦様、どうかお導きをっと願いながら、
まるでクジをひくように、24センチを選び取った。
そして、
「この靴を履いて帰ります」と言った。
返品などするものかという覚悟だった。
そうして、新品のパンプスで、
再び歩き始めて、30分後、右のケロッコが叫んだ。
同時にひとさし指までもが、叫びもがいている。
ここまで来ると、私の心は、もう何も受け止められない。
完全な、キャパオーバーだ。
もう、無 だ。
無の表情で、パンプスを脱いで、
履きなれたツッカケに履きなおした。
パンプスは、レジ袋に入れて、
今までの全てを無しにしたかのように、
無の心境で、歩き始めた。
その時だ!
足音が、一瞬で変わった。
すぐさま、足を止め、床に目をやると、
ツッカケは、ツッカケのまま存在しているじゃないか。
何が起こったのだ?と、
不可思議に思いながらも、1歩進むと、
「カチッ」と、乾いた音がした。
ん?と後ろを振り返ってみると、
そこには、ツッカケの靴底が、寂しげに横たわっていた。
この場合、どうすればいいのでしょうか?
という事で、うんこさん?
敷物で、くつろいでいるが、
君、やってくれたよな!
せっかくのお気に入りの敷物に、
ゲー吐いちゃったよな。
こうなると、撮影するたび、
変色部分が気になっちゃう。
しかも、変色部分、2か所も、あるじゃないか!
よねも、嫌だよな?
よね「嫌だよね~、退いて欲しいよね~」
という訳で、このたび、敷物を変えました。
あれも、これも、母さんのニット作品なのだ。
うんこさんは、どうしたかというと、
退かした敷物を、死守である!
死守!
まぁ、これで一件落着と、思いきや
映りこむ、わしの手の汚れが気になる!
まったくもう!!