うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

命日の思い出

2024年10月11日 | うんこの事

我が家は何も変わらない。

 

おはようございます。

猫砂が当たり前みたいに散らばる床も、

よれたままのマットも、猫の嘔吐物のシミもそのままで、

ただ、撮りためた写真を眺めていると、

何も変わらないこの部屋に、彼らが今、

ここに居ないことが不思議でならない。

 

今日は、うんこの命日だ。

長いこと、うんこの写真を振り返って見ることさえ出来ずにいた。

見てしまったら、この部屋にうんこがいないことを思い知ってしまう。

私は、それが怖かった。

 

我が家は何も変わらない、変わらないっと

呪文のように、自分に言い聞かせて過ごしてきたが、

この部屋は、実は大いに変わっていた。

床に散らばる猫砂は、ああ、それは相変わらずだが、

うんこは、もっと大胆に砂を床に掻き出していたし、

よれたマットが敷いてあった床には、違うマットがよれていて、

あちこちに残るシミに、うんこが残した嘔吐のシミは一つもない。

それどころか、うんこが可愛がって育てた、たれ蔵もいないじゃないか。

 

我が家は、すっかり変わっていた。

うんこもたれ蔵もいないのに、平気な顔して笑っているし、

死んでいった猫らを思い出して、泣いてみたりしながら、

私は、どうしようもなく私のまま、生き続けている。

どうしようもない私のままなくせに、

死んでいった猫らの分、私の胸に眩しい思い出が刻まれていく。

私は、その眩しい思い出の分だけ勇気が湧いて、

いけしゃあしゃあと私のままでも、生きながらえてしまえている。

 

これは、記事にしたこと、あったっけ?

『掃除機と闘う猫』

うんこらしくて、たれ蔵らしい対決だね。


私も誕生日だった・・・

2024年08月30日 | うんこの事

昨日は、

弊社に来る生保レディーさんの娘さんの誕生日だった。

 

おはようございます。

一昨日、弊社に来て、

「明日は娘の誕生日なので、お出かけするんです。

毎年、誕生日は絶対、どこかへ行くって決めていて。

台風、どうでしょうね~。」

なんて言っていたけど、お出かけできたかな?

 

なーんて言ってたら、

なにやら大き目の段ボール箱が届いた。

ポンちゃんままさんからだ!

夕方は私が実家にいることを予想して、実家へ届けて下さった。

 

開けてみると、まずはお菓子が入っているのが見えた。

それを出して、次はお手紙が見えたので、

私はまず、その手紙を読んでいたら、かずこがさっそく、

「これ、うまい」

と、届いたお菓子を食べていた・・・。

その次、箱にぴっちり納まった物を見て、私は取り出さずとも分かっちゃった。

すぐ分かっちゃった。

「さぁ、お家に帰ろうね。」

 

のん太「なんら、なんなのら?!かかぁ、のん以外を撫ぜてるら・・・」

 

のん太「むぅむぅ。のんのライバルらな!」

 

あや「おかえりウェルカムパーンチ!」

 

あや「からの、おかえりキッスよ。」

 

あや「ねえ、うんこ姉ちゃん、また太ってない?」

そのようですね。

 

ポンままさんが、うんこを見つけて贈ってくださいました。

リビングに置いておくと、見慣れた光景が戻って来た気がして、

私はハッとするのではなく、しっくり来るのでした。

ぬいぐるみになったうんこが、我が家へ来るまでの経緯は、

ままんのブログでご紹介いたします。って丸投げかよ!

ままん、ありがとうございます。

ままん、うんこを可愛がってくれて、本当にありがとうございます。

我が家の子らを、愛してくれて、ありがとうございます。

 

ちなみに、うんちゃんっ子のたれ蔵も来たで。

うんこ「死してなお、乗られるうんちゃんなり、ヘロー!」

うんこ節、復活だな。

ヘロー、うんちゃん!


転がる愛 (訂正有すみません)

2023年10月13日 | うんこの事

10月11日は、

穏やかに晴れた日だった。

 

おはようございます。

車内にいると汗ばむくらいだ。

二年前は、もっと暑かった気がする。

11日は、うんこが死んだ日だ。

あの日から二年経った。

私にとっては、絶望を知った日だ。

 

そう、本当の絶望というものを、

私は、それまで一度も知らなかった気がする。

無職になった時も借金を抱えた時も、大失恋した時だって、

私は心のどこかに、希望と自惚れを持っていた。

愛する猫が死んだ時だって、

「これでいいんだ。幸せだったから。」と言えた。

けれど、うんこにはそう言えなかった。

うんこが死んだ日、私は希望も自惚れも消え、本当に絶望した。

そんな中、

突如現れたチャー坊に、また新たな希望と自惚れを見出していた。

あんなに絶望していたくせにだ。

 

これは、一体何だろう?

これは愛だ。

 

私にとって、この世は愛が全てだ。

どうしようもない恋愛体質だ。もはや変態だ。

だけど、私は歳を取った。

愛するものは、どんどん減っていく。

これからの人生は、減らしていくに相応しい年齢になってきた。

チャー坊みたいな奇跡を期待するのも憚る。

けれど、どうしようもない恋愛体質のせいで、

そうやって愛するものを減らしていった先に、

一体、どんな自分が残っているのだろう?と怖くなってきたんだ。

もっと歳を取って、本当に独りになった時、

ドロドロした化け物みたいな自分だけが残っていたら、

私はそんな自分を、愛せるのだろうか?

その時きっと、

うんこを失った絶望以上の絶望に覆われてしまうのじゃないだろうか。

「これでいいんだ。幸せだったから。」

なんて、言っていられなくなってきた。

 

幸せは、砂利道に転がる無数の石ころから、

ひとつ、ふたつと、ときめく小石を見出す作業に似ている。

つるんと丸い石や、やけにギラギラした石を拾い上げて、

それを大事そうにポケットに入れる。

愛する宝物にするか、ただの石ころにするかは、自分次第だ。

幸せは、自分の心でいつだって決められる、無限の自由だ。

いつしか、ドロドロの化け物みたいな自分だけになったら、

砂利道を歩いてみよう。

しゃがみ込んで、ときめく石ころが見つかったら、

「今、私は絶望なんかしちゃいない。」ってことが分かるから。

 

なんか、ごちゃごちゃ言っちゃってるわね、母さんったら。

あのね、そんなこと考えてる暇があるんだったら、

うんちゃんの命日にお供えしろっつーのぉ!


本当の、初めて物語 (補足的に追記したです)

2022年10月12日 | うんこの事

思い出さないように、

いつも通りを過ごそう。

 

おはようございます。

「今日は、そんな感じでいこう」と決める前に、

午前3時、不意に目が覚めた。

おかしな時刻に目が覚めるもんだと寝直そうとしても、

どうにも眠れない。

「そうか・・・」

10月11日の午前3時は、うんこが死んだ時刻だった。

こうなると、思い出さずにはいられない。

そして私は、うんこと初めて出会った日を思い出した。

 

「俺も、姉さんの猫になりたい」

男は、鳴き疲れて喉が潰れた捨て猫みたいな声で言った。

思いもしない言葉に、私はハッとして男を見た。

捨て猫みたいな声をした男の眼は、捨て猫とはまるで違っていた。

捨て猫は、こんな眼をしない。

絶望の最中に、強烈な希望の光を放つものだ。

けれど男の眼は、絶望の闇で濁っていた。

私は怖気づいたが、それに気付かれたくなくて、

虚勢を張るように、男に名前を付けてやった。

「じゃあ・・・そうだ。ミーちゃんって呼んであげる。」

私のボキャブラリーの中では、もっとも猫らしいと思える名前だった。

 

それ以来、

男は当たり前のように、私のボロアパートに住み着いたように見えた。

離婚して引っ越したばかりの部屋には、

猫3匹とキャットタワーと猫のトイレ以外、ほとんど何もなかった。

4月、夜はまだ冷えたが、男の体が大きかったおかげで、

私も猫らも、暖を取るにはちょうど良かった。

「ミーちゃんは暖かいわね。」

女とメス猫3匹に集られる男は、静かに微笑んでいたが、

その眼は、相変わらず、奥深くまで濁っているように見えて、

私は言い知れない不安を抱いていた。

 

男は猫らしく、ふらっと出かけて行った。

何日も帰らないと思えば、当たり前のように帰ってくる。

何度目かのミーちゃん不在日、夜中に携帯が鳴った。

「姉さん、助けて!お願い、助けて!」

男は一旦出かけると、2~3日は連絡もなく帰ってこなかった。

私は、それを問いただしたことがない。

猫だもの。仕方ない。

きっと、他でもご飯を貰っているのだろうと覚悟していた。

それが、この日は珍しく電話を寄こしてきたのだ。

「どうしたの?ミーちゃん?」

「昨日から、子猫がいるの。

昨日の夕方、歩いていたら、俺の目の前に落ちてきたんだ。

カラスが糞したのかと思ったら、違うの。

よく見たら、小さな子猫。

でも、俺・・・拾えるような状況じゃないから、植木の下に置いた。

姉さん、ごめん。

もうすぐ産まれるんだ。別れたはずの女が出来てて、

今更、産みたいから責任取れって言ってきかないの。

そいつが、子猫なんて放っておけばいいって言うんだよ。

俺、俺・・・どうしたらいい?」

 

男からの電話は、思いがけない内容だった。

子猫も子供も、あまりに唐突だ。

何が正解かなんて考えも出来ないまま、私は言葉を発していた。

「ミーちゃん、今すぐ来て。子猫を連れて来て。早く!」

 

しばらくして、男は来た。

待っている間、男に何を言ってやろうかと身構えていたけれど、

男の手の中の子猫は、想像していたより、遥かに小さくて驚いてしまった。

「うわ~、まだ赤子じゃない?!よく頑張ったね。」

24時間以上、外で生き抜いた割に、悲壮感を感じない子猫だ。

むすっとした顔が、まるで貫禄のある、どこぞの親方みたいだった。

「姉さん、ごめんね。ごめんね。」

ひたすら謝る男に、疑問も苛立ちも、悲しみも湧いてこない。

いや、あったのかもしれない。

けれど、男から手渡された小さな子猫が生きている。

私は、それだけで、充分な気がした。

だから、

「私は、この子を私の子として育てる。

ここからは、私だけの手で、必ず幸せにする。

貴方は、もう、ここへ来てはダメ。逃げてはダメよ。」

と伝えて、玄関のドアを閉めた。

 

涙は、不思議と出なかった。

「負けるもんか。負けるんじゃない。

この子は、誰よりも幸せにするんだから。あたしの子なんだから。」

私はそう決意して、ミーちゃんという名前を完全に捨て切るように、

子猫に、なんとも猫らしくない名前を付けた。

「うんこだ!お前は、うんこだよ。あたしの子だよ。」

 

あれ以来、私は誰にも、この話をしていない。

「うんこは、私の元へ空を飛んでやって来たんだよ。」

うんこ自身にも、そう嘘をつき続けた。

私を親だと疑わない、うんこに、一度でも

「放っておけばいい」だなんて言葉を掛けられた記憶を、

絶対に思い出させたくはなかった。

寒い4月を独りきりで乗り切ったことも、カラスに食べられそうになったことも、

何もかも、思い出させたくはなかったんだ。

 

あぁ、やっと白状した。

うんこ、もういいよね?

 

嘘をつき続けて、皆さん、申し訳ありませんでした。

これが、本当の、うんこの初めて物語でした。

 

昨日の夜は、仕方ないから、

うんこの好きなケーキを食べたよ。

うんこ、これだろう?

これが食べたいから、午前3時に私を叩き起こしたのだろう?


命日が近いから

2022年10月08日 | うんこの事

『猫が、世界で一番好きな人にだけする仕草、4つ』

というネット記事を読んだ。

 

おはようございます。

その2つ目か3つ目に、

『プレゼントをくれる』と書いてあった。

そういえば、うんこは、

大事にしていたネズミのぬいぐるみを、よく持って来てくれたなぁ。

そのネズミのぬいぐるみは、まだ幼い頃のうんこに最初にあげたオモチャだ。

うんこだけの専用のオモチャは、それだけだった。

そのネズミさんを大事に持っているから、それ以外必要なかったんだ。

うんこは、そのネズミを、生涯大切にした。

 

そうか・・・あれはプレゼントだったのか。

でもきっと、うんこは、

「母さんに、あげる」ではなく、「貸してあげる」だったのだろう。

そして必ず、「あとで、うんちゃんに返してよ、母さん!」と思っていた気がする。

そうだ、そうに違いない。

そんなちゃっかりなうんここそ、私の自慢のうんこだ。

 

うんこが逝って、もうすぐ一年になる。

ようやく、一年経つ。

けれど、私は命日当日に、うんこの事はきっと書けない。

とても書けない。

まだ、書けない。

可笑しな話だけれど、命日だけは、あの子のことは思い出したくない。

「うんこが死んだ」という現実を、私はいまだ、確かめられないでいる。

自分でも信じられないけれど、そんな心境だ。

 

だからといって、後悔はしていない。

あの猫と出会ったことも、過ごしたことも、死んだことも、

どこにも後悔なんて、していない。

出会えて良かったし、共に過ごせて良かったし、

最後の最期まで、生き抜いてくれたじゃないか。

あれで良かったんだよ、うんこ。

さすが、私の自慢のうんこだ。

 

けれど、

私の心に空いた、うんこ分の穴は埋まらないままだ。

大きな猫だっただけに、穴も大きい。

きっと、もう少し時間が必要なのだろう。

もう少し、うんこのいない今を過ごしながら、

ひとつ、ふたつと、慎重に過去を思い出し、

大きな穴は、その思い出が埋めていってくれるに違いない。

だって、うんこは、

私の心の穴を埋めるには、充分過ぎるほどの思い出を残していってくれたのだから。

ちゃんと、たくさん、残していってくれたんだ。

 

ということで、今日は、

『うんこ、子守りの歴史』にお付き合いください。

沢山、あるで~。

あり過ぎるから、2015年オセロ3兄妹編は、載せきれんかったです。

 

「うんこ、初めての子守り」

無双のお転婆あやの子守りが、うんこにとっての初めてだった。

擦り傷をいっぱい作りながら、痩せる思いで頑張ったけれど、

1グラムたりとも痩せなかった、うんこさん。

 

「おたま、うんこ山制覇」

2匹目は、おたまだ。

とにかく、やたらめったら乗っかられていた。

これ以来、子猫は漏れなく、うんこを山のように登ることとなるが、

うんこが、一度でも、それを叱ったことは無い。

 

「現役は引退」

2015年のオセロ3兄妹の時、

うんこは、子守りを、おたまとあやにバトンタッチした。

来る子は遊んでやるが、積極的には関わらないようになった。

保護猫まこの時も、あくまで見守りに徹していたけれど、

まこさんは、うんこと遊ぶのが一番好きだった。

 

「ここは、うんちゃんに任せて!」

たれ蔵を保護した頃、同時によねの闘病のクライマックスでもあった。

うんこは、それをちゃんと理解していた。

だから、長らく子守りを引退していたはずが、現役に復帰したのだ。

「母さん、この子は任せて。」

そう言わんばかりに、たれ蔵を積極的に世話してくれた。

うんこに任せておけば、何も心配はなかった。

 

「うんこ、最後の子守り」

これは、しおちゃんかな?

たれ蔵の2か月後に来た3匹だ。

この時も、甘えたい盛りのたれ蔵を、しっかり面倒見ながらも、

赤ちゃん猫達を、温かい目で見守っていたね。

 

「この子、たれちゃんと似てるわね~うふふふふ」

この子は、こしょうだ。

 

うんこは、生前10匹の子猫を子守りしたことになる。

小さすぎる子猫も、酷く汚れた子猫も、「う~」と唸る子猫だって、

うんこは決まって、穏やかに優しく迎え入れた。

 

「ヘローうんちゃんよ。大丈夫。安心して。」

そして決まって、うんこの大事なネズミさんを子猫に貸してやった。

そう、あくまで貸してあげたのだ。

だから、

我が家にやって来た子猫達にとって、

初めてのオモチャは、うんこのネズミさんだったという訳だ。

あれはきっと、

うんこが、ネズミさんを初めて咥えた時の気持ちを、プレゼントしてあげたのだろう。