うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

騙す私

2024年10月18日 | マアコのこと

タレコミは、

続々と入って来ている。

 

おはようございます。

「向こうの工場の隙間に、白黒が入って行くの、見たよ。」

と言う人もいれば、

「下の倉庫の隙間から入ってるの、オレ見たっす。

絶対、あそこの中に子猫を隠しとるって。」

という情報も入る。

とにかく、弊社周囲の隙間という隙間についての情報が入ってくる。

猫のというより、もはや隙間情報だ。

 

私は、周囲に悟られないよう、こっそりと子猫を捜索しているのに、

どうして、みんな、私にタレコミして来てくれるのだろう?

バレてるのか?

もしかして、マアコにもバレているのか?

 

野良猫は、上手に子猫を隠す。

バレてしまうと、子猫の居場所を替えてしまう恐れがあるのだが、

しかし、実はもう、居場所は分かっている。

そのことは、誰にも言っていないから、タレコミが止まないのも仕方のない事だ。

気にかけてくれるのは有り難いことだけれど、

騙すのならば、まず身内からというではないか。

申し訳ないが、私はタレコミが入る度、

そこには居ないと分かっているくせに、わざわざ確認をしに走っていく。

そして、こう告げる。

「いないですね。もしかすると、引っ越した直後だったかも。」

 

けれど本当は、マアコには、とっくにバレていると思う。

少し前までは、子猫の居場所とは、

おそらく敢えて真逆の方向から姿を現していたが、

最近では、授乳直後に、そこから真っすぐ姿を現すようになったから、

いやでも分かる。

とはいえ、隠し場所は知っていても、子猫の姿はまだ一度も見ていない。

何匹いるかも、全く分からない。

無理やり入り込めば確認できるかもしれないが、今はしない。

マアコが連れて出てくるまでは、気付かないふりをしている。

日数を数えれば、今日で子猫らは生後1か月になる。

そろそろ、出て来るかな?

 

マアコのほうは、

ケージの中で寛ぐほど、ケージに慣れてきた。

そして、撫ぜられると「嬉しい・・・かも?」と思うようになったようだ。

 

撫ぜていると、

 

コロンと転がる。

マアコならではの、「あんたを信じてもいいのかも?」の表現だ。

マアコ、信じちゃダメなんだよ。

あたしなんかを、信じちゃダメなんだ。

私は、もうすぐしたら、貴女を騙すことをする。

私は、そう思いながら、

「マアコ、この手を覚えていて。お願い、覚えていて。」

と縋るように何度もつぶやいている。

 

そろそろ、今後の方針を決めなければならない。

子猫は保護、マアコはTNRだ。

保護した子猫らは里子に出し、マアコは気ままな地域猫。

それが理想だが、そのどっちも、実は簡単なことじゃない。

さて、そろそろ腹くくるぞ。

 

おい、君達は行儀よく並んでいるけども?

お刺身待ちなのね?

 

今は平和に過ごしてくれたえ、い・ま・は。

 

 

 


雨が嫌いになった訳

2024年10月04日 | マアコのこと

いつからか、

私は雨が嫌いになった。

 

おはようございます。

激しい雨の日は、野良猫には会えない。

食いっぱぐれないように、車庫で雨宿りしていればいいものを、

野良猫は、人の匂いのする場所では休んだりしない。

腹を満たすことより、もっと大事なことがあるのだろう。

「なぁに、心配することはない。濡れてでもおいで。

ちゃんと拭いてあげるんだから。」

そう言ったって、野良猫は人に体を拭かせたりはしない。

助けてだなんて、言わない。

 

野良猫にとって、雨は苦手であり恵みだ。

すっかり私の飼い猫気取りだった野良猫でさえ、

器に水を用意してやっても、それを飲んだ試しはなかった。

「雨上がりの水溜りは、そんなに美味いのかい?」

チャー坊も、助けてと言ったことは無い。

「僕は、君と居たいのさ。」

そう言ったんだ。

 

マアコは、そんなこと言わないなぁ。

言ってくれるようになるのだろうか。

最近のマアコは、すっかりケージに慣れた。

ついに、扉も取り付け、あとはその扉を閉めるのみだ。

マアコに餌付けを始めて3か月。

苦節3か月で、マアコの捕獲の目途は立った。

とはいえ、今は子育てをしているから、この間に更に慣らす。

そのおかげで、食べている間だけだが、

撫ぜさせてくれる範囲が広がり、

尻尾の付け根を撫ぜると、尻をあげるようになった。

私は、その柔らかな被毛に、

「この手を忘れるな。忘れないで。」

と祈るように、5本の指の爪を立てる。

優しくなぞるのではなく、爪痕を残すように撫ぜる。

爪痕が消えるまでは、まるで時が止まったようで、

私は、過ぎ行く時を追うように、また爪痕を残した。

 

今日は、昨日に引き続き、予報は雨だ。

私は、いつからか、雨が嫌いになった。

 

あやさんは、なんか浮かない顔してる?

あや「あたし、おばちゃんに撫ぜて欲しい訳!」

でも、おじさんが撫ぜてくれるから、いいんじゃない?

 

ほらほら、おじさんが・・・

あや「違うのぉ!」

いや、気持ちよさそうじゃないの?!

 

あや「不満だわ。どうしても反応する猫のサガが悲しいわ。」

 

あや「あたしは、おじさん嫌いなのに・・・」

 

ほい、また来たよ

あや「だから、嫌なのぉ。そこ、気持ちいいけど、嫌なのぉ」

良い顔してるじゃん?

 

あや「ちょっと笑ってないで、なんとかしてくれる?」

 

あっ、また来た!

あや「あぁぁ、さいあく~~~」

実に、複雑な心境ですな!


今日は通常出勤です。

2024年09月23日 | マアコのこと

金曜日の朝以来、

野良猫マアコは姿を見せない。

 

おはようございます。

金曜の朝も、やっては来たが、

ご飯をほとんど口にしなかった。

今までなら、腹が減っていない時は、どれだけ呼んでも現れないが、

この日は珍しく、食べもしないのにやって来た。

まるで、顔を見せに来てくれたみたいだったが、

そのくせ、一定の距離を保っていた。

「マアコ、もうすぐなんだね?

困った事があったら、来るんだよ?」

私はそう言って、マアコの後ろ姿を見送った。

 

かたや、我が家も『きくのお部屋』が、大変なことになっている。

注文したバカでかい衝立は、バカでかすぎて使いもんにならないくせに、

バカでかい衝立を梱包していた段ボールの中の2枚の板が、

既存の衝立の隙間を埋めるのに、うってつけだ。

思わず「でかした!」と言ってしまったが、

3万円もするバカでかい衝立はボツだということを、すっかり忘れていた。

一応、準備はしていたんだ。

マアコが我が家で安心して産めるようにと。

でも、それは叶わなかった。

今はひたすら、マアコと子猫らの無事を祈るしかない。

 

ねえ、あやさん?

それっきゃ、ないもんねぇ。

あや「あぁぁ、暇だわぁ」

あやさん、聞いてる?

 

あや「なんか食いもん無いかしらぁ。ああ、かったるぅ~」

あやさん?

 

あや「はっ?!」

 

あや「何見てんのよぉ~。いやらしい!」

えぇぇぇっ?!


私の確信、外れた~

2024年09月16日 | マアコのこと

この土日は、

降っているかと思いきや、突然晴れたり、

おかしな天気だった。

 

そのおかげか、お天気雨の中、虹が二重に現れた。

『ダブルレインボーを見つけたら、

ぼーっと見ていないで、急いで願い事をしましょう。』

と、何かの記事に書いてあったけれど、

しまった!

ぼーっと突っ立って見てしまった!!

願いたい事、あったのになぁ。

 

さて、8月末から始めた、

マアコを捕獲する作戦の途中経過。

こんな眼をした野良猫マアコ。

 

第一段階

この板に乗ってきれるまでに1週間掛かった。

 

そこから慎重に慎重に、壁を増やしていった。

一面ずつ増やし、ここまでは案外スムーズだったが、

いよいよ囲いの状態にしてみたら、

マアコの警戒アンテナは、再び危険をキャッチしたらしく、

そんな中、根気よく馴らしていく私も、ピンチだった。

大きなゴキブリが真横にやってきても、

騒がず動かず、マアコの横に座り続けた。

ムカデがやって来た時もあったが、耐えたで、あたし!

 

そして、ついにここまで来た。

両横、全面、天井の一部の組み立てが完成した。

残すは、天井の残りと扉だ。

私は、今すぐにでも設置すれば、

今のマアコなら難なく入ってくれると考えている。

 

この最中も、私はなるべくマアコに触れるよう試みていた。

すると、

最初はご飯を食べている時だけ触れるようになり、

次に、チュールを直接舐めるようになった。

その最中にも撫ぜられるようになったし、

今は、ご飯に向かう直前のマアコを撫ぜられるようになって来た。

 

捕獲、出来る!

正確には7月から始めたマアコの餌付けが、

やっと、捕獲できる所までこぎつけた。

しかし、一つ大きな問題がある。

マアコが、妊娠間際だ。

私のこれまでの観察から予想すれば、出産予定は9月20~25日だが、

もう少し早いかもしれない。

これはもう、産んでもらうしか無い。

 

この土日、

私はマアコの捕獲を試みた。

「マアコ、私ん家で産まないかい?」

すると、マアコは咄嗟にケージから飛び出して逃げる。

あれ?

捕獲、出来る!って、今さっき記したくせに、

出来てないじゃん!!

失敗してるじゃん?

いや一応、マアコにお伺いを立てたのだが、

きっぱりノーと言われたという訳だ。

 

今までの経緯からすれば、

今回もマアコは子猫を連れて来るに違いない。

そこから、また新たなステージを迎えることになるだろうが、

もう一度くらい、説得を試みてみようかと思っている。

 

とはいえ、いつか私は、マアコを裏切ることになる。

最近のマアコは、こんな顔を私に見せる。

可愛いね、マアコ。

もう一人、マアコが信じられる人間、あいつが

マアコに難なく触れられて、

それをマアコの喜びへと変わらなければ、

マアコは捕獲できそうにない。

私が裏切っても、あいつのことを信じていれば、

マアコはここに戻って来られる。

そう願いながら、この話はまだまだ続きます。


9月の決意

2024年09月02日 | マアコのこと

台風が過ぎ去り、

気付けば9月になっていた。

 

9月はたれ蔵か。

その優しい色が、たれ蔵にぴったりだな。

 

9月はそんな穏やかな月になればいいのだけれど、

なりません。

ええ、断言できます。

なりません。

野良猫マアコは、予想通り妊婦さんになったから。

お乳も、赤く張ってきている。

出産は、9月の中旬だと思う。

 

最近は、インスタも更新していない。

ここでも、マアコのことを書こうとしても、

なかなか言葉が上手く見つからなかった。

だけど、だからといって何も動かず過ごしてきた訳ではない。

「マアコが妊娠しませんように」と仏壇に祈り続け、

オス猫を見かける度、「お前、マアコを妊娠させんなよ」とメンチ切ったり、

マアコを捕獲せんと企んでいたりした。

上記3つのうち、現実的なものは、3つ目だけだれども!

 

そんな訳で、まず始めたのは、これだ。

1、まずはこの上で食べることに慣れてもらう。

2以降は、壁を1辺ずつ設置して行き、最終的に箱状態の中で

ご飯が食べられるように馴れてもらい、

最後は、その箱に蓋を閉めて捕獲するという作戦だ。

これは、トラップシャイになった猫に対して有効な作戦だ。

そして、捕らえられる恐怖も最小限に抑えられる。

 

でも、金網には一切乗らないマアコさん。

ならば、上に段ボールを乗せよう!

寸足らずー!私のバカー!!

金網が丸見えだから、これもマアコにスルーされた。

こういう企みの中、私はマアコを見ていて確信した。

「バレてる」と。

「おばちゃんは、あたしを捕まえたいのよね?」と言いたげなマアコ。

そういう顔をするんだ、マアコは。

 

そんな中、マアコの腹はどんどん大きくなっていく。

私は焦った。

ますます言葉を失っていく。

近隣では、「野良猫に餌をやるな」と苦情を申し立てる住民が現れたことで、

今まで餌やりボランティアをしていた住民が皆、しり込み状態だ。

その点、弊社は田畑に囲まれおり、近隣住宅から離れている。

雌猫の行動範囲は、およそ半径50メートル。

ここなら、マアコに苦情を申し立てる人もいないはず。

けれど、子猫がちょろちょろするのは、決して好ましい事ではない。

避妊さえしてやれば、そう思ってもマアコはなかなか捕まらない。

最悪の場合、何日も餓えさせ捕獲機で捕獲を試みるとしても、

それでTNRをした暁に、マアコはここへ戻って来るだろうか?

猫ボランティアのSさんも

「今までも何度も一斉TNRをしていますが、

そうすると、その中には一部、もう二度と戻ってこない子も、

実際には居ます。

その子がどこかでご飯を貰えていればいいなって思うけれど、

行方を探し当てられる子は、そんなにいません。

それこそ、チャー坊ちゃんみたいな子は、少ないんです。

マアコちゃんは特に、無理に捕まえてしまうと、その後人間には近付けなくなる。

そんな気がするんです。

だから、ここなら、御社なら、

このまま寿命を全うしてもいいかもって思えちゃうんです。」

私は、それを聞いて、こう付け加えた。

「私も、マアコを見ていて、それが一番気にかかります。

苦しめるためにTNRさせることになるんじゃないか。」

けれど、「だったら、私は見て見ぬふりをします」とは続けられなかった。

それは、社会通念上、『無責任な餌やり』になるということだからだ。

 

そんな流れから、私は真剣に捕獲を目指していた。

TNRのためじゃない。

保護するという意味だ。

うちの子にする!

子猫は家で産んでもらう!!

マアコはうちの子にしちゃえば、今後一切、餓えさせる心配はないじゃん?!

私は恐ろしく単純だ。

マアコの心も無視をした単細胞だ。

 

それでも、私は言葉が見つからないままだった。

どうして?

一択の結論が出たのに、どうして言葉が見つからないんだ?

私が憑りつかれたように捕獲のテクニックばかりを勉強していたのに反し、

マアコは、以前頭を撫ぜられる程度になっていた所から後退していた。

手を伸ばすと、食べている最中でもサッと逃げる。

いやもはや、息を吸っても逃げる有様だ。

せっかく食べてるのに、何度も逃げるを繰り返す。

マアコは、恐る恐る餌に近づいていた、6月のマアコに戻っていた。

私は、それを見て我に返った。

「やーめた!」

 

「マアコ、おばちゃんはもう捕まえないよ。

マアコが嫌がることは、もうしない。

ゆっくり、ゆっくり、私を信じてくれればいい。」

そう決めた日、マアコは

設置した餌台の上で食べるようになった。

これが、今のマアコの答えだ。

私は当分、無責任な餌やりを続けます。

 

様々なご意見があると思います。

どうぞ、何でもいいからご意見下さい。